鶏肉をまとめ買いしたとき、つい消費期限が切れてしまった…という経験はありませんか?
こんなとき、「消費期限切れの鶏肉は何日まで食べられるの?」と思ってことあると思います。
今回は、部位別の鶏肉の消費期限をはじめ、期限切れの場合何日まで持つのか、食べた場合のリスクなどを紹介していきます。
また、鶏肉が腐っているかの見分け方や少しでも消費期限を延ばす上手な保存方法などもまとめたので、ぜひ参考にしてください!
部位別・鶏肉の消費期限
鶏肉の部位別の消費期限の目安は以下の通り。
- ひき肉…1~2日
- むね肉・もも肉…2~3日
- 手羽元・ささみ…3日程度
ひき肉は1~2日
鶏肉の中で1番消費期限が短いのが鶏ひき肉。
加工する際にどうしても空気に触れることが多くなるため、酸化が進みやすくほかの部位に比べて腐りやすくなってしまいます。
むね肉やもも肉は2~3日
むね肉やもも肉は、ひき肉より1日消費期限が長くなる程度。水分を多く含むため、傷みやすいのが特徴です。
ささみや手羽元は3日
ささみや手羽元はの消費期限は3日程度。鶏肉の部位のなかで1番消費期限が長いのですが、それでも3日以内に食べきるようにするのが安全です。
どの部位にも言えることですが、鶏肉を保存するときは冷蔵庫の中で温度が1番低く設定されているチルド室がおすすめです。
鶏肉を安全に食べるためにも、保存場所にも注意しておきましょう。
消費期限が切れた鶏肉はいつまで食べられる?
鶏肉の消費期限が切れていても、見た目やニオイに変化が見られない場合、捨てるのがもったいなく感じますよね。
消費期限切れの鶏肉を食べるのはおすすめできませんが、実は、工夫次第で食べることも可能な場合があります。
ここからは、消費期限が切れた鶏肉がどう変化していくのかや、食べる際のポイント・注意点をご紹介します。
消費期限とは
消費期限とは、パッケージに記載されている保存方法を守ったうえで保存していた場合の、安全に食べられる期限のことです。
お弁当やサンドイッチ、ケーキといった生もので、傷みやすい食品に表示されます。
参照:消費期限と賞味期限 農林水産省より
消費期限1日切れた場合の鶏肉
見た目やニオイも大きな変化が見られないので、品質が落ちているということは考えにくいでしょう。
食べられないこともありませんが、基本的には食べないようにするのが1番です。やや水分が抜けていることがありますが、これは鮮度が落ちてきている証拠。
食べられると判断した場合は、水分を拭き取って早めに使い切りましょう。
消費期限が2日切れた場合の鶏肉
消費期限が2日切れている場合も、見た目やニオイにさほど変化は見られないことがほとんど。
水分が多く出ているはずなので、調理して食べたときはパサつきが気になることがあります。
調理前に水分を拭き取り、酒を揉み込んでよく加熱すれば食べられないこともありませんが、基本的に食べないようにしましょう。
消費期限が3日切れた場合の鶏肉
消費期限が3日も切れていると、見た目やニオイに変化が見られるようになります。
ぬめりが出てきたり異臭がしたりしている場合は、絶対に食べるのはやめましょう。
保存状態が良い場合で、ぬめりや異臭もなく、水分もさほど抜けていないようであれば、濃いめの味付けをすれば食べられないこともありませんが、やはり捨てることをおすすめします。
異臭がしはじめている場合、ゴミ出しの日までに強い異臭を発してしまうので、ゴミに捨てるときは密封して捨てるようにしましょう。
消費期限切れの鶏肉を食べるリスク(食べる場合は自己責任!)
消費期限切れの鶏肉を食べることは、食中毒のリスクもあります。
鶏肉には、カンピロバクターという食中毒の原因となる菌が生息していることがあります。
カンピロバクターは熱に弱いため、75℃以上の熱(1分以上)で死滅させることが可能です。
見た目やニオイに問題がないと判断して食べるときは、しっかり鶏肉の中心部まで加熱しましょう。
稀にですが、ほかにもノロウイルスや黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌が付着していることもあり、これらの菌やウイルスについての死滅温度は以下の通りです。
ノロウイルス…中心温度85~90°C、90秒以上の加熱
サルモネラ菌…カンピロバクターと同じ
黄色ブドウ球菌については、十分に加熱すれば死滅させることは可能ですが、産生された毒素は100℃で30分加熱しても分解されないほど強力。
特に手指などに切り傷や化膿のある人が直接食材を触ったり調理することで付着してしまいます。
ほとんどの調理施設では、食品衛生管理者が在籍しているので安心だと思いますが、知識のない人が調理していたり素手で調理したりするようなところは注意が必要です。
腐った鶏肉のサイン。こんなときは食べないで!
消費期限が3日も超えると、鶏肉の見た目にも変化が出てきます。
5日も1週間も消費期限が切れた鶏肉は、明らかに見た目もニオイも変化し、異臭が出てくるので食べるのはやめましょう。
以下の見分け方のポイントを参考にしてみてくださいね!
- 異臭がする
- 見た目が変化している
- ドリップが出ている
- ぬめりや粘りがある
- カビが生えている
- 食感が違う
異臭がする
鶏肉から異臭が発生している場合は、食べることはできません。
酸っぱいニオイ、アンモニアのようなニオイがする場合は腐敗しています。もし食べると食中毒の危険があるので破棄しましょう。
見た目の変化
鶏肉の脂身部分は本来白っぽいのですが、黄色く変化していたり、肉の部分が青黒っぽく変化している場合も食べることができません。
少しでもおかしいな…と感じたら食べるのはやめて破棄しましょう。
ドリップが出ている
鶏肉から水分が出ることをドリップが出ているともいいます。
このドリップは、はじめはサラサラとしているのですが、ドロドロと粘性を帯びてきたときは破棄するのが1番です。
サラサラとした状態のドリップの場合、見た目やニオイなどに問題がなければ食べられることもあるので、注意深く判断しましょう。
ぬめりや粘りがある
鶏肉を触ったときに、ぬめりや粘りを感じた場合は腐っている可能性が高いので破棄しましょう。
ぬめりや粘りは鶏肉の中で細菌などが繁殖している証拠。
もし、消費期限が切れていなくても、ぬめりや粘りを感じたら破棄するのが安全です。
カビが生えている
問答無用で破棄しましょう。
表面だけにカビがある場合、その部分だけを取り除いて食べることができるのでは?と考えがちですが、カビの根が全体に広がっている可能性が高いので食べるのは大変危険です。
カビがある鶏肉を処分するときは、ほかの食材や調理道具などにカビが付着しないよう、細心の注意を払って捨てるようにしましょう。
食感が違う
腐敗している鶏肉を調理してしまって食べたときに、食感がいつもと違うと感じた場合は食べずに吐き出して捨てるようにしましょう。
食感のほかに異臭を感じる場合も、食べるのは危険なので、直ちに吐き出して捨ててください。
鶏肉を避ければほかの食材は食べられそうですが、一緒に調理する際に細菌が移っている可能性があるので、もったいないですが全て破棄するようにしましょう。
消費期限が伸びる?鶏肉の上手な保存方法
鶏肉にひと手間加えて上手に保管することで、鶏肉の傷みを送らせることができます。
鶏肉を安全に食べるためにも、上手な冷蔵保存や冷凍保存の方法や消費期限について覚えておきましょう。
冷蔵保存
鶏肉は、空気に触れると傷みが早くなるので、トレイごと冷蔵するのではなく、ラップなどに包んでから保存しましょう。
- キッチンペーパーでドリップを拭き取る
- トレイから出してラップなどで空気を抜きながら包む
- チャック付きの保存袋に入れてチルドで保管する
鶏肉を冷蔵する際の消費期限は2日程度ですが、酒や塩、醤油や味噌などで下味を付けて保存することで保存期限を少しだけ延ばすことも可能です。
冷凍保存
鶏肉を冷凍保存する場合は、1回分ずつ小分けして冷凍するようにしましょう。
冷蔵保存と同様に、ドリップを拭き取って、なるべく空気に触れないようラップや保存袋を使って保存してください。
アルミトレイを使って、その上に鶏肉を平たくして乗せて冷凍すれば、急速に冷凍することができますよ。
鶏肉を解凍する際は、てきるだけ低い温度で解凍するとうま味が抜けにくいので、冷蔵庫に移してじっくり解凍するのがおすすめです。
冷凍保存した場合の消費期限は、2~3週間。下味が付いた鶏肉であれば3~4週間ほどが目安となります。
(関連記事:冷凍肉を解凍する方法。すぐに解凍できて美味しく食べられるのは?)
調理済み(加熱後)鶏肉の消費期限や保存方法
調理済みの鶏肉も冷蔵・冷凍保存でき、保存方法も上記と同じです。
調理済みの鶏肉を冷蔵保存する場合の消費期限は、生の鶏肉よりも1~2日延びる程度なので、早めに食べきりましょう。
冷凍保存の場合も、生の鶏肉と同じように3~4週間を目安に食べきってくださいね。
まとめ
鶏肉は部位ごとに消費期限が異なり、ひき肉は1~2日と短いので注意が必要です。
日が経つごとにうま味を含んだ水分が抜けていき、傷みも進むのでできるだけ早く消費するのがおすすめです。
消費期限が切れた鶏肉を食べられると判断した場合は、食中毒を防ぐために中心部までしっかり加熱してから食べるようにしましょう。
鶏肉は、ひと工夫して正しい場所へ保存すれば、消費期限を延ばすこともできます。消費期限が切れる前に、美味しく食べきるようにきましょう!