正月飾りを初めて飾った後、どのようにして処分の仕方が分からないですよね。
我が家もいざ処分するとなると、正月飾りは神様をお迎えしたり、縁起を担いで飾るものなので、捨て方によってはバチが当たるのではないかと心配になりいろいろ調べてみました。
ここでは、正月飾りの種類や捨てるタイミング、正しい捨て方・処分方法などを紹介していきます。
年神様をお迎えし、天にお帰りいただいて家族の安全を見守っていただくためにも、正しい正月飾りの捨て方をぜひマスターしておきましょう!
正月飾りの種類
正月飾りには、門松、しめ縄、鏡餅、破魔矢といった種類があります。
- 門松
- しめ縄飾り
- 鏡餅
- 破魔矢
捨て方といっても、それぞれ処分のタイミングがあるので、まずはそれぞれの込められた意味を見ていきましょう。
門松
年神様が門松を目印にしてやってくるといわれています。その年の1年間、健康長寿を願うものとされています。
門前、または玄関やドアの両サイドに置いて飾りましょう。雄松は左側へ、雌松は右側へ飾るようにしてくださいね。
しめ縄飾り
しめ縄は神社に飾られていますが、神様をお祀りするのにふさわしい場所であることを示す意味合いがあるそうです。
しめ縄が、神の領域と現世とを隔てる役割を果たす結界となり、不浄なものが入らないようにしているとされています。
しめ縄飾りも、家を神様をお迎えするのにふさわしい場所であることを示し、年神様にきていただけるようにするためのものだそうですよ。
鏡餅
鏡餅は、神様に捧げる神聖な食べ物だとされています。
大小のお餅を重ねることで、陰陽、または月と日を表しているそうで、幸福と財産が重なって縁起が良い、円満に年を重ねるという意味も込められているそうです。
鏡餅を飾る場所は、年神様がいらっしゃる床の間か、家族が集まるリビングに飾りましょう。
破魔矢
破魔矢は縁起物として神社から授かれる矢のこと。破魔矢だけでなく破魔弓という弓とセットにすることもできます。
昔の人々は、弓矢には悪霊を祓う力があると信じられていたので、破魔矢は、災いを破り幸せに暮らせますように、と家内安全の願いを込めて飾る縁起物になっていったそうですよ。
破魔矢は、神棚か床の間、ない場合は、玄関かリビングに飾るようにしましょう。
正月飾りを処分するタイミングは種類ごとに異なる
正月飾りは、上記でご紹介した種類によって処分するタイミングが異なります。正月飾りの種類別に、捨て方のタイミングをご紹介します。
門松としめ縄飾りは『松の内』後に処分
門松としめ縄飾りは、松の内最終日に取り外しましょう。
正月飾りを片付けるまでの期間を『松の内』と呼ぶのですが、これは地域によって異なり、7日、または15日に片付けるところが多いようです。
関東では、7日の七草がゆを食べたあとに片付ける風習があるのだそう。関西では、15日に片付けることが多いそうです。
松の内は地域によって異なるため、お住まいの地域の風習を調べて取り外すようにしましょう。
鏡餅は『鏡開き』で食べる
鏡餅を処分するタイミングは『鏡開き』のとき。無病息災を願い、お雑煮やお汁粉にしていただきましょう。
こちらも地域によって異なるのですが、一般的には1月11日。
関東では7日までが松の内であれば15日が鏡開き。関西など15日までが松の内の地域は、15日が鏡開きだそうです。
関西でも京都では、1月4日が鏡開きだそうで、正月飾りを処分する前にいただく風習があるようですよ。鏡開きも地域によって日にちが異なるので、確認しておきましょう。
ちなみに、鏡餅は刃物を使って切ってはいけないとされています。
最近の鏡餅は個包装でプラスチック製の餅型容器に入っているのでそのまま使うことができるようになりましたが、ご家庭でついた餅など大きな鏡餅は、木槌などで割っていただくようにしましょう。
破魔矢は『1年ほど飾る』その後処分
神社などで破魔矢をいただいたら、1年ほど飾ってから処分しましょう。
破魔矢は、厄除けや魔除けのお守りなので、1年間家を守ってもらうことができます。破魔矢は、玄関や神棚に飾っておくのが一般的です。
1年経ったら新しいものを交換しに行くと良いとされているので、初詣などの際に古札入れに持って行き、新しい破魔矢をいただきに行くと良いでしょう。
正月飾りの捨て方
正月飾りの捨て方は、神社に持って行って処分してもらうのが一般的ですが、自分で処分する方法もあります。
神社へ行くのを忘れたり、自分で捨てる際の注意点など、正月飾りの処分方法についてくわしく見ていきましょう。
神社のどんど焼きに持って行く
正月飾りは、地域の神社で行われている『どんど焼き』でお焚き上げして処分するのが一般的。
どんど焼きとは、正月飾りや古いお札、お守りなどを浄化して焚き上げる行事です。
清浄な炎でお焚き上げをすると、いらしてくださった年神様が炎と共に天へお帰りになる、と考えられています。
その火で焼いたお餅をいただくのですが、どんど焼きで焼いたお餅をいただくと1年間病気をしないと言い伝えられているんですよ!
正月飾りを取り外して神社に持って行くまでは、ていねいに扱って大事に保管しておきましょう。
どんど焼きに行けなかったときは?
もし、どんど焼きに行けなかった場合は、別日にお清めしてお焚き上げしてくれるところがあるので、神社に確認してみましょう。
門松は大きさ的に無理がありますが、小さなしめ縄飾りや破魔矢などは『古札入れ』に入れておくとお清めしてお焚き上げしてくれるそうですよ。
古札入れに入れる際は紙に包んでいれ、決してビニール袋には入れないようにしましょう。
(関連記事:バチが当たらないお守りの捨て方。郵送や自分でお清めできる処分方法)
自分で清めてから捨てる
正月飾りは、神社で清めてお焚き上げしてもらうのが良いのですが、どうしても神社に行けないという場合は自分で処分することもできます。
- 白い布、なければ包装紙(それもばければ新聞紙)を広げ、正月飾りを置く。
- 正月飾りの上から、右・中・左の順に塩を振る。
- 広げた白い布などで正月飾りを包む。
- ほかのゴミと分けて新しいゴミ袋に入れて処分する。
塩で清める際に、感謝の気持ちを込めて「祓い給え 清め給え、守り給え、幸い給え」と唱えることも良いそうです。
もし、正月飾りに針金など不燃物が入っていたら、きちんと燃えるゴミと燃えないゴミとで分別して捨てるようにしましょう。
自宅での処分については、塩ではなくお酒で清めたり、ゴミに出すのではなく庭で燃やすこともできるので、地域のルールや風習に従って捨てるようにしてくださいね。
正月飾りの使い回しは避けたほうがいい!
最近では、インテリア性の高い正月飾りも登場しているので、1度で捨てるのはもったいないと考える方も多いかと思います。
基本的に正月飾りは、年神様をお迎えするものなので、毎年新しいものを飾ってお迎えした方が良いですよね。
どんど焼きで天にお返しすることも縁起が良いとされているので、やはり毎年新しいものを飾って神社に持って行くことをおすすめします。
毎年使うようなデザインのものや、木製やガラス製の素材のもの、捨てるのがもったいないという場合は、松の内最終日に取り外し、清浄な場所で大切に保管して来年使いましょう。
見た目が古くなってきたら処分し、新しい正月飾りで年神様をお迎えしてくださいね!
まとめ
正月飾りは、年神様をお迎えする大切なものなので、捨て方もていねいに行わなければならないことが分かりました。
正月飾りの種類や地域によって捨て方が異なるので、お住まいの地域の神社の予定や、町内会長さんなどに聞いて確認しておきましょう。
正月飾りは、神社で清めてからお焚き上げしてもらうのがおすすめです。
お仕事などで都合が悪いようなときは、ほかの日にお焚き上げしてもらえるか確認したり、自分で処分する場合は手順を参考にしてみてくださいね!