雨樋から水漏れ、雨の日に水の音がうるさい、地面に水たまりができている、という場合には、雨樋にゴミが溜まって、詰まっている可能性が高いです。放置すると建物の劣化や雨漏りの原因になるので気を付けましょう。
ここでは、自分でできる雨樋掃除のやり方や必要な道具をはじめ、詰まりの解消法、注意点などを紹介していきます。
雨樋掃除は危険なため、屋根に上がらずに必ず下から行ってくださいね。
雨樋掃除に必要な道具。100均やホームセンターで揃います
雨樋掃除を始める前にあらかじめ下記の道具を揃えておきましょう。ホームセンターはもちろん、100均でも買える物多いですね。
用意するもの
- ヘルメット
- はしご
- トング
- ほうき
- パイプ掃除用のワイヤーブラシ
- 長いホース
自分でできる雨樋掃除のやり方
オーバーフローの状態になっていたり、すでに雨の日は地面に大きな水たまりができてしまうという場合には、雨樋の掃除が必要です。
雨樋掃除は、高所作業になるため専門業者に依頼することをおすすめします。
しかし、事情により自分で掃除するというときのために素人ができる範囲の雨樋掃除の方法をご紹介します。
①軒樋や集水器に詰まったゴミを取り除く
万が一に備えてヘルメットを装着しましょう。
下の人にはしごをしっかりと支えてもらって登り、トングやほうきを使って軒樋に溜まっているゴミを取り除きましょう。
集水器というのは、軒樋と縦樋が交わる部分にあり、雨水を受けやすいよう漏斗のようになっている部分のことです。
②ホースで水が流れるか確認する
下の人にホースを渡してもらい、雨樋にセットしたら蛇口をひねってもらいましょう。
勢いよく水を流して縦樋から排水溝へ水がちゃんと流れたらここで雨樋掃除は完了です。詰まりがある場合は③へ進みましょう。
③流れなければ縦樋を叩きながら水を流す
軒樋の掃除をしても水が上手く流れない場合は、縦樋にゴミが詰まっています。
そのまま水を流しながら下の人に縦樋を叩いてもらいましょう。
詰まりが軽度であれば、水とともにゴミが流れてくるはずです。
ちゃんと水が流れてくるようであれば、ここで雨樋掃除は完了です。
(関連記事:外壁掃除のやり方。必要な道具や注意点など徹底解説)
雨樋の詰まりがとれないときはワイヤーブラシを使う!
雨樋を叩いても詰まりが解消しない場合は、ワイヤーブラシで詰まりを除去しましょう。
縦樋にワイヤーブラシを通して、ゴミを掻き出します。最後に水を流してちゃんと流れれば、詰まり解消です。
それでも雨樋の詰まりが取れない場合は、無理をせずに専門業者へ依頼しましょう。
(関連記事:雨戸の掃除方法。内側・外側の掃除手順や注意点など徹底解説)
雨樋掃除の注意点
- 作業は必ず2名以上で行う
- 2階以上の雨樋掃除はしない
- 詰まりが取れない場合は無理せず専門業者に依頼する
雨樋掃除は必ず最低でも2名で行うようにしてください。
屋根などからの転落事故は毎年発生しており、雨樋掃除の専門業者でも転落してしまう危険な作業。大けがでは済まない場合もあります。
雨樋掃除は細心の注意を払いながら1階部分だけに留め、2階以上の雨樋掃除は行わないでください。
無理にワイヤーブラシなどを突っ込んでかき回すと、雨樋の故障の原因になり、水漏れが悪化する場合があります。
(関連記事:雨樋修理はどこに頼む?業者選びのポイントや費用相場、悪徳業者の見分け方など徹底解説!)
雨樋の役割
雨樋は、『軒樋』と『縦樋』の2種類があります。
軒樋は、屋根と平行しているもので、屋根に溜まった水を縦樋に流す役割があります。
縦樋は、屋根に対して垂直に設置されているもので、軒樋から流れてきた雨水を排水溝に流す役割があります。
雨樋がないと、雨水を排水溝に流すことができず、水はけが悪くなるので家の周りはビシャビシャに。外壁も水を吸収してしまうほか、基礎部分も濡れてしまい、建物が雨水によって傷んでしまうのです。
このように雨樋は、建物を雨水から守り、劣化を防ぐという大きな役割を果たしています。
雨樋の詰まりの原因
雨樋が詰まる原因は主に以下の通り。
- 枯れ葉や砂埃
- カラスなどの鳥が運んできたもの
- ボールなどの異物
雨樋の詰まりの原因のほとんどは、枯れ葉や砂埃が原因。
まれに、カラスなどが異物を運んできたものが詰まったり、ネズミなどの動物の死骸、どこからか飛んできたボールが詰まっていることもあります。
山沿いに住んでいる、屋根よりも高い位置に樹木がある、家が街路樹に面しているというような場合は、枯れ葉や砂埃が雨樋に詰まりやすいので注意が必要です。
雨樋が詰まるとどうなる?
では、この雨樋が詰まるとどうなるのかというと、
- オーバーフロー
- 水たまりができる
という状態になってしまいます。
オーバーフローは、雨樋が詰まることで雨水が排水できなくなり、溢れかえってしまう状態です。雨樋から雨水がこぼれ落ちるので、音もうるさくなってしまいます。
さらに、このオーバーフローの状態を放置してしまうことで、地面には水たまりができてしまいます。建物が雨水を吸収しやすくなるだけでなく、もし建物が劣化などでヒビが入っていると雨漏りの原因に。
最悪の場合、水分を含む場所が大好きなシロアリがやってきて、家に住み着いて食い荒らされてしまうこともあるので、雨樋はいつも雨水が排水溝へ流れるようにしておかなければなりません。
雨漏りに困った場合は「雨漏りおすすめ修理業者。業者の選び方から自分でできる対処法まで!」のページをご覧ください。
雨樋の汚れを防ぐ対策方法
雨樋の汚れや詰まりを防ぐには、定期的に業者へ依頼して点検・掃除してもらうのがおすすめです。
汚れや詰まりの予防として、防止ネットを取り付けることがありますが、防止ネットがあっても砂埃や土は溜まりますし、防止ネットがあるからといって点検を怠るとその土から雑草やコケが生えてしまうこともあるんです。
また、そのネット自体が詰まりの原因になることもあります。
集水器周辺にネットをした場合、縦樋にゴミの重みで入り込んで取れなくなり、雨樋の交換が必要になることも。
ネットも落ち葉防止に役立ちますが、結局は業者による点検が必要になるため、ネットよりも定期的に点検・掃除に来てもらうのがおすすめなんです。
特に台風が来たあとはゴミが溜まりやすいので、シーズンが終わる頃に1度見てもらうのが良いですね!
(関連記事:落ち葉掃除のやり方。おすすめの道具やコツを徹底解説)
まとめ
雨樋の掃除は高所での作業になるため、できるだけ専門の業者に依頼するようにしてくださいね。
どうしてもの場合は、注意点を守り、安全の考慮しながら行いましょう。
雨樋が詰まると、オーバーフローによって水漏れし、近所にも騒音となって迷惑になることがあります。
家も劣化が進み、修繕となると費用がかかるので、定期的に点検・掃除が必要です。台風シーズンが終わる頃に専門業者に見てもらうのがおすすめです。
雨樋はいつも水が流れるようにし、家を大切に守りましょう!