アルコール(エタノール)はどこの掃除に使えるの?
掃除に必要なアルコール濃度は?
使ってはいけないところある?
手指の消毒などによく使われるアルコール(エタノール)は家の掃除にも大活躍します。
ただアルコールを掃除に使うといっても、適切な濃度や使える場所、気をつけるべきこと、など注意点も多いです。
ここでは、アルコールを掃除に使う前に知っておきたい注意点をはじめ、掃除への活用法などをわかりやすく紹介していきます。
インフルエンザなど感染症が気になる季節には特におすすめですね。
アルコールを掃除に使う前の注意点!
アルコールを掃除に使う前に注意点を頭に入れておきましょう。
アルコール使用時は火気厳禁!
アルコールは揮発性が高く引火しやすいので、特に火を扱うキッチンで使用する場合は、ガス栓を閉めて火が付かないようにしてから使用しましょう。
アルコール=火気厳禁としっかり頭に入れておいてくださいね!
ゴム手袋を着用する
アルコールは油を溶かす性質があるため、素手で扱うと皮脂がなくなって乾燥し、手荒れの原因となってしまいます。
特に敏感肌の人は低濃度でもアルコールの刺激により、さらに手が荒れてしまうので注意が必要です。
高濃度のアルコール使用時や、低濃度のアルコールを使うときでも肌が弱い人はゴム手袋を着用しましょう。
アルコールを使ってはいけない素材に注意
エタノールには油を溶かす性質があるので、
- コーティングされたもの
- 革製品
- ゴム製品
- テレビやパソコンなどの液晶画面
などに使用すると、素材を傷める可能性があるので使用しないようにしましょう。
電化製品などに直接スプレーしない
手垢が付きやすい電気のスイッチやリモコンなどをアルコールで掃除するときは、直接塗布しないようにしましょう。
アルコールスプレーは水分が含まれているため、電化製品に使用すると故障の原因になることがあるので、布などに少量スプレーしてから拭き取るようにしてくださいね。
子どもの手の届かない場所に置く
アルコールは、子どもが誤飲しないように手の届かない場所に保管しておきましょう。
掃除の際には置きっぱなしにならないように、常に手に持っておくか、都度高い場所に置くように注意してください。
消毒を兼ねた掃除の場合、濃度に注意
消毒も兼ねてアルコールを掃除に使用する際は、アルコール濃度が70~80%が必要です(参考:消毒用アルコールの濃度について)。
しかし市販されているアルコールスプレーを確認すると濃度が40~55%程度がほとんど。
そのため掃除に消毒効果も持たせたい場合は、70%以上の濃度があるアルコール(エタノール)を使いましょう。
ただし無水エタノールは濃度が100%ですぐに揮発するため、逆に消毒・殺菌効果がありません。
無水エタノールは水で薄めてから使うようにしてください。
(参考:無水エタノールを水で薄める方法)
アルコールスプレーの詳細は「アルコール除菌スプレーおすすめ5選!使い方と注意点など」のページを参考にしてくださいね。
アルコールの掃除への活用法5選!
アルコールは、注意点を守れば家中の掃除に使うことができますが、特にアルコールを使った掃除に適している場所をご紹介します。
1.キッチンやトイレ、お風呂など水回り
キッチン・浴室・洗面所・トイレなどの水回りは、雑菌が発生しやすい場所なので、掃除しながら除菌して清潔にしておきましょう。
アルコール濃度が70~80%と高い場合は、アルコールをスプレーして数秒で除菌できますが、40%程度のものはスプレーして1分ほど待ってから拭き取ると良いですよ。
ノロウイルスの場合、トイレで下痢や嘔吐したときは、次亜塩素酸ナトリウムの方が効果が高いといわれているので、アルコールでの除菌は、手指やドアノブなどの掃除や消毒に使用しましょう。
1度拭きよりも2度拭きの方がより除菌効果が高まるので、1度目を拭いてから数十秒待ち、それから2度拭きしてくださいね。
2.掃除しづらい冷蔵庫
冷蔵庫は生肉や生魚、土がついた野菜を保管するので、家の中でもかなり菌が多い場所だというのをご存じでしょうか?
しかし、食品を保管する場所なので、洗剤は極力使いたくありませんよね。
アルコールなら安全ですし2度拭きがいらないので、冷蔵庫内の掃除にも適しています。
冷蔵庫のドアや取っ手も手垢などで汚れているので、冷蔵庫全体をアルコールで掃除してキレイにしておきましょう。
(関連記事:冷蔵庫の掃除はアルコールにお任せ!やり方やコツなど徹底解説)
3.手垢や油汚れが多い窓ガラスや鏡
窓ガラスや鏡は、手垢やキッチンからの油などで白くくもりがち。
水拭きすると拭き跡が残って余計に汚くなってしまいます。
アルコールなら、皮脂汚れを溶かしながら掃除できるので、すぐにピカピカの状態に仕上げることができますよ。
(関連記事:窓掃除のやり方)
4.電気のスイッチやドアノブ、リモコンなど
ほかに手垢が付きやすいところとして、
- ドアノブ
- 子どものおもちゃ
- 電気のスイッチ
- リモコン
- パソコン
などが挙げられますが、これらの手垢が付きやすいものは布などにスプレーしてから拭き取ると簡単にキレイになります。
パソコンのキーボード周りも手垢で汚れてしまいやすいところで、アルコールを綿棒に少し浸して拭き取るとキレイになるのですが、コーティングが剥げて文字が消えてしまう可能性があるので注意が必要です。
(関連記事:【簡単】リモコンのホコリを取る掃除方法。手垢・油汚れにこれ)
5.カビがあるところ
根が深いカビを取るのはむずかしいですが、発生したばかりのカビを除去するのにもアルコールは使えます。
使い捨てできる不要な布やペーパーにアルコールをスプレーしてからカビを拭き取りましょう。
アルコールはカビの予防にも役立つので、湿気がありカビが発生しやすいところへ定期的にスプレーしたり拭いたりしておくと良いですよ。
無水エタノールから消毒用エタノールを作る方法
消毒を兼ねた掃除に無水エタノールを使う場合は、すぐに揮発するため効果がありません。
消毒用エタノールとして掃除に使うときには、無水エタノールを水で薄める必要があります。
無水エタノールから消毒用エタノールの作り方は簡単。
スプレーボトルを用意し、無水エタノール7:水3ぐらいの割合で混ぜるだけ。
(8:2でもいい)
これで濃度が70~80%の消毒用エタノールの出来上がり。
アルコールを掃除に使うメリット
アルコールを掃除に使うメリットやその効果についてみていきましょう。
除菌効果が高い
アルコールは除菌効果が高いので、菌が発生しやすい水回りの掃除に最適です。
アルコールで掃除するとほとんどの菌を死滅させることができるといわれています。
調理道具やトイレなど特に雑菌が発生しやすいところを掃除すれば、食中毒などを予防することもできますね。
また、カビが生えそうなところにスプレーしておくだけでカビの発生を抑えられるので予防にもなりますよ。
油汚れや皮脂汚れに強い
アルコールは、油を溶かす性質があるので、キッチンの油汚れや手垢が付きやすいこどものおもちゃ、ドアノブ、窓ガラスなどの皮脂汚れをキレイにすることができます。
エタノールは大量摂取しない限り害がほとんどないので、キッチンや子どものおもちゃにも使用できるのがうれしいですね。
水拭きいらずがうれしい!
アルコールは揮発性が高いため、1度拭くだけでサッと蒸発してくれるので水洗いや水拭きがいりません。
水洗いができない木枠や押入れ、マットレス、下駄箱などの掃除も、アルコールひとつでキレイになりますよ。
まとめ
アルコールは、手指やけがなどの消毒だけでなく、除菌効果を活かして掃除にも役に立つことが分かりました。
エタノールのアルコール濃度によって除菌効果に違いが出てくるのですが、1番効果があるのはアルコール濃度70~80%のもの。
一般的に入手しやすいアルコールスプレーは40%程度のもの、またはそれ以下の濃度のものが多いのですが、全く効果がないわけではありません。
アルコール濃度が高いものと比べると安全に使えますし、スプレーしてある程度時間を置いて拭けば除菌効果もある程度期待できますよ。
洗剤が使いにくいところでもアルコールなら1度拭きで簡単にキレイになるので、ぜひアルコールを活用した掃除テクニックで家中ピカピカにしてみませんか?
アルコールは油性ペンを落とす手段としても効果的。詳しくは下記記事をご覧ください。