湯舟に浮かぶ汚れやにおいが気になる…と思ったものの、
- 風呂釜(追い炊き配管)掃除の仕方はどうやる?
- ジャバやオキシクリーン、ワイドハイター…どれを使えばいいの?
- 風呂釜掃除の頻度は?
など、色々調べだすと気になる点が多いですね。
ここでは、風呂釜掃除の方法や頻度などサクッと解説していきます。
とその前に、あなたの家の風呂釜がどのタイプか(1つ穴か2つ穴か)、風呂釜が汚れる原因などから紹介していきますね。
風呂釜掃除をしないと雑菌だらけ…最悪健康被害も…なんてこともありえますので、注意してください。
これは風呂釜掃除のサインです!
浴槽にお湯をためると
- 白や茶色の湯垢が浮いている。
- お湯を溜めたとき白く濁る。
- 黒いワカメのような汚れが出てくる。
- お湯が臭う。
- バスタブに残った水からコバエが発生している。
など、このような現象が起きている場合、すぐに風呂釜の掃除をしなければなりません。
風呂釜の汚れの原因と危険な影響
風呂釜が汚れる原因は、皮脂汚れをはじめ、入浴剤や水垢などが始まりです。
ヌルヌルした汚れは微生物による仕業で、このぬめり汚れが風呂釜内で発生しやすく、健康を害するレジオネラ菌の温床となりやすいのです。
レジオネラ菌は、水蒸気となって空気中にも舞うため、吸い込んだ場合は気管や肺などの呼吸器系に深刻な影響を与えることが分かっています。
特に、妊婦など免疫力が落ちている方・乳幼児・高齢者は注意が必要で、レジオネラ菌による死亡例も報告されています(参照:循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル)。
レジオネラ菌などの細菌は、お湯が冷めてくる36℃前後でもっとも繁殖しやすいといわれているので、1度浸かったお湯を追い炊きして利用するのはおすすめできません。
健康を守るためにも、風呂釜の掃除はとても大切なのです。
どのタイプ?風呂釜の構造
風呂釜というのは、配管を通じてバスタブと繋がっているお湯を沸かす装置のこと。
水を取り込んで風呂釜という装置でお湯を沸かし、温めたお湯をバスタブ内に循環させるという仕組みで、お湯を沸かしたり追い炊きしたりしているのです。
風呂釜は、お湯お循環方法によってタイプが2つに分かれています。
2つ穴タイプ
古いタイプのお風呂に設置されていることが多いのですが、自然循環タイプといってお湯は上に、水は下にという対流を活かして循環させるという方法でお湯を沸かします。
下の穴から冷たい水を取り込み、温めたお湯を上の穴から出すという仕組み。
2つ穴タイプでは配管を流れるスピードが弱いため、配管に汚れが蓄積しやすいのが特徴です。
1つ穴タイプ
現在主流となっているのが1つ穴タイプ。
1つ穴ですが穴の中では2つの配管に分かれており、1つの穴からポンプを利用して水を吸い上げ、風呂釜で温めたお湯を吐き出すという強制循環タイプです。
強制的にポンプで水を勢いよく吸い込んだり吐き出したりして水流が強いので、2つ穴に比べて汚れが付きにくいという特徴があります。
穴がないバスタブの場合
ちなみに、穴が付いていないバスタブの場合は、循環機能が付いていないので風呂釜の掃除を心配する必要はありません。
今すぐ簡単!風呂釜掃除の方法
風呂釜掃除の仕方はとても簡単!面倒なこすり洗いもなく手間がかかりません。
必要なもの
- 風呂釜用洗剤または酸素系漂白剤
※風呂釜用洗剤…ジャバなど
※酸素系漂白剤…ワイドハイターやオキシクリーンなど
1つ穴タイプは洗剤投入⇒追い炊き⇒排水
- 市販の洗剤の場合は規定量を、酸素系漂白剤を使用する場合は250g用意してください。
- 穴の5cmほど上まで水量があることを確認し、足りない場合は足しておきましょう。
- 洗剤を入れたら、40~50℃の間で設定して追い炊きします。
- そのまま2~3時間放置し排水。市販の洗剤の場合は規定時間に従ってください。
- 排水したらまた水を穴の5cmほど上まで溜めて再度追い炊きします。
- 追い炊きが完了したら排水し、穴にホースまたはシャワーを当てて勢いよく水を流して洗います。
入浴剤が入っているお湯では使用できません。
残り湯を使う場合、温度が高いままだと追い炊きできないので少し冷ましてから追い炊きするのがポイントです。
変色する可能性のある檜など木製や大理石のバスタブ、追い炊きができない24時間風呂の場合はこの方法で掃除できないので注意してくださいね。
2つ穴タイプの掃除方法
- 上の穴が隠れるくらいのお湯があることを確認してください。
- お湯の温度が冷たい場合は、40℃程度まで沸かしましょう。
- 下の穴をタオルなどを使って塞いでください。
- 上の穴に洗剤を入れましょう。市販の洗剤なら規定の方法と量を守って掃除し、酸素系漂白剤なら50gほど入れてください。
- 40~50℃のお湯を上の穴から入れます。(※溢れ出てこない程度まで)
- 2~3時間放置しましょう。
- 下の穴を塞いでいるものを外し、ホースまたはシャワーで上と下の両方の穴に勢いよく水を流し入れて汚れを落とします。
低温では効果がないので40℃程度のお湯を使用しましょう。
入浴剤入りのお湯は使用できません。
檜や大理石などには使用できないので注意しましょう。
市販の洗剤の場合、古いバスタブを洗浄するときは、経年劣化による配管内のサビや湯垢も取り除きます。これらによって配管のひび割れや水漏れが一時的に止まっていることも。取り除かれることで水漏れなどが発生することがあるので注意が必要です。
風呂釜掃除の頻度は月1回が目安
お湯を溜める機会が多いほど、こまめに風呂釜を掃除した方が良いのですが、最低でも自分で掃除する場合は月に1度は掃除することをおすすめします。
お風呂を溜める習慣があまりないという場合は、2~3か月に1度風呂釜掃除を行いましょう。
もし、お風呂を沸かしたときに湯垢などの汚れがある場合などは、そのお湯には入らずにすぐに風呂釜の掃除を行ってくださいね。
お風呂掃除の頻度は下記記事を参考にしてください。
(関連記事:お風呂掃除の頻度は毎日が理想?今すぐ始められる入浴後の掃除法)
落ちない汚れや年に1度はプロに依頼
何度風呂釜の掃除をやっても汚れが浮いてくる、掃除する時間がない、自分でやる掃除方法だと汚れが落ちているか心配…。という方は、プロに依頼しましょう。
プロが行う掃除方法は、風呂釜専用の強力な洗剤や、マイクロバブル発生装置などを使用して汚れを浮かせて落とすなどの方法があり、自分で掃除するよりもはるかに風呂釜をキレイにすることができます。
詳しくは「風呂釜掃除業者のおすすめと選び方、料金相場など徹底解説」のページをご覧ください。
まとめ
風呂釜の掃除を怠ると、レジオネラ菌などの影響で健康に悪影響を及ぼすことが分かりました。
さらには、1度使用したお湯を追い炊きして再利用するのも、レジオネラ菌が繁殖している可能性が高いため危険だということも今回のリサーチで知ることができました。
特に、妊娠中の方、乳幼児や高齢者がいるご家庭では注意してくださいね。
ご紹介した風呂釜の掃除方法は1つ穴用と2つ穴用ですが、それ以外で追い炊き機能が付いている場合は、取扱説明書を確認して掃除を行ってください。
風呂釜の掃除頻度は、自分で掃除する方法は月に1度、年に1度はプロに依頼しましょう。
風呂釜や配管は目には見えない場所なので、こまめな掃除で清潔をキープしてくださいね!
お風呂掃除の進め方は下記記事を参考にしてください。
(関連記事:お風呂掃除のやり方まとめ。順番を意識し効率よく進める方法)