換気扇やコンロ、グリル、レンジなどキッチン周りの油汚れは、ギトギト・ベタベタがひどく中性洗剤だと落ちないことが多いですよね。
しかし、油汚れに強いアルカリ性の洗剤を使えば、意外と簡単に落とすことができます。
ここでは、油汚れに効く洗剤をはじめ、選び方やおすすめの油汚れ洗剤を紹介していきます。
時間が経ち固まった頑固な油汚れの掃除にはプロが推奨する業務用の油汚れ洗剤が効果的!
また、肌や環境に優しいものを使いたい方のために、油汚れに効くエコ洗剤(重曹・セスキなど)もピックアップしたので参考にしてくださいね。
油汚れに効く洗剤の選び方
キッチンまわりの頑固なギトギト・ベタついた油汚れは、性質に合った洗剤を使い落とす必要があります。
ここでは、油汚れに効果的な洗剤の選び方を紹介していきます。
油汚れに強い洗剤は「アルカリ性洗剤」
油汚れは酸性の性質のため、反対のアルカリ性の洗剤や合成界面活性剤配合の中性洗剤(またはアルカリ性洗剤)を使うと落としやすいです(参照:日本DIY協会)。
ただし、油汚れに効く洗剤は手に付くと余分な皮脂や油なども落とし、肌荒れする可能性があります。
そのため、油汚れがある場所や汚れの程度に合った合成洗剤を使うようにしてください。
油汚れの程度に合った洗剤を選ぶ
たとえば、
- 食器やフライパンなどの軽い油汚れには中性洗剤(食器用洗剤)
- 換気扇やコンロ、レンジ周りなど頑固な油汚れにはアルカリ性洗剤
といったように使い分けましょう。食器洗いは食器用洗剤、キッチンの掃除のときはアルカリ性洗剤、というイメージですね。
エコ洗剤なら使いまわしやすく重宝する
重曹やセスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水、酸素系漂白剤などのアルカリ性のエコ洗剤は人はもちろん環境にも優しいのでおすすめです。
いずれも100均で手に入るので、経済的にもエコですよね^^
我が家もナチュラルクリーンを目指し、アルカリ電解水や重曹、酸素系漂白剤を愛用しており、特にアルカリ電解水は油でキッチンが汚れたらすぐに掃除すれば簡単に落とせるので重宝しています。
市販のアルカリ性洗剤(合成洗剤)にもメリットはあり、薄めるなどの手間がかからず使いたいときにすぐ使える、界面活性剤が入っていて強力、簡単に油汚れが落とせるといった特徴があります。
油汚れの状態やライフスタイルに合わせて洗剤を選んでみてくださいね!
(関連記事:重曹・クエン酸・セスキ・アルカリ電解水の違いと使い分け)
油汚れに効く洗剤おすすめ9選!
ここからは、合成洗剤・エコ洗剤を含め、油汚れに効く洗剤のおすすめ9つを紹介していきます。効果的な油汚れの掃除場所などもあわせてまとめました。
油汚れ洗剤の鉄板!マジックリン
出典:公式サイト
タイプ:強アルカリ性(ph11~14)
キッチン周りの油汚れ洗剤といえばマジックリンですよね。
強アルカリ性に加え、界面活性剤配合のため、ギトギトの油汚れが多い換気扇・レンジフードやコンロ、グリルなどの掃除におすすめ。
ただし手荒れしやすいため、気になる方は手袋必須です。
強力な油汚れ洗剤ならウルトラハードクリーナー 油汚れ用
出典:公式サイト
タイプ:強アルカリ性(ph13以上)
マジックリン同様に油汚れに強い洗剤なのがウルトラハードクリーナー 油汚れ用です。
水酸化ナトリウムを配合し、油汚れを分解するため、換気扇・オーブンレンジ・魚焼きグリルなどに多い頑固な油汚れに効果的!
使用する際は手袋やゴーグルなどを着用してくださいね。
油汚れにサッとスプレー掃除ならアルカリ電解水
タイプ:強アルカリ性(ph12~13)
アルカリ電解水は、アルカリ度が強いうえに蒸発すると水になるため、キッチンの壁や床、天板などの油汚れを落とすのに効果的です。
汚れたところにサッとスプレーしキッチンペーパーなどで拭き取りすれば掃除完了と簡単・手軽!
また強アルカリなので除菌効果もあります。
ただし目に入る危険なので、目線より上の高さのところに使わないようにしてください。
(関連記事:アルカリ電解水の掃除におすすめの使い方!ただしデメリットに注意)
オキシクリーン(酸素系漂白剤)
タイプ:アルカリ性(加水分解時ph10~11)
オキシクリーン(酸素系漂白剤)は、仕事着・作業着など油汚れが付いた衣類の浸け置き洗濯に効果的な洗剤です。
また40~60℃のお湯に溶かすと洗浄力がアップするため、ギトギト油汚れが多い五徳や鍋、フライパンなどの煮洗いにもおすすめ。
(関連記事:オキシクリーンの使い方まとめ。基本から応用テクまで徹底解説)
食器用洗剤 JOY(ジョイ)
出典:公式サイト
タイプ:中性
普段の食器の油汚れには食器用洗剤のJOYがおすすめ!
我が家でもいろいろな食器用洗剤を使ってきましたが、食器からフライパン、保存容器などのベタベタ、ヌルヌルの油汚れもしっかり落ちます。
ハイホーム
出典:Amazon
タイプ:弱アルカリ性
ハイホームは弱アルカリ性のクレンザー。純せっけんの界面活性剤など自然素材で作られているのでアルカリ性ながら肌に優しいです。
研磨剤が含まれるため、こすって落としたいレンジやグリルの庫内などの油汚れに最適。
ただし水拭きによる拭き上げが必要です。
(関連記事:ハイホームの使い方まとめ。頑固な汚れ掃除にピッタリ!)
ウタマロクリーナー
出典:公式サイト
タイプ:中性
キッチンの油汚れに限らず家中の掃除に使える洗剤なのがウタマロクリーナー。
中性洗剤ですが、界面活性剤が含まれており換気扇やレンジ、グリルなどの油汚れも落とせます。
ラップやキッチンペーパーなどパックという一手間をかければ、しつこい油汚れにも使えます。
(関連記事:ウタマロクリーナーの使い方まとめ。キッチンや部屋、水回りの掃除に使える!)
セスキ炭酸ソーダ
タイプ:弱アルカリ性(ph9程度)
セスキ炭酸ソーダは、スプーンやフォークなどのカトラリー、ドアノブ、窓ガラスなどの皮脂・油汚れに効果的な洗剤。
見ずに溶けやすく、カトラリーなどはセスキ炭酸ソーダによる浸け置き洗いがおすすめ。
ただし白い跡が残るので、拭き上げが必要です。
(関連記事:セスキ炭酸ソーダ水の使い方。手垢や油汚れの掃除に活躍!)
重曹
弱アルカリ性(ph8程度)
重曹は、重曹水・ペースト・粉末(そのまま)など用途に合った使い方ができ重宝する洗剤です。
セスキ炭酸ソーダやオキシクリーンなどでも紹介した油汚れ物の煮洗い、浸け置き洗いに効果的。
重曹の場合は粉末のまま使えるので、油汚れで詰まった換気扇フィルターのこすり洗いもおすすめ。
(関連記事:重曹の掃除への使い方。効果を高める方法や注意点など)
【場所別】油汚れ洗剤を使った効果的な掃除方法
油汚れがひどい場所別におすすめの洗剤・掃除方法を紹介していきます。
換気扇の油汚れ
換気扇(プロペラ)、フィルターなどのギトギトな油汚れには、マジックリンやウルトラハードクリーナー油汚れ用など強力なアルカリ性洗剤を使うと効果的。
肌荒れなどが気になる方は重曹や酸素系漂白剤を使い、浸け置き洗いがおすすめです。
大きめの容器(シンクやゴミ袋OK)に40~60℃のお湯を入れ、重曹や酸素系漂白剤を溶かし、その中に換気扇を浸け置きするだけ。
またフィルターには重曹をふりかけ、歯ブラシでこするとポロポロと簡単に落ちていきます。
(関連記事:【簡単】換気扇の掃除方法!重曹・セスキ炭酸ソーダ水のつけおきが最強)
コンロやグリルなどの油汚れ
揚げ物や炒め物などの油が飛び散ったコンロやグリル、キッチンの天板・床などには食器用洗剤やウタマロクリーナーなどの中性洗剤で落とせます。
ただし時間が経ってしまって頑固な油汚れになっていたら、強力なアルカリ性洗剤を使わないとなかなか落ちません。
(関連記事:ガスコンロの掃除方法。重曹・アルカリ電解水が焦げ、こびりつきを落とす)
オーブン・電子レンジの油汚れ
レンジ内はチンしたときの食材や油が飛びちり、熱により固まった油汚れがほとんど。すぐに掃除ができる場合はアルカリ電解水をスプレーして、拭き取ればOK!
重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かした水をレンジで5分ほど温め、10分ほど放置。レンジ内に水蒸気が行き渡った後にキッチンペーパーで拭き取れば落ちやすいです。消臭効果もありますよ!
(関連記事:電子レンジの掃除方法。重曹やクエン酸、レモンを使えば簡単)
鍋やフライパンなどの油汚れ
食器用洗剤では落ちない鍋やフライパンにこびりついた油汚れ、焦げ付きにはハイホームが効果的。
ハイホームをスポンジに適量とり、油汚れや焦げ付きが気になるところを円を描くように磨きます。その後、水で洗い流すと油汚れや焦げ付きが落ちてます。
(関連記事:鍋の焦げを重曹で落とす4つの方法。頑固な焦げ、こびりつきにさよなら)
作業着など服に付いた油汚れ
服に付いた油汚れはぬるま湯に食器用洗剤を溶かし、やさしく揉み洗いしてから洗濯すると落ちやすいです。
服の油汚れがひどい、ニオイが気になる場合は、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に浸け置きもしくは煮洗いがおすすめ。
(関連記事:油染みの落とし方。時間が経過した油のシミもスッキリ落とす方法)
食器の油汚れ
普段の食器の油汚れには食器用洗剤で問題ありません。シチューやカレーなど頑固な油汚れの場合には、アルカリ電解水をスプレーして、少し放っておくと落ちやすいです。
スプーンやフォークなどのカトラリーで、洗っても落ちないくすみや皮脂などの油汚れは、重曹やセスキ炭酸ソーダを溶かしたぬるま湯に浸け置きするのが効果的。
落ちない油汚れには業務用洗剤orプロに依頼
ご紹介した方法でも油汚れが取れないのであれば、プロも使うような業務用洗剤を使うかプロのハウスクリーニングに依頼して汚れを落としましょう。
最強!頑固な油汚れに『技 職人魂 油職人』
出典:公式サイト
前述したウルトラハードもプロが推奨する強アルカリ性の洗剤ですが、こちらの商品も『業務用 超強力油用洗剤 技・職人魂 油職人』というネーミングなだけあってハードな油汚れも落としてくれますよ。
ハウスクリーニングの社長が作っているので、汚れ落ち効果はバツグンです。
口コミでも、魚焼きグリル内側のガラス面の油汚れがどんな掃除をしても落ちなかったのに、汚れが勝手に溶けてこすらずに落ちたのでビックリ!とのこと。
アルカリ性でアルコールも入っているので、ゴーグルや手袋着用で掃除しましょう。
プロにクリーニングを依頼する
一般的な家庭用洗剤や業務用洗剤でも落ちない、自分で掃除する時間がない、油汚れを触りたくないなどという場合は、プロのハウスクリーニングに依頼してみませんか?
キッチンをプロのハウスクリーニングに依頼する場合、料金は12,000円~。高くても20,000円が相場となっています。
1度頑固な油汚れを掃除してもらえば、あとは汚れるたびに軽く掃除するだけでもキレイをキープできます。
時間も労力もかけずに、プロのテクニックでピカピカに!
油汚れ洗剤を使うときの注意点
特に強アルカリ性の洗剤を使うときは、手袋だけでなく、スプレーしたときに吸い込んだり目に入ったりする可能性があるので、マスクやゴーグルを着用して掃除しましょう。
軽い汚れなら台所用洗剤や中性の洗剤で落とせますが、こびり付いたり固まったりしてしまうと、アルカリ性の強い洗剤を使わなければなりません。
アルカリ性は肌の皮脂も取り去ってしまうので肌のバリア機能が低下し、肌荒れしてしまう可能性があります。
敏感肌の方、手に傷がある方、手荒れが気になる方は特に注意が必要です。
まとめ
軽い油汚れなら中性洗剤、頑固な油汚れならアルカリ性の洗剤がおすすめです。
アルカリ度が高くなるにつれて汚れ落ち効果もアップするので、汚れ具合に合わせて選んでください。
台所用中性洗剤など合成界面活性剤配合の洗剤は、薄める必要がないので手間なく簡単に油汚れを落とすことができますが、重曹などのエコ洗剤は、人にも環境にもやさしいのでこれからの時代におすすめです。
特にアルカリ電解水や重曹、セスキなどは100均でも手に入れられるので、ぜひ1度使ってみてください!
油で汚れるさまざまな場所に適した洗剤や掃除方法を参考にして、効率よくキレイにしていきましょう!
(関連記事:油の正しい捨て方。少量から大量の油を捨てる方法)