重曹やセスキ炭酸ソーダと一緒に並ぶ「アルカリ電解水」とはなに?
どんな掃除に使えるの?
注意点やデメリットは?
重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸と同じ場所にアルカリ電解水も並ぶようになり気になっている人も多いですよね。
実は、アルカリ電解水は重曹やセスキ炭酸ソーダ以上に掃除に使える、汚れはもちろん除菌・消臭効果もある、として話題です。
ここでは、アルカリ電解水の掃除への使い方やデメリット(使えない場所)などをわかりやすく紹介していきます。
ダイソーでも買えるアルカリ電解水を掃除に使うと、めちゃくちゃラクすぎて手放せなくなりますよ!
アルカリ電解水が掃除におすすめの理由
アルカリ電解水とは、強アルカリ性の100%水から作られている洗浄液です。
水に電気を流すとプラスの酸性とマイナスのアルカリ性に分かれるのですが、アルカリ性の部分だけを取り出した水がアルカリ電解水なんですね。
pH8以上がアルカリ性、pH12以上は強アルカリ性。アルカリ電解水はpH12~13ほどなので強アルカリ性となります。
この強アルカリ性の性質を持つアルカリ電解水が、なぜ掃除におすすめなのかを紹介していきます。
アルカリ性だから油汚れに強い
油汚れなどは酸性の性質を持っているため、アルカリ性の洗剤で落とすのが効果的です。
なかでもアルカリ電解水はアルカリ度が高いため、重曹やセスキ炭酸ソーダを使っても落ちなかった油汚れといった酸性の汚れを落とすことができます。
アルカリ電解水が得意な汚れは
- 油汚れ
- 手垢
- 食べこぼし
- 皮脂
- 血液
- 湯アカ
など、油汚れやたんぱく質汚れといった酸性の汚れを落とすことができます。
アルカリ電解水はキッチンやリビング、お風呂の掃除や、洗濯にも使えるんですね!
アルカリ電解水以外の油汚れに強い洗剤は下記記事にまとめました。
(関連記事:油汚れに効く洗剤おすすめ9選!)
アルカリ電解水の洗浄力の秘密
なぜ水だけで汚れが落ちるのかをさらにくわしく説明しましょう。
アルカリ電解水は「脱離作用」「浸透作用」「乳化・分解作用」の3つの作用が複合的に働いています。
例えばテーブルを掃除しているとすると、アルカリ電解水をかけるとテーブルと汚れの両方がマイナスの電気を帯びます。
すると、マイナス同時が反発するため汚れが引き剥がされ、そして浸透作用によってテーブルと汚れとの間に入り込むので再付着も防ぐことができるのです。
さらには、汚れを小さくしたり分散させたりする働きも。これらが同時に働くことで水だけで汚れを落とすことを可能にしているんですね。
アルカリ度が高いから除菌効果あり
除菌に効果があるとされるpH値は高いほど効果があります。
水は中性でpH7ほど。アルカリ電解水はpH12~13ほどなのでpH値は高く、pH値が低いほど酸性となります。
ほとんどの雑菌は高いpH値で生きられないので、強アルカリ性であるアルカリ電解水は除菌に効果的、というワケなのです。
汚れに対してスプレーしたら1分ほど置いて水洗いするか拭き取りましょう。
ただし、黄色ブドウ球菌には効果が弱いといわれているので、手指など手荒れしている方やケガをしている方は菌が増殖して食中毒の原因になるので、アルカリ電解水では除菌できないことを覚えておきましょう。
原料は「水」だから安心・安全
アルカリ電解水は水だけで作られているので安全に使えます。
界面活性剤など化学成分が入った洗剤で掃除し、もし成分が残って口に入ってしまうことを考えると安心して使えないですよね。
アルカリ電解水は乾くと何も残らないので、食品を扱うところの掃除や子どものおもちゃやペット用品の掃除や除菌にも安心して使うことができます。
アルカリ電解水の使い方、使える場所3選!
アルカリ電解水の使い方は、直接スプレーもしくは布に染み込ませてから拭き掃除をするかの2通りです。
頑固な汚れや除菌効果を狙う場合は数分放置してから拭き取ります。
ここでは、アルカリ電解水の使い方と使える場所をあわせて紹介していきますね。
家中あらゆる場所の拭き掃除に
アルカリ電解水は、油汚れやたんぱく質汚れに効果的なので家中の掃除に使えます。
- キッチンの油汚れ
- リビングテーブルやフローリングなど
- ドアノブなど取っ手や照明のスイッチ
- リモコン
- 窓や鏡
- トイレの便座やレバーなど
- お風呂の湯アカ
アルカリ電解水をスプレーしてしばらく置いておくだけで、掃除と除菌になるのはうれしいですね!
子どものおもちゃやペット用品の除菌・消臭に
免疫力が少ない乳幼児や高齢者、ペットがいるご家庭では、ちょっとした菌が健康に悪影響を及ぼすことも。
キッチンだけでなくテーブルやフローリング、トイレなど肌に触れるところは清潔にしておきたいですよね。
子どものおもちゃやペット用品といった水洗いできないものや煮沸消毒できないものは、アルカリ電解水をサッとスプレーして除菌しましょう。
また、アルカリ電解水には消臭効果もあるので、生ごみを入れるゴミ箱のニオイが気になるときはスプレーしてしばらく置いてから拭き取りましょう。
アルカリ電解水は乾くと何も残らないので2度拭きが不要。
ゴミ箱が汚れていない場合はゴミ出しの度にスプレーして乾燥させるだけで消臭対策ができますよ。
タバコのヤニ落としに
タバコを吸うご家庭では、壁のヤニ汚れでお悩みの方が多いと思います。
ヤニ掃除は洗剤を使って拭いて水拭きして乾拭き仕上げ……と、とても大変なうえ、面倒だからと長く放置すると余計に落ちなくなってしまいます。
しかしアルカリ電解水なら、強力にヤニ汚れを分解して落としてくれて2度拭きがいらないのでラクに掃除することができるんですよ。
アルカリ電解水をスプレーした瞬間にヤニ汚れが分解されているのが分かりますね!
木の壁でも汚れが染み込むことなく簡単に落とせていますね。
喫煙所のパーテーション🚬
タバコのヤニがこんなにも付いていたなんて😱
アルカリ電解水クリアシュシュ吹きかけたらみるみる落ちてく🌈✨#タバコヤニ #クリアシュシュ pic.twitter.com/5kTxpF3xZA
— ぞのちゃん@お掃除×お菓子作り×猫好き🐱 (@chunchunayumi) November 18, 2019
アルカリ電解水をスプレーした部分と垂れた部分だけ、しっかりヤニ汚れが落ちています。
水だけでここまで強力なヤニ汚れを落とせるなんて驚きですし、見ていて気持ちが良いですね!
ダイソーでも買える!市販のおすすめアルカリ電解水3選!
アルカリ電解水には多くの種類があるため、どのアルカリ電解水が汚れ落ち効果が高いのかリサーチしてみました。
するとpH測定器で計測した方がおり、どれもpH値12~13ほどと強アルカリ性を示す数値だったので、どのアルカリ電解水も掃除や除菌に使うことができると結論付けました。
アルカリ電解水は通販でも購入できますが、本記事では近くのお店で入手しやすい(ダイソーでも買えます)おすすめのアルカリ電解水をご紹介していきたいと思います。
100円・ダイソー アルカリ電解水
価格 | 100円(税別) |
容量 | 280ml |
pH値 | 12.1 |
除菌力 | 〇 |
ダイソーで購入したアルカリ電解水。pH値を測定した方によると12.1ほどあったそうで、100均製品でも強アルカリ性であることがちゃんと証明されています。
実際に筆者も使用していますが、キッチンの頑固な油汚れでもラクに落とすことができています。
レンジの中や冷蔵庫も簡単にキレイに掃除でき、ニオイもなくなる……。100円でこのクオリティはうれしいですよ!
さらに除菌効果があると分かり、アルカリ電解水は我が家になくてはならないものになっています。
レック 水の激落ちくん アルカリ電解水
価格 | 450円(税別) |
容量 | 400ml |
pH値 | 13.1 |
除菌力 | ◎ |
pH値を測定した方によると、他社製品がpH12ほどという結果のなか、レック 水の激落ちくんアルカリ電解水が1番pHが高く13.1との結果が出ていました。
ちなみに公式サイトではpH12.5以上と説明されています。
pH値が高いほど除菌効果があるということ、ドラッグストアで簡単に入手できることから早速購入してみました。
100均のアルカリ電解水が280ml、こちらが400mlで税込約400円ほどとコスパ的には100均のアルカリ電解水の方がお得ですが、水の激落ちくんはより高い効果を得たい方におすすめです。
詰め替え用もあるので、2回目以降はお得に購入することができます。
無印良品 アルカリ電解水クリーナー
価格 | 490円(税込) |
容量 | 400ml |
pH値 | 12.51 |
除菌力 | 〇 |
無印良品の製品は、何と言ってもシンプルなデザインが魅力ですよね。
出しっぱなしにしておいてもインテリアの邪魔にならず、使いたいときにすぐ掃除することができます。
価格は400mlで490円と他製品と比較してもお高めですが、オシャレでシンプルなボトルデザインに惹かれてしまいますよね。
詰め替え用もあり、こちらは350mlで350円。
pHは12.51という測定結果が出ていましたよ。
無印良品のアルカリ電解水は、モノトーンなどシンプルなインテリアがお好きな方におすすめです。
アルカリ電解水のデメリット!
掃除に有能なアルカリ電解水ですが、強アルカリ性ならではのデメリットもあります。
使う際は気をつけてくださいね。
肌に触れたり、目に入ると危険
アルカリ電解水は強アルカリ性でたんぱく質を溶かすので、使用するときは必ずゴム手袋やゴーグル、マスクなどを着用して顔や肌に付かないようにしましょう。
万が一目に入った場合は水で洗い流し、飲み込んでしまった場合は水をたくさん飲んで、すぐに医療機関を受診してください。
幼児の誤噴射による事故が多いので、お子さんの手の届かないところで保管しましょう。
またアルカリ電解水を使用後は乾いてから触れるようにしてください。
(参照:電解水の危険性)
使えない場所がある
強力に汚れを落としてくれるアルカリ電解水ですが、残念ながら使えない場所もあるので使用には注意が必要です。
- 漆器
- 銅/アルミ/真鍮製品
- 金箔
- ニスが塗られた家具
- コーティング加工がされたもの
- テレビの画面
- パソコンの液晶モニター
- メガネ
- 皮革類
- シルク製品
- 宝石類/貴金属
- 車の塗装面
以上の素材や場所に使うと変色や変質を起こしてしまうので、使用前に材質をよく確認してから使いましょう。
ボトルの移し替えや保管場所に注意
変質してしまう可能性があるので、ほかのボトルに移し替えないようにしましょう。
直射日光、高温になるところ、凍結するところを避けて保管してください。
重曹やセスキ炭酸ソーダとの違い
アルカリ電解水と同じアルカリ性の性質を持つナチュラル洗剤に重曹やセスキ炭酸ソーダもありますね。
ただいまいち違いがわからないですよね。
ここでは、重曹とセスキ炭酸ソーダとの違いを3つ紹介していきます。
pH値が違う
アルカリ電解水と重曹・セスキ炭酸ソーダとはpH値が大きく異なります。
- 重曹→8
- セスキ炭酸ソーダ→9
- アルカリ電解水→12以上
水に溶かして加熱することでpH値を11程度まで上げることは可能ですが、アルカリ電解水のpH12~には届かないので除菌効果を期待することはできません。
作る手間がかからない
重曹やセスキ炭酸ソーダは、主に水で溶かして使用し早めに使い切る必要があります。
そのときに使う量を作ることが好ましく、掃除する度に作らなければならないのですが、アルカリ電解水は作る手間もありません。
また正しく保管すれば1年ほどもちます。
2度拭き不要!
重曹やセスキ炭酸ソーダを使って掃除すると、乾くと白く拭き跡が残ってしまうため、2度拭きして重曹などをキレイに拭き取る必要があります。
アルカリ電解水は、水から作られているので乾いても何も残らず、2度拭きする必要がありません。
ナチュラル洗剤の違いや使い分けは下記記事にまとめました。
(関連記事:重曹・クエン酸・セスキ・アルカリ電解水の違いと使い分けを徹底解説)
まとめ
アルカリ電解水は、肌を守るなど正しく使えば安心安全に使用することができます。
汚れ落ち効果もバツグンで、除菌・消臭も掃除と同時にできるため一石二鳥です。
特にキッチンの油汚れにはおすすめで、調理後の油跳ねや、調味料などがこぼれた後のこびり付き汚れもキレイに落とすことができますよ。
元は水なので、乾くと成分が何も残らない、拭き跡も残らないという点もうれしいですよね。
1本あると本当に便利で、掃除がラクになりますよ!
ぜひアルカリ電解水を使って、家中のお掃除に役立ててみてくださいね!