鍵が入るけど回らない(開かない)
鍵がささらない
鍵が閉まるけど開かない
鍵が開かないと焦ってしまいますよね。慌てて業者に依頼しようと考えるかもしれませんが、自分で対処できることもあります。
ここでは、鍵が開かない原因とそれに対する対処法をはじめ、鍵が開かないときにやってはいけないNG行動などを紹介します。
また、自分では鍵が開けられないときに鍵開け業者に依頼前の確認ポイントや鍵が開かないトラブルを防ぐ方法などもあわせてご参考くださいね!
鍵が開かないとき原因と対処法一覧
鍵が開かないときは、まず鍵穴を掃除機で吸って異物や汚れを取り除き、潤滑剤などを差してみましょう。
ここからは、鍵が開かないときの主な原因と対処法について表にまとめてみました。1つひとつ状況ごとに説明していきます。
状況 | 原因 | 対処法 |
鍵穴にささらない | ・異物が詰まっている ・鍵や鍵穴がサビている ・鍵が劣化・変形している ・潤滑剤が減っている |
・鍵穴を掃除機で吸う ・潤滑剤やクリーニングスプレーを差す ・元鍵を試す・合鍵をつくる |
鍵が回らない | ・鍵の劣化・変形 ・鍵穴が故障or詰まっている ・ストライクがズレている |
・合鍵をつくる ・鍵交換 ・ストライクを調整 |
鍵が折れた | ・鍵の経年劣化 | ・器具を使って開ける ・内側から鍵を取り出す ・シリンダー交換 |
内側から開けられない | ・サムターンorラッチの故障 ・デッドボルトorドアクローザーの不具合 |
・サムターンやラッチの交換 ・デッドボルトの位置を調整する ・ドアクローザーの修理・交換 |
電子錠が開かない | ・暗証番号の誤りor誤タップ ・いたずら防止機能 ・停電 ・電池切れ |
・しばらく経ってから再度、暗証番号を正しくタップする ・電池交換 |
鍵が開かない原因①鍵穴に鍵がささらない
鍵が鍵穴にささらない原因は、
- 異物が詰まっている
- 鍵や鍵穴がサビている
- 鍵が劣化・変形している
- 潤滑剤が減っている
この4つが原因でした。
鍵穴は、外に露出しているのでサビやすかったりホコリなどのゴミが入りやすくなったりしてしまいます。
汚れ具合が軽ければ、掃除機で吸ったりクリーニング剤をスプレーすれば改善できますよ。エアダスターの場合は、余計にゴミが中へ入り込む可能性があるのでおすすめできません。
鍵穴にささらない場合は元鍵(合鍵)を試す
鍵が経年劣化ですり減っていることが原因でささらない場合は、元鍵で試してみましょう。元鍵で開くようであれば早めに合鍵を作っておくことをおすすめします。
潤滑剤をスプレーする
潤滑剤の減りによってささらない場合は、専用の潤滑剤をスプレーしましょう。
鉛筆の芯の黒鉛は、潤滑剤と同成分なので代用が可能。2B程度のやわらかい鉛筆で鍵の切り込み部分をなぞり、鍵穴を抜き差しを繰り返します。改善したら余分な粉を落として完了です。
鍵が開かない原因②鍵が回らない
- 鍵の劣化・変形
- 鍵穴が故障or詰まっている
- ストライクがズレている
鍵穴が回らない原因は主に3つ。鍵が開く仕組みは、鍵の凹凸に合わせてロッキングバーが正しく合わさったときに開きます。
鍵や鍵穴が劣化したり、汚れが詰まったりしている場合や、ストライクと呼ばれる部分がドアサッシに引っ掛かっている場合は、鍵を回すことができなくなります。
鍵が回らない場合は鍵交換が必要かも?
鍵や鍵穴が劣化している場合、鍵を作成して10年経過しているときは鍵を交換しましょう。シリンダーのみの交換も可能。鍵穴に問題がなければ合鍵作成でOKです。
ストライクのズレを調整する
ストライクのズレで鍵が開かない場合は、以下の方法で調整しましょう。
- 鍵を閉めるとドアの側面から出てくるデッドボルトという部品の高さを計りましょう。
- サッシ側にあるストライクと呼ばれる穴の開いた部品に、デッドボルトと同じ高さの位置にテープなどで印をつけます。
- ストライクのネジを外さず、緩めた状態で位置と高さを調整したら、ネジを閉めて完了です。
鍵が開かない原因③鍵が折れた
鍵が折れるのは、鍵の経年劣化が主な原因。鍵穴から鍵が出ていれば自分で取り出すことができます。
中で折れてしまった場合はピンバイスなどで取るか業者に依頼しないとむずかしいでしょう。
鍵抜きの費用は、6,000~10,000円ほど。鍵開けは別途費用がかかります。鍵の劣化がひどいときは、鍵交換、もしくはシリンダー交換をおすすめします。
鍵が開かない原因④内側から開けられない
- サムターンorラッチの故障
- デッドボルトorドアクローザーの不具合
内側から鍵が開けられない原因は、以上の4つ。それぞれのパーツが劣化したり建付けが悪かったりすることが原因です。
ドアの鍵を内側から回すときのツマミをサムターンといいます。鍵と同じで10年が寿命といわれています。
サムターンやラッチ、デッドボルト、ドアクローザーの故障・不具合は業者に修理・交換を依頼
サムターンが劣化したり故障したりして鍵が回らない場合は、単体で購入できるので自分で交換するか、むずかしいときは業者に依頼しましょう。
ラッチとは、ドアを閉めた状態のまま保つための部品で、指で押すと引っ込む部分です。ラッチが動かないときは、交換・修理となります。
ラッチが動かずにドアが開かない場合は、ドアノブを回した状態で、針金やカードなどをラッチに差し込み、押し引きしてラッチが引っ込んだらドアを開けましょう。
デッドボルトが故障したり劣化したりすると、ドアが開けられなくなるので鍵交換か修理が必要です。
ドア自体の建付けが悪くなってデッドボルトが引っ込みにくくなる場合もあるので、蝶番をしっかり固定するかドアやサッシを修理・交換して正しい位置にデッドボルトがくるよう調整してください。
ドア上部に付いている開閉用の部品は、油圧式で動いているため故障してしまった場合は、まず注油を行い、改善しなければ修理・交換しましょう。
鍵が開かない原因⑤電子錠が開かない
- 暗証番号の誤りor誤タップ
- いたずら防止機能
- 停電
- 電池切れ
電子錠が開かないときの原因は主に4つ。暗証番号の誤りや、間違えてタップしてしまうことがほとんど。いたずら防止機能により使えなくなってしまっている可能性があるので、しばらく経って再度入力しましょう。
暗証番号を忘れた場合は、取り扱い説明書のリセット方法をご確認ください。自分でリセットできない電子錠もあるのでメーカーなどに相談しましょう。
電池切れの場合は電池交換を!
電池切れや停電で鍵が開かないときは、電池交換を行い、停電のときは復旧を待ちましょう。
電池交換を行っても開かないときは、センサー周りの汚れで誤作動を起こしていることもあるので、きれいに拭いて再度試してみてくださいね。
また、鍵をなくしたときは「鍵が見つからない!鍵をなくしたらどうする?探し方や対処法など徹底解説」のページを参考にしてください。
鍵が開かないときにやってはいけないNG行動
鍵が開かないとき、自分でできることをついやってしまいたくなりますが、鍵の故障や劣化を招いてしまう恐れがあります。
業者を呼んで費用が高くついてしまう可能性もあるので、これからご紹介するNG行動や絶対にやらないようにしてくださいね!
力ずくに鍵を回す
力ずくで鍵を回してしまうと、鍵穴が壊れてしまったり鍵が劣化してしまう可能性があります。一時的に開けられたとしても、今後鍵が開けられなくなってしまうことも。
もし、鍵を力ずくで回そうとして鍵穴の中で折れてしまうと、業者を呼ばないといけなくなり、鍵抜きの費用も上乗せされるので高額になってしまいます。
ピッキングする
知識もないのに針金やヘアピンなどを使ってピッキングすると、かなりの確率で鍵穴の内部に傷が付いてしまうのでやめましょう。
鍵穴に傷が付くと、専門業者でも開けるのに時間がかかったり、鍵を開けられなくなったりする可能性があるんです。
鍵穴の中で針金などが折れてしまうと、異物を除去するための費用も時間もかかるので注意しましょう。
専用の潤滑剤以外の道具を使用する
鍵が上手くささらないとき、潤滑剤として家にあるサラダ油などを使おうと考えてしまいますが、専用の油以外のものを差すのはやめましょう。
鍵穴は、内部が細かいパーツが精密に組まれて設計されているので、湿気や異物に弱く、専用の油以外を差すことは劣化や故障につながるんです。
鍵穴専用でないものを使うと、余計にホコリなどと混ざって固まることがあるので注意が必要です。
鍵開け業者を呼ぶ前に確認したいこと
鍵が開かないとき、鍵開け業者に依頼する前に確認しておきたいポイントがあります。
スムーズに作業してもらえるようにするためのポイントと、賃貸の場合の注意すべき確認ポイントについて解説します。
あらかじめドアや鍵の状態を把握し伝えるとスムーズ
鍵や鍵穴の状態をあらかじめ確認しておき、作業前に業者に伝えると、スムーズに修理作業に入ることができます。
鍵の種類、いつ頃から不具合が起こっていたか、思い当たる原因を伝えておくと見積もりの参考になります。
鍵や鍵穴が原因でない場合は、ドア付近の部品の状態を確認して伝えましょう。
賃貸の場合は管理会社へ連絡し費用負担を確認すること
賃貸にお住まいの場合で鍵が開かないときは、業者に依頼する前に管理会社へ連絡しましょう。
管理会社がマスターキーを持っていればすぐに開けてくれるか、所定の業者を手配してもらえるはずです。
管理会社を通さないまま修理や交換を行ってしまうと、全額負担になる可能性があるなどトラブルになるので、必ず鍵が開かなくなったときは管理会社へ連絡しましょう。
また、修理・交換にかかる費用が貸主と借主のどちらの負担になるのかも確認が必要です。
鍵の経年劣化であれば貸主側の負担になりますが、鍵が破損するほど乱暴な扱いをして壊れた場合は当然ながら借主の負担になります。その他不明な点は、賃貸契約書を確認しておきましょう。
鍵開け業者の費用相場
前述で鍵抜きの費用相場(6,000~10,000円)とご紹介しましたが、ここからは鍵開けの相場についてご紹介します。
個人業者と依頼者をつなぐマッチングサイト『くらしのマーケット』に登録している鍵開け業者さんの相場を参考にしました。鍵開けの料金は、鍵の種類や開けるときの方法によって大きく変わります。
鍵を破壊しない解錠 / 1個 | 8,800円〜17,000円 |
破壊開錠+鍵交換(刻みキー)/ 1個 | 19,000円〜30,000円 |
破壊開錠+鍵交換(ディンプルキー)/ 1個 | 25,000円〜35,000円 |
防犯サムターン解錠(オプション) | 3,000円〜5,000円 |
出張料金は3,000~5,000円ほど。深夜料金については、2~3割増しになることが多いようです。
緊急性を伴う鍵開けは高額請求トラブルも多いため、費用相場を確認し冷静に対処してくださいね。
鍵が開かないトラブルを防ぐ方法
鍵が開かないなどのトラブルを防ぐためには、日々の使い方に注意し、メンテナンスを行うことが必要です。
大きなトラブルになると修理費用なども高くなってしまうので、寿命まで問題なく使えるよう以下の方法をお試しください。
ドアや鍵に負担をかけない使い方をする
鍵穴に力強く鍵を抜き差ししていると、鍵だけでなく鍵穴にまで負担がかかってしまいます。
乱暴な使い方を続けると、耐用年数よりも下回る年数で鍵が破損してしまう可能性があります。
鍵以外にも、ドアの周辺パーツの取り扱いには注意しましょう。
勢いよくドアを開け閉めしたり、ドアノブに重たいものをかけたりすると、ネジが緩んだり部品が傷んだりしてしまいます。ていねいに取り扱って、長く安全に使えるようにしましょう。
鍵の寿命を意識する
鍵の耐用年数は10年程度だといわれています。鍵の寿命を意識することで、点検したり修理・交換したりして、トラブルが起こる前に対策をとることができますよね。
どんなにていねいに扱っていても、1日に何度も開け閉めするところなので、毎日大きな負担がかかっています。
鍵はこまめに自分で点検し、分からない場合は業者にチェックしてもらってメンテナンスしましょう。
定期的にメンテナンスを行う
鍵が開かないなどのトラブルを防ぐためには、半年に1度の頻度でメンテナンスが大切です。
適切にメンテナンスを行うことで、鍵や鍵穴の劣化を遅らせることができます。掃除機などで鍵穴の汚れを落としたら、潤滑剤ですべりを良くしておきましょう。
定期的にメンテナンスしておくことは、異変に気が付きやすくなり、早期発見によって鍵が開かなくなるという大きなトラブルを防ぐことにもつながります。
まとめ
鍵が開かない原因は、鍵に問題があるだけでなく、鍵穴はドア周辺のパーツが原因で起こることもあります。
まず、自分でできる対処法としては、掃除機などで鍵穴のゴミを取り除き、潤滑剤などで鍵穴の滑りを良くすること。
ピッキングなどご紹介したNG行動は、故障の原因になるので無理に行わないようにしましょう。
どうしても鍵が開かないときは業者へ依頼を。賃貸の場合は、業者の前に必ず管理会社への確認を行いましょう。
鍵が開かないなどのトラブルを未然に防ぐ方法や、鍵開けの費用相場などもご参考いただき、焦らず対応してくださいね!