寒い季節には、使い捨てカイロを使う方も多いと思います。
1日使い終わってもまだ温かいことも多いですし、毎日捨てるにも相当な量になりなんだかもったいないですよね!
そこで今回は、使い捨てカイロを再利用する6つの方法と使い捨てカイロを長く使える裏ワザをご紹介します。
使い捨てカイロを再利用する注意点や、持続時間、使用期限、豆知識など盛りだくさんでお届けしているので、ぜひご参考くださいね!
使い捨てカイロを再利用する方法6選
使い捨てカイロを再利用する方法は6つあります。
- 消臭剤として再利用
- 除湿剤として再利用
- 肥料として再利用
- 水槽の水をきれいにする
- お風呂に入れる
- 世界の水の水質浄化に再利用
身近なものでは消臭剤や除湿剤、ガーデニングやお風呂など。グローバル的には環境改善にも取り組むことができるんですよ!
消臭剤として再利用
使い捨てカイロは、活性炭が使われているので消臭剤として再利用できます。
炭がニオイを消臭してくれる効果があることについては広く知られていますよね。
クローゼット・玄関・靴の中・冷蔵庫など、ニオイが気になるところへ置いておきましょう。
靴の中にはそのまま入れて。玄関など広い場所で使いたいときは、効果を高めるために中身を出し、小皿などに移して置いておくのがおすすめです。
除湿剤として再利用
使い捨てカイロには、吸湿効果のある活性炭のほかに鉄、バーミキュライトが使われているので、除湿剤としても再利用できます。
靴箱やクローゼットなど、ニオイも湿気も気になるところへ置いておけば、消臭と除湿の両方の効果を得ることができますよ!
ガーデニングや畑の肥料として再利用
使い捨てカイロに入っているバーミキュライトは、保水性が高く土壌改良材として使われています。
また、使い捨てカイロの主成分である鉄も、植物の成長促進に欠かせない栄養分です。
ですが、使い捨てカイロをそのまま使うのはNG。塩分も入っているので、トマトや玉ねぎはOKだといわれていますが、その他の植物は塩で傷んでしまうんです。
ガーデニングや畑に使う場合は、手間がかかりますが塩抜きしてから撒きましょう。
使い捨てカイロをコーヒーのペーパーフィルターを2枚重ねにしたものへ入れます。200ccの水をゆっくり入れてろ過し、塩分を抜いてから使いましょう。
水槽の水をきれいにする
カイロの中身の大部分は鉄です。鉄を水に入れておくと二価鉄イオンという鉄イオンが発生。
二価鉄イオンと酸性の性質を持つヘドロが反応することで、匂いが無くなったりヘドロがなくなったりするので、水槽の水の浄化に役立ちます。
カイロには塩分も入っているので塩抜きして使う方法がありますが、飼っている魚にもしものことがあると心配ですよね。
使い捨てカイロを再利用し、加工して作られた専用のキューブ『Go Green Cube』を使うのがおすすめです。
以下のページから、Go Green Cubeを使って池の水を水質改善した実験例も見られますよ。
参照:GoGreenCube
お風呂に入れる
使い捨てカイロが水質改善に役立つということは、お風呂に入れても再利用できるということ。
使い捨てカイロに入っている活性炭が水をきれいにしてくれるんです。いつものお風呂に使い捨てカイロをポンと浮かべるだけ。
きれいなお湯で身体を温められるのは気持ちが良いですよ!
世界の水の水質浄化に再利用
前述のように、使い捨てカイロに水質を浄化する効果があることが分かりました。
水槽の水をきれいにするという見出しでもご紹介しましたが、使い捨てカイロを回収して加工し、キューブにして世界の水をきれいにしようとしているGo Green株式会社という会社があります。
東京海洋大学の佐々木剛教授と共同でプロジェクトを推進していて、カイロを再利用したGo Green Cubeは環境改善があると教授の研究室で行われた試験で効果が認められているんですよ。
私たちは、使わなかったカイロや使用済みのカイロを送るだけで世界の水質を浄化し、環境改善に参加することができるんです!
SDGsの取り組みのひとつとして、使い捨てカイロを送ってみてはいかがでしょうか。
送り先はこちら。使用前と使用後カイロの送り先が異なるので注意しましょう。
使い捨てカイロを再利用する際の注意点
ここからは、使い捨てカイロを再利用するときの注意点をご紹介します。
また、消臭剤や除湿剤などで再利用したあとの捨て方にも注意が必要なのでぜひご参考ください。
すべての使い捨てカイロがガーデニングに使えるわけではない
実は、ほとんどのホッカイロのメーカーでは『用途以外に使用しないでください』との注意書きがあります。
塩抜きすれば使えるようにはなりますが、もし植物が傷むようなことになっても自己責任というワケなんです。
『土に還せる』『使用後の中身は土壌改良材として使えます』という文言があれば、安心してそのまま袋から出してガーデニングに使えます。
こちらのエコポッカならガーデニングに使えるので、肥料や土壌改良材としてだけでなく、ゴミを減らしたい、環境に貢献したいという方にもおすすめです。
捨て方は自治体のルールによって異なる
使い捨てカイロの主な成分は鉄なので、不燃ゴミとしている自治体もあれば可燃ゴミでもOKとしている自治体もあります。
多くのホッカイロには、「捨てる際は自治体のルールに従ってください」と記載されています。
使い捨てカイロを再利用したあとに捨てる場合は、自治体のホームページなどを確認して適切に捨てるようにしてくださいね!
ちなみに神戸市の場合は「燃えないゴミ」です。
使い捨てカイロの豆知識
使い捨てカイロがなぜ温かくなるのか不思議ですよね。また、どうやってカイロはできたのでしょうか。
ここからは、使い捨てカイロの豆知識と持続時間、使用期限についてご紹介します。
使い捨てカイロが温かくなるワケ
使い捨てカイロの中身は、鉄・水・活性炭・バーミキュライト・塩類が入っています。
鉄は酸素に触れると酸化という化学反応を起こしてサビた鉄、『酸化鉄』になります。鉄は、酸化鉄になるときに熱を発していて、この熱を利用したのがカイロです。
- 鉄を粉状にして表面積を増やして反応を起こしやすくする
- 塩と水は酸化スピードを早める
- 活性炭は鉄粉に酸素を与えやすくする
- バーミキュライトは水を蓄えて鉄粉に少しずつ水分を供給
これらの化学反応でカイロが温かくなっているんです。
サビた鉄を触っても熱く感じないのに、カイロは温かくするためにたくさんの工夫がされているんですね!
使い捨てカイロのルーツ
使い捨てカイロのルーツは、なんと平安時代!平安末期~江戸時代に使用されていた『温石』という石や砂、塩を温めて懐に入れていたのがはじまりとされています。
カイロは漢字で書くと懐炉。懐で暖を取るという意味になります。
そして明治時代になると温石からカイロ灰へ。木炭の粉から作る懐炉灰を袋に詰めて金属容器のなかで燃やす方式のカイロとなりました。
大正時代になるとベンジンカイロが登場。気化したベンジンをプラチナの触媒作用によって酸化熱を発生させるというもの。
現在でも製造されていて、カイロよりも温かいためアウトドア愛好家など間で活躍しています。
昭和に入り、私たちのよく知る使い捨てカイロが登場。平成から電子レンジで発熱させるカイロや充電式のカイロがあり、カイロはどんどん進化しています。
参照:日本カイロ工業会
使い捨てカイロの持続時間や使用期限
メーカーによって使い捨てカイロの持続時間は多少異なりますが、
- 貼らないタイプ…18~20時間
- 貼るタイプ…12~14時間
となっていて、両タイプともかなり長持ちするようにつくられています。
使い捨てカイロの使用期限についてですが、実は期限を過ぎてからも使うことはできるんですよ!
ただ、温度の安定性に欠けたり持続時間が短くなってしまったりすることがあるので、できれば使用期限内に使い切るようにしましょう。
使い捨てカイロを長く使う裏ワザ
使い捨てカイロを使って夜捨てるとき、まだ温かいことが多いと思います。そのまま冷めるまで放置して、翌日冷めているのを確認してから捨てる方も多いのではないでしょうか。
使い捨てカイロは、十数時間使えるので、まだ使えるのに捨てるのはもったいないんですよね。
実は、使い捨てカイロは途中で発熱を止めてまた使いはじめることができるんです!
チャック付の保存袋に使いかけのカイロを入れたら、できるだけ真空状態にして空気に触れさせないようにしましょう。
そうすれば、発熱をストップさせることができ、袋から出せばまた使えるので、次の日も続けて使うことができますよ!
日中の使用時間や、どれだけ空気を抜いて保存できたかによっても変わりますが、2~7日ほどは使えるのでぜひお試しくださいね。
まとめ
使い捨てカイロの再利用法は6つあり、消臭剤や除湿剤、土に還したり水質の浄化に再利用できることが分かりました。
なかでも、使い捨てカイロで世界中の水をきれいにでき、そういったプロジェクトが行われてのは大変興味深いことでした。
ガーデニングや畑で再利用する場合は、塩抜きするか、土に還せるカイロを利用しましょう。
再利用後の使い捨てカイロを捨てる場合は、自治体のルールに従って捨ててください。
1日使い終わってまだ温かいときは、酸素に触れないようチャック付袋に入れて化学反応を止めると、持続時間いっぱいまで長く使うことができます。
使い捨てカイロを捨てるのがもったいないと感じている方は、ぜひご紹介した6つの再利用方法と裏ワザをぜひお試しください!