排水管の水の流れが悪かったり、異臭がしたり、といった場合には、汚れが蓄積している可能性があるので、すぐにでも排水管掃除をしたいところ。
しかし、排水管の内部は見えないだけに、どのように自分で掃除をすればいいのかわからないですよね。
ここでは、自分でできる排水管の掃除方法を7つ紹介していきます。排水管の掃除をするべきサインをはじめ、汚れの種類などもあわせてまとめています。
ただし、どうしても排水管の掃除が難しい場合には、プロに任せてください。依頼先の選び方や注意点などもピックアップしてるので参考にしてくださいね。
こんなトラブルが起きたら排水管の掃除をしよう!
毎日私たちはどこかしらの水を流していますが、当然毎日使っていると排水管に汚れが蓄積してしまいます。
排水管は定期的に掃除する必要があるのですが、汚れを放置してしまうとどんなトラブルが起こるのでしょうか。
排水管の詰まり
排水管に汚れが付くと、髪の毛やホコリが引っかかって溜まり続け、塊になって排水管の詰まりの原因になります。
初期症状では、水が流れにくくなるという状態になりますが、完全に詰まってしまうと水が流れなくなったり溢れたりしてしまいます。
排水管から悪臭がする
排水管からドブのようなニオイがする場合、それは排水管の汚れをエサに雑菌が繁殖している可能性があります。
油分や石けんカス、たんぱく汚れが排水管に付着している場合、雑菌が繁殖して悪臭の元になるので定期的に排水管を掃除することが大切です。
自分でできる排水管の掃除方法7選!
詰まりやニオイが気になったら、排水口を掃除したあとに排水管も掃除してみましょう。自分でできる掃除方法を7つご紹介するので、場所に合わせて掃除してみてくださいね。
パイプクリーナーを使う
まずはパイプユニッシュやパイプハイターなどの市販のパイプクリーナーで排水管掃除の方法!
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所・浴室
- 市販のパイプクリーナーを使って排水管の汚れを溶かしてみましょう。
- 排水口のパーツを取り外したら、パイプクリーナーを原液のまま排水管に流し、30分待ちます。パイプクリーナーを50℃ほどのお湯に浸けて温めると、汚れ落ち効果が高まります。(熱湯に入れるとボトルが破裂する可能性があり危険なので、お湯の温度には注意しましょう。)
- 30分経って汚れが落ちているようであれば、40~50℃のお湯をたっぷり流してパイプクリーナーをしっかり洗い流します。
汚れが落ちていないようであれば、パイプクリーナーを少々追加し、時間も長く置いて様子をみてください。汚れが落ちたらお湯で洗い流しましょう。
(関連記事:パイプユニッシュの使い方と注意点。トイレのつまりには効かない!)
重曹とクエン酸を使う
ナチュラルクリーニングによる排水管掃除なら重曹とクエン酸がおすすめ!
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所・浴室
重曹とクエン酸で発生する泡を利用して汚れを剥ぎ取っていきましょう。
- 重曹を排水管にたっぷりかけたら、クエン酸を上から振りかけてぬるま湯を少しずつ流します。
- 発泡したらそのまま30分~1時間ほど置いて汚れを浮かせましょう。
- 最後に40~50℃のお湯をしっかり流して完了です。
クエン酸の代わりにお酢を重曹にかけるのもOK。ですが、ニオイが充満するので素早く換気できる場所で行いましょう。
ワイヤーブラシを使う
髪の毛や異物などが詰まっている可能性がある場合は、ワイヤーブラシを使って取り除いていきましょう。
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所・浴室
ワイヤーブラシは、ホームセンターや通販などで入手できますが、さまざまな形態のものがあるので、洗面所に合ったものを選ぶようにしてくださいね。
- 排水口のパーツを取り除き、排水管にワイヤーブラシを入れましょう。角度がある排水管に場合、回転させることで奥まで入るようになります。
- 回転させながら詰まっている部分を削りとりましょう。
- 絡まった汚れを拭き取って再度排水管にいれ、完全に引っかかりがなくなって貫通するまで繰り返し行ってください。
お湯を溜め、一気に流す
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所
キッチンや洗面所の汚れは、大量のお湯で一気に流していきましょう。汚れ防止に3日に1度行うと良いですよ。
- 排水管の上にあるパーツをすべて取り外しましょう。
- 排水管にいらない布を詰めて塞いでください。
- 40~50℃のお湯をシンクいっぱいに溜めましょう。
- 熱いので厚手のゴム手袋などで肌を守り、布を引き抜いて一気にお湯を流して完了です。
ラバーカップを使う
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所・浴室・トイレ
ラバーカップはトイレつまり専用のものだと考える方が多いかもしれませんが、家の排水管があるあらゆる場所で使えます。
排水口に適したラバーカップを用意し、詰まりを取り除いていきましょう。
- ラバーカップのラバー部分が覆われるくらいまで水を溜めます。
- ラバーカップの柄を押し込んでください。
- ラバーの縁にすき間がないようにして当て真空状態にしたら、柄を一気に引っ張りましょう。
- 汚れによる詰まりがなくなり、水が流れるようになるまで繰り返してください。
10回以上繰り返しても何も変わらない場合は手に負えないので、プロに依頼してくださいね。
(関連記事:ラバーカップの使い方。使っても流れないときは…)
高圧洗浄機を使う
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所・浴室
高圧洗浄機を使っても排水管掃除は、とても大掛かりなため半日はかかるかもしれません。
排水管はつながっており、例えばキッチンだけを行うのではく、トイレ以外の排水管すべてを掃除し、最後に戸建ての場合は排水枡(マス)も仕上げに掃除しなければならないからです。
- 高圧洗浄機に、パイプクリーナーホースを取り付けて各排水口から入れて掃除します。排水管は曲がっているところがあるので、上手く動かしてまんべんなく掃除しましょう。
- トイレ以外のすべての排水管を掃除できたら、外にある排水枡を掃除します。マンションの場合は連絡すると管理会社が対応してくれますが、戸建ての場合は自分で行うかプロに任せるようにしましょう。
- 室内とつながっている低い方の排水管にパイプクリーナーホースを入れて掃除していくと、油汚れやヘドロ、固形のゴミなどが流れてくるので、柄杓などを使ってゴミ袋に捨てましょう。
すべての排水口・排水管・排水枡の掃除を素人が行うのは、かなりの労力と時間がかかるため大変かもしれません。
排水口から排水管を掃除してみても汚れやニオイ、詰まりなどが改善しない場合はプロに任せるのが安心です。
(関連記事:高圧洗浄機レンタルサブスクサービスおすすめ比較!ホームセンターが安い?どっち?)
排水管を分解し掃除する
掃除方法に適した場所
キッチン・洗面所
排水管を分解して掃除する方法ですが、周囲が汚れる可能性があるので大きめのバケツを用意し、注意しながら行いましょう。
- ゴム手袋を着用し、バケツを排水管の下に置きましょう。
- 排水管をよく見て、必要な工具で排水管のカーブになっている部分を取り外し、バケツの中に入れます。
- ブラシを使い、排水管の汚れを掃除しましょう。
- キレイになったら排水管を元通りに取り付けます。
- バケツに残った汚れは、そのまま流すとまた詰まりの原因になるので、新聞紙などに吸わせてゴミとして出しましょう。
無理して行うと破損の原因になるので、排水管は無理矢理取り外さないようにしてくださいね。
場所別・排水管に汚れが付く過程
排水管といっても家のなかにはいくつも排水口があります。キッチンや浴室など、場所別に排水管の汚れがどのように蓄積していくのかご紹介します。
キッチン
キッチンでは、油汚れや食べカスなどが付いた食器、鍋やフライパンを洗うので、排水管内では汚れが冷えて固まり付着してしまいます。
これらの汚れが蓄積すると、雑菌が繁殖してしまい悪臭の原因になるほか、放置すると排水管が詰まってしまう可能性があります。
油汚れを防ぐには、できるだけ汚れを拭き取ってから洗う。食品カスを防ぐには、排水溝ネットを使って排水管に流れていかないようにしましょう。
洗面所・浴室
洗面所や浴室は、身体の汚れを洗ったり歯を磨いたりする場所なので、皮脂・垢・石けんカスや歯磨き粉・整髪料・クレンジングなどの油汚れで汚れてしまいます。
この油汚れに髪の毛が付着して排水管が詰まってしまうほか、洗面所は特に異物を落としやすい場所なので流れていって詰まる原因に。
ヘアーキャッチャーの髪の毛やこまめに取り除き、異物を落とさないようにしましょう。
皮脂や石けんカスは、どうしても排水管へ流れていってしまいますが、排水溝周りを定期的に掃除することで、同時に排水管が汚れるのを防ぐことができます。
(関連記事:お風呂の排水溝のつまりに重曹とクエン酸を使おう!)
洗濯機
洗濯機の排水管の汚れは、洗濯時に出た糸くずや石けんカスが主な汚れです。
また、洗濯機は重たくてこまめに動かせないので、ホコリが溜まりやすくなり、蓄積したホコリが排水管へ流れてしまうことも。
洗濯機の排水フィルターなどに詰まったゴミはこまめに取り除き、排水口周りはホコリが溜まらないよう掃除することが大切です。
自分では無理と思ったらプロに排水管洗浄を依頼しよう!
自分で排水管を掃除しても、汚れが取れずニオイや詰まりが気になる場合や、忙しくて掃除する時間がないという場合はプロに相談しましょう。
選び方のポイントは、
- ホームページが明瞭で分かりやすいか
- 料金は妥当な金額か
- 追加料金はかからないか
- 見積もりは無料か
- 万が一に備え損害賠償保険に加入しているか
- 実際に使用したことがある方の口コミを見てトラブルはなかったか
- 厚生労働省認定の『排水管清掃作業監督者』の講習を受けているとより安心
以上のポイントに注意して選ぶと悪質業者に引っかかる可能性が少なくなります。
法外な請求をするなど、水道関係業者とのトラブルは社会問題にもなっているので、見積もり後、清掃当日になってこれ以上料金がかかることはないかなどしっかり確認しておきましょう(参考:排水管の点検や洗浄の勧誘にご注意!)。
プロに依頼した場合の料金相場は以下の通りです。
- マンションやアパート:4~5万円
- 店舗:4~6万円
- 戸建て:1,5~2,5万円
くわしくは下記記事にまとめたので参考にしてくださいね。
(関連記事:排水管洗浄業者おすすめ6選!優良業者の選び方や料金相場を徹底調査)
排水管の汚れを防ぐ方法
排水管の汚れを防ぐには、こまめに排水口の掃除を行うことが大切です。
掃除後は、排水管に汚れが直接流れないよう、排水口ネットも活用することをおすすめします。
油汚れの場合、排水口ネットだけで受け止めることができず、排水管へ流れて溜まりがちになってしまいます。
できるだけ油汚れを流さないよう、食器や鍋などは汚れを拭き取ってから洗う、使用後は40~50℃のお湯をよく流して排水管に溜まらないようにしましょう。
キッチンや洗面所のシンクの場合、3日に1度、シンクいっぱいにお湯を溜めて一気に流すようにするだけでも排水管に汚れが溜まるのを防ぐことができますよ!
汚れがひどい排水トラップは交換しよう
排水トラップの劣化や汚れがひどい場合は、排水管の汚れを防ぐことが難しいため、排水トラップの交換を検討してください。
従来の樹脂製のトラップからステンレス製に変わり、汚れ付着はしにくいですし、汚れても落とすのがラクになります。
まとめ
排水管からニオイがしたり水が流れにくくなったりしている場合は、排水管に汚れが詰まっている可能性が高く、ひどくなると汚水が溢れかえってしまうためすぐに掃除する必要があります。
ご紹介した7つの方法の中から、場所に適した方法を選んで試してみてくださいね!
排水管を掃除する時間がない、掃除したけれど改善しなかったなどという場合は、プロに任せるのが1番です。
料金相場などの選び方のポイントを参考にして、優良な業者を選んでくださいね。
排水管は、日頃からこまめに排水口を掃除することで汚れが溜まりにくくなります。
余計な汚れを流さないよう工夫し、3日に1度はたっぷりのお湯を流して汚れが溜まらないようにしましょう!