金魚の水槽掃除をするとき、水を全部入れ替えたり、洗剤を使い洗ったりしてませんか?このような掃除の仕方をすると金魚がどんどん弱るため注意してくださいね。
(間違った掃除をする人が多い分、金魚は弱いからすぐ死ぬ…と言われる理由だったりします…)
ここでは、金魚を弱らせない正しい水槽掃除のやり方や注意点などを紹介していきます。
水槽の掃除は1度に全部やらずに、定期的に場所ごとに行うのがコツ。間違っても水槽掃除に洗剤は使わないでくださいね!
金魚の水槽掃除の手順
掃除場所は
- 水槽(コケ掃除や水換え)
- ろ過装置などの器具
- 砂利やアクセサリー類
水槽内のバクテリアを極力減らさずに掃除していきましょう。
金魚の水槽掃除をする前の注意点
金魚の水槽掃除をするには、金魚を弱らせない工夫や水槽内のバクテリアをいかに減らさず掃除するかがポイントになります。
以下のポイントをおさえてから掃除をはじめましょう。
カルキ抜きをしておく
金魚の水槽の水換えを行うとき、水道水をそのまま使ってはいけません。
水道水には微量の塩素が含まれており、人間が飲水として利用するのは全く問題がないのですが、金魚にとっては量が多すぎるのです。
そのため塩素を抜かないといけないのですが、この作業をカルキ抜きといいます。
カルキ抜きの方法は3つ。
- 日光に6時間以上当てる。
- 屋内の場合は3日放置する。
- 市販の中和剤を使う。
水道水をバケツに入れて放置する方法と、市販の中和剤を使用して塩素を抜く方法があります(参考商品:バイコム 金魚のカルキ抜き)。
水道水を放置する方法は費用がかからないのがメリットですが、時間がかかるのが難点で掃除したいときにすぐにできません。
中和剤なら掃除したいときにすぐに塩素を除去することができ、水槽内の水と水道の水を同じ温度に調整できるのでおすすめです。
水をすべて入れ替えない
水槽の水が濁っていたら、全部キレイな水に換えたいと思ってしまいますが、急な水質の変化は金魚に負担がかかってしまいます。
それと、金魚の水槽内には金魚が住みやすい環境を整えてくれるバクテリアが存在しており、すべて換えてしまうと大事なバクテリアがいなくなってしまうのです。
水換えを行うときは、水槽内の水を1/3だけ交換することを心がけましょう。
1度に水槽のすべての掃除を行わない
金魚の水槽には、ろ過装置や砂利、水草や流木などのアクセサリー類がありますよね。
水が濁っていると1度にすべて掃除してしまいたくなりますが、前述のように完全にキレイにしてしまうと大事なバクテリアがいなくなり、金魚が弱る原因になってしまいます。
金魚の水槽掃除を行うには、水換え・砂利やアクセサリー類・ろ過装置などの器具の掃除を別々に行わなければなりません。
また洗うときに使う水もカルキ抜きした水を使うことをおすすめします(普段からバケツに水を溜めておくと便利)。
計画を立てて掃除するのがベスト
水換えとろ過装置などの器具の掃除は2週間ほど空けなくてはなりませんし、水換えは2~3週間に1度行うのがベスト。
つまり、金魚の水槽掃除は計画的に行う必要があるのです。
例えば、
- 水換え(コケ掃除なし)
- 砂利
- 水換え(コケ掃除あり)
- ろ過装置
- 水換え(コケ掃除なし)
- 砂利
- 水換え(コケ掃除あり)
- ろ過装置……
というようにご自身でスケジュールを組んで2週間置きに掃除すると、バクテリアを守りながら金魚に負担をかけずに水槽の環境を整えることができますよ。
この方法で金魚が弱っていくようであれば、水換えは2~3週間に1度を目安にしながらほかのところの掃除頻度を空ける。
逆に金魚が強ければ、砂利掃除と水替えを同時に行うなど調整しましょう。
水槽のコケ、汚れなどの掃除方法
まずは、水槽にコケや汚れなどが付いているときの掃除方法について見ていきましょう。
水槽の水と金魚の移動
水槽内の水を空のバケツに入れ、ネットで金魚をやさしくすくって入れます。
ほとんどの掃除方法では金魚をほかのところへ移した方が良いので、ネットや移動先のバケツなど掃除道具を揃えておきましょう。
水槽のコケ、汚れをこすり洗い
水槽の汚れをスポンジでこすりましょう。
スポンジでコケを掃除するときは、バクテリアを取り除きすぎないよう、見た目が気にならない程度に留めてください。
水槽に水と金魚を戻す
バケツに移しておいた水を水槽に入れ、水流が落ち着いたらネットで金魚をやさしく水槽内に移し、残りの水をそっと流し入れてましょう。
水換えのやり方
あらかじめカルキ抜きした水を用意しておきましょう。
金魚に負担をかけないためにも、水槽内の水温を計っておき、カルキ抜きした水道水の水温も合わせておくと良いですよ。
ちなみに、金魚が快適に過ごせる水温は15~28℃です。
水槽内の水を1/3捨てましょう。
カルキ抜きした水道水をやさしく入れて水換えは完了です。
ろ過装置など器具の掃除方法
カルキ抜きした水道水を準備したら器具の電源を切ります。
心配であれば金魚を、掃除が終わるまで別の容器に水槽の水ごと移しておきましょう。
別の容器に水槽の水を掃除で使う分だけ移します。
器具のフィルタ―に詰まった汚れを取り除き、軽くすすぎましょう。
ろ過装置などの器具にもバクテリアが住みついているので、掃除は水槽の水を使って行うのが重要なポイントです。
掃除で減った分の水を足すためにカルキ抜きした水を入れてください。セットして電源を入れたら完了です。
砂利やアクセサリー類の掃除方法
砂利もバクテリアを極力減らさないために、水槽内の水を使って掃除しましょう。
容器に金魚が入る量の水槽の水を入れ、金魚を素早くやさしく移動させましょう。
水槽に設置している器具類の電源を切って取っておきます。水槽内に残った水をほかの容器に入れておきましょう。
アクセサリー類を取り出します。
少量残った水を使って米とぎの要領で砂利を洗いましょう。
すすぎも水槽の水を使って行ってください。アクセサリー類の汚れは歯ブラシなどでサッとこすり取りましょう。
取り出した水、アクセサリー類、器具、金魚を戻したら完了です。
金魚の水槽が汚れにくくなる方法
金魚の水槽掃除は2週間置きにどこかしら掃除しなければならないので大変ですよね。
掃除の頻度や金魚の負担を減らすことができる、水槽が汚れにくくなる工夫をご紹介します。
エサを与え過ぎない
金魚がエサを食べる仕草がかわいいと、ついエサをたくさんあげてしまいがち。
そうなると、ろ過装置などのフィルタ―がすぐに汚れてしまうので、エサのやり過ぎは水質悪化の原因になってしまいます。
適切なエサの量は、水槽で飼っている金魚でいえば体重の1.5%以下。
少し分かりづらいですが、エサをあげてから数分で食べきる量が適量だといわれています。
季節によってエサをあげる回数を調整しましょう。春~秋は1日に2~4回。冬は1日に1~2回と覚えておきましょう。
フンに含まれる有機物を分解して水を汚しにくくするエサもありますよ。
水槽を掃除する生き物を入れる
水槽にコケが付くと、汚くて見た目が良くないですよね。
掃除して取り除くにしても大変ですし、掃除するだけバクテリアがいなくなるので金魚にも負担がかかってしまいます。
そこでおすすめなのが、コケをエサにする生き物を一緒に飼うこと。
小さいエビ類(ミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビなど)やタニシといった貝類は、水槽のコケをエサにしているので汚れが付きにくくなりますよ。
ほかにも、水草を入れることも効果的なので試してみてくださいね。
日光を当てる量を調整する
水槽内に発生するコケにもいくつか種類があるのですが、コケによっては水槽に当てる日光の量を調整することで発生を抑えることができるコケがあります。
茶ゴケや珪藻といわれるコケは、日光が当たらないときに発生しやすくなるので、これらが発生したときは日光に当てて自然消滅させましょう。
細長い糸のようなコケは糸状藻といって、日光が当たり過ぎていることで繁殖してしまいます。
糸のようなコケがある場合には、日光を当てすぎないようにして適度な水換えをするようにしましょう。
まとめ
金魚の水槽掃除のポイントは、
- 金魚に負担をかけないようカルキ抜きした水道水を使うこと。
- 洗うときは、水槽の水を使ってバクテリアを極力減らさないように掃除すること。
- 1度にキレイにしてしまわないこと。
以上のポイントが重要です。
掃除のスケジュールを組んで、水質を保ちながら行いましょう。
水槽が汚れにくくなるポイントも参考にして、大事な金魚を守り、長く可愛がってくださいね!