「電気ポットの中が汚れている。」
「お湯に汚れが浮いている。」
「お湯が臭うしマズい。」
これは電気ポットが汚れているサイン。
すぐに電気ポットを洗浄したいけれど掃除のやり方が分からない、安全な洗剤で掃除したいという方へ、クエン酸や重曹を使ったとっても簡単なお手入れ方法をご紹介します。
電気ポットを洗浄する際の注意点やおすすめの掃除頻度もお届けしているので、ぜひ参考にして美味しいお湯が出るようキープしてくださいね!
電気ポットの汚れの原因
筆者の場合、いつもお湯を溜めているところだから汚れていないと思っていた電気ポットですが、気が付くとお湯に汚れが浮くようになったり、お湯がマズく感じたりなどの症状が出てきました。
これは電気ポットが汚れているサインです。電気ポットが汚れる原因を場所ごとにみていきましょう。
電気ポットの内側はニオイと水垢汚れ
電気ポットの内側に白い汚れが付着していませんか?
白い汚れの正体は水垢で、水道水に含まれるミネラル分が付着して固まり蓄積したもの。
さらに水垢を放置していると、水道水に含まれる鉄やサビによって白い水垢が着色して茶色や黒い汚れとなることもあります。
画像の電気ポットには、下の方に白い水垢があり、その周りは茶色くくすんで見えます。
ニオイが気になる場合は、内側だけでなくパッキン類も洗浄しましょう。
電気ポットの外側はホコリや油汚れ
電気ポットは、キッチンの近くに設置することが多いため、油汚れにホコリが付着してしまいサッと拭くだけでは落ちない汚れとなってしまいます。
キッチンから遠い場所に置いていても、手垢などの皮脂で汚れているので定期的に掃除しなければなりません。
注ぎ口付近には食品の飛び散りなど
意外と忘れがちなところが注ぎ口。
注ぎ口は下からのぞき込まないと見えない場所なので、汚れが付いていることになかなか気づかないところですよね。
お湯を注ぐときに、インスタントコーヒーやカップラーメンのスープなどが飛び散るため、実はかなり汚れている場所なのです。
電気ポットの簡単な洗浄方法
電気ポットの汚れに気付いたら、早速洗浄していきましょう。
洗浄といっても大変なことはなく、ただ浸け置きして放置するだけで簡単に汚れを落とすことができますよ。
内側の水垢汚れにはクエン酸を使う!
電気ポットの内側の水垢や嫌なニオイの消臭にクエン酸が効果的です。
用意するもの
- クエン酸……30g
- ゴム手袋
洗浄方法
- 電気ポットの満水位置まで水を入れる。
- クエン酸30gを入れて混ぜて溶かす。
- フタを閉めてお湯を沸かす。
- 2時間ほど放置してヤケドに注意しながらフタを開けてお湯を捨てる。
- 再度、水を満水位置まで溜めてお湯を沸かす。
- コップ1杯分ほどのお湯を注ぎ口から出し、フタを開けてお湯を捨てる。
クエン酸を入れて沸騰させてそのまま放置、お湯を捨ててすすぐために再度お湯を沸かして捨てるだけなので、とても簡単ですよね!
なぜクエン酸で汚れが落ちるの?
電気ポット内部の汚れは水垢。
水垢はアルカリ性の性質を持つため、酸性であるクエン酸を使うと中和されてやわらかくなり落ちやすくなるのです。
酸性のものであれば良いのでお酢でも構いませんが、ニオイが部屋に充満するので注意しましょう。
(関連記事:クエン酸の使い方)
とれないニオイは重曹水で浸け置き
電気ポットの内側の汚れが原因でカルキ臭のようなニオイがするのであれば、クエン酸の掃除でも気にならなくなりますが、それでも落ちない場合はほかに原因があります。
フタの裏側を見てみてパッキン類が取り外せるなら外してニオイを嗅いでみましょう。
ニオイがある場合は、フタのパッキン類などに雑菌が繁殖しているので、外して洗浄しなければなりません。
重曹を使ったニオイを取る方法
- 取り外したパーツを鍋(アルミ製はNG)などに入れ、水1Lに対して重曹をだいたいで構わないので大さじ3杯ほど入れます。
- 60℃以上になると弱アルカリ性だった重曹が強アルカリ性になるので、沸騰までさせなくても大丈夫です。
- そのまま半日ほど放置しましょう。
- 水ですすぎ、しっかりと乾かしてから取り付けましょう。
沸騰してから重曹を入れると、炭酸ガスにより強く発泡して吹きこぼれることがあり、大変危険なので水の状態から入れるようにしましょう。
(関連記事:重曹の使い方)
重曹がニオイに効くワケ
電気ポットのニオイの原因は雑菌です。
雑菌は酸性の汚れなので、重曹を温めて強アルカリ性にすることで、より強力な消臭効果が期待できます。
(関連記事:やかんの掃除方法。内側と外側の洗い方を徹底解説)
外側の汚れには重曹水で拭く
電気ポットの外側の汚れは酸性の性質を持つ油汚れなので、重曹が効果的です。
水200mlに対し、小さじ2杯の重曹を入れてスプレーボトルに入れると、重曹スプレーとしてさまざまな掃除に活用できますよ。
- 布やキッチンペーパーなどに重曹水をスプレーして湿らせ、電気ポットの外側や注ぎ口周りを拭いていきましょう。
- 細かいところは使い古しの歯ブラシでこすると落ちやすくなります。
- 重曹が残らないよう最後に水拭きして完了です。
重曹以外でも、ウタマロクリーナーやアルカリ電解水を使って油汚れをキレイに落とすことができますよ。
(関連記事:重曹スプレーの作り方)
市販の電気ポット洗浄剤を使うのもあり!
電気ポットは専用の洗浄剤も市販されています。
市販の洗浄剤の使い方も簡単で、電源プラグを抜き、ぬるま湯の状態で洗浄剤を入れフタを開けたまま1晩放置。
4~5回水ですすぎ、満水まで水を溜めて、今度は注ぎ口から水をすべて捨てるだけで完了します。
洗浄成分として界面活性剤も入っているので、水垢以外の汚れもキレイに落とすことができますよ。
公式サイト:ポット洗浄中
電気ポットを洗浄する際の注意点
電気ポットを洗浄する際、家族が間違って飲用しないようにしたり、重曹を使うときも注意しなければならないポイントがあります。
浸け置き中は張り紙を
クエン酸で浸け置きしているときは、家族が間違って飲まないよう張り紙などをしておきましょう。
クエン酸は食品にも添加されるものなので、口に入っても大丈夫ですし、もし誤って口に含んでしまっても酸っぱいのですぐに気づくとは思いますが、念のため知らせておくと安心です。
重曹を入れて通電しない
熱湯に重曹を入れると強く発泡して吹きこぼれることがあります。
電気ポットも同様で重曹を入れて沸騰させることで、注ぎ口からお湯が溢れてしまい、大変危険な状態になることがあるので、重曹を入れて温めるのはやめましょう。
象印のホームページにも、重曹を使って洗浄して故障したとの報告があり、重曹を洗浄に使用しないでくださいとの注意が記載されています。
重曹は使用しないでください。
重曹には研磨効果があるため、フッ素被膜を傷つけます。また、注ぎ口や蒸気口から、お湯がふきこぼれることがあり、危険です。
(加熱により炭酸ガスが発生し、ポット内の圧力が上がるためです。)
どうしても重曹を使いたい場合は自己責任で行いましょう。
故障の原因になることがあるので、重曹を入れて通電しないようにしてください。
安全のために、水に重曹を入れて沸騰させた重曹水を、電源プラグを繋いでいない電気ポットに入れてから洗浄することをおすすめします。
電気ポットの掃除のタイミングは?
電気ポットをいつまでも清潔に保つためには、こまめな洗浄が必要です。
使用頻度が高い場合は月に1度の洗浄を、使用頻度が高くない場合は3か月に1度の洗浄がおすすめです。
また、熱湯だし安全だと思って数日使い続けている方が多いのですが、電気ポットのお湯は毎日取り換えるようにしましょう。
(関連記事:電気ケトルの掃除方法まとめ。クエン酸と重曹があればOK)
まとめ
電気ポットの中は、いつも熱湯が入っているので雑菌とは無縁で汚れないと思っていました。
購入して7年が経つのですが、恥ずかしながら1度も洗浄したことはなく、最近になり汚れが浮いてきて内側をスポンジと中性洗剤で洗っていたのですがそれでも注いだコップに浮いてくる汚れ。
黒っぽい汚れだったのでリサーチしていくうちに年代物の水垢だということが分かりゾッとしましたが、今回クエン酸を使った洗浄を行ってみて簡単にキレイにすることができました!
外側も重曹水でピカピカです!
浸け置きするだけの洗浄方法ですし、口に入っても安全で安価で入手できるクエン酸を使用するので、どのご家庭でも試していただけますよ。
ぜひ本記事を参考にして、水垢やニオイのない清潔なお湯を使って美味しく飲用してくださいね!
コーヒーメーカーの掃除については下記記事をご覧ください。
(関連記事:コーヒーメーカーの掃除方法。カビだらけのときの対処法)