緑青(ろくしょう)は、10円玉や銅像、蛇口、アクセサリーなどでたまに見かける緑色の汚れのこと。
見た目がちょっと気持ち悪く、体に悪そうなイメージがありますが、実は人体には無害なんです。
しかし身の回りの物に緑青が付いているのは嫌ですよね。
ここでは、緑青とは何か、発生原因などをはじめ、緑青の落とし方を紹介していきます。
私も蛇口に付いた緑色の汚れが何なのか調べるうちに緑青の存在を知りました。
緑青は1度発生すると落とすのが面倒なので、防ぐ方法も紹介しますね。どうぞ参考にしてください。
緑青とは?
緑青についてよく分からないという方も多いですよね。まずは、緑青とは何なのか特徴を頭に入れてから落としていきましょう!
青サビともいわれるサビの一種
緑青(ろくしょう)は、大仏や自由の女神、10円玉や蛇口、銅や真鍮でできたアクセサリーなどに発生しているサビのことで、青サビともいわれています。
大仏や自由の女神は銅製なので、元々は茶色だったのが緑青のせいであのような色になったのですね!
緑青を放っておくと、大仏のようにサビが全体に広がってしまうため、緑青が発生したら早めに対処しましょう。
腐食を防ぐ役割を持つ
サビと聞くと、劣化してしまうのではないかと思ってしまいますが、緑青は表面に発生して内側の腐食を防ぐ役割もしているんですよ!
大仏や自由の女神などの銅で造られた建築物がこれだけの長い年月、尊容を保っていられるのは緑青のおかげでもあるのです。
ですが、蛇口やアクセサリーなどに緑青が発生してしまうと衣類にも付着してしまうので、身近にあるものに緑青が発生したらすぐに除去した方が良いですね。
毒々しいが人体に無害
緑青は独特な色合いをしており見た目がちょっと毒々しいのですが、人体に無害であることが分かっています。
昔は毒があるとされてきたのですが、それは猛毒の亜ヒ酸銅系顔料である「花緑青」や「唐緑青」のことで、混同されたのが原因だといわれています。
長い間緑青は毒があると信じられてきましたが、1984年に衛生局が公式に緑青は無害であると発表しています。
(参考:安全な銅 日本銅センターより)
緑青が発生する原因
緑青はサビであるため、金属に水分や塩分が付いて酸化することが主な原因となって発生します。
銅製や真鍮製のメガネやネックレスといったアクセサリーの場合は、汗が付着しそれを放置することが原因となって発生してしまうのです。
インテリアなどに緑青が発生した場合、それ以上の腐食を防いでくれる効果が期待できるのですが、肌に触れるものに緑青が発生した場合、服に付くと取れにくいので予防・対策することが大切です。
緑青の落とし方4選!
緑青は身近なもので、10円玉や電池など銅製のもの、アクセサリー、蛇口、衣類のファスナーなどに発生します。
緑青の落とし方を4つご紹介するので、素材に合わせて適切な落とし方を選択しましょう。
重曹ペースト
重曹ペーストを使う方法は、アクセサリーに付いた緑青を落とすのにおすすめです。
重曹に水を適量混ぜて、歯磨き粉のようなペースト状にしましょう。
使い古しの歯ブラシを使って重曹ペーストを緑青部分に塗り、磨いて落としていきます。
緑青が落ちたらしっかりと水拭き、洗えるものは水洗いして重曹が残らないようにしましょう。
水気を拭き取りしっかりと乾燥させたら完了です。
(関連記事:重曹の掃除への使い方13選!効果を高める方法や注意点)
クエン酸
クエン酸水を使う方法は、10円玉硬貨や蛇口などステンレスなどの金属に付いた緑青を落とすのにおすすめです。
通常クエン酸水は、水100mlにクエン酸小さじ1/2杯程度ですが、緑青落としの場合は多めにクエン酸を溶かして使いましょう。
クエン酸がなければ酢と塩で代用も可能。1:1の割合で混ぜ合わせてください。
緑青部分が気になるところへクエン酸水を浸したキッチンペーパーを貼り付け、ラップで覆い30~60分様子を見ながら放置します。
剥がしたらラップを丸めて緑青をこすり落としましょう。
1度で落とすのではなく、数回に分けて素材が変質しないよう様子を見ながら落とすのがポイントです。
ネックレスやメガネなど水に浸けられるアクセサリーなら、クエン酸水やお酢に30分くらい浸けておくだけでほとんどの緑青が落ちていくそうですよ。
(関連記事:クエン酸の掃除への使い方21選!効く汚れや作り方、注意点)
クレンザーやサンドペーパーなどの研磨剤を使う
研磨して落とす方法は、金属に付いた頑固な緑青を落とすのにおすすめです。
頑固な緑青は重曹やクエン酸などの洗剤を使ってもなかなか落ちないことがあります。
そんなときは最終手段で、クレンザーやステンレス用サンドペーパーなどの研磨剤を使ってこすり落としていきましょう。
掃除の方法は簡単で、緑青が発生した部分をこするだけ。耐水サンドペーパーを使用する際は2000番くらいの目がおすすめです。
ただし、こちらのこすり落とす方法は、緑青が発生していない部分まで削り落としてしまう可能性が高いので、作業する際は注意しなければなりません。
556スプレー(潤滑油)
潤滑油は、ファスナーに付いた緑青を落とすのにおすすめです。
潤滑油のなかでも有名な556スプレーはサビ落としにも効果的。自転車などに発生したサビもキレイに落とせるので、緑青を落とす効果も期待できるんですよ。
556スプレーを緑青部分にスプレーし、ペーパーやラップなどで覆って15分ほど待ちましょう。
ペーパーやラップなどを剥がしたら、不要な布でキレイに拭き取ります。
556スプレーの油が残らないよう中性洗剤でキレイに洗い、水気を拭き取りしっかり乾燥させましょう。
(関連記事:自転車のサビ落としのやり方。サビ取り剤があると簡単!)
緑青の発生を防ぐ方法
緑青はサビと同じようなものなので、銅や真鍮製などのアクセサリーに汗が付いたままの状態を放置すると緑青が発生してしまいます。
アンティークなアクセサリーを久しぶりに付けようとしたら緑青が付いていた!という経験がある方も多いことと思います。
ここからは、緑青ができるのを防ぐ方法をご紹介。お気に入りのアクセサリーを良い状態で保ちましょう。
使用後に水洗いし乾燥させる
メガネの鼻パッド部分の金属やネックレスなどは、汗が付着しやすいですよね。
汗が付いたまま放置してしまうと、水分と塩分によって金属が酸化し緑青が発生してしまいます。
お気に入りのアクセサリーに緑青が発生するのを防ぐには、使ったあとは水洗いして汗を念入りに流し、水気を拭き取ってしっかりと乾燥させることです。
(関連記事:メガネの正しい洗い方。プロ直伝のピカピカになる方法)
アクセサリーケースに入れ酸化を防ぐ
身につけて洗ってしっかりと水気を拭き取って乾燥させたアクセサリーは、アクセサリーケースやメガネケースに入れて保管し酸化を防ぎましょう。
出しっぱなしにしていると、空気中の水分などが原因で緑青が発生しやすくなります。我が家は海が近いせいか塩分も加わってアクセサリーに緑青が発生しやすくなってしまいました。
アクセサリーを保管するときは専用のケースに入れ、できればシリカゲルなどの乾燥剤を一緒に入れて除湿すると緑青の発生の原因を抑えられるのでより効果的です。
まとめ
不気味で緑か青かよく分からない汚れは、緑青というサビの一種であることが分かりましたね。
この緑青は水分や塩分などが長時間付着したままになることも原因のひとつなので、湿気が多いところでの保管や汗が付いたまま保管することは緑青の予防につながります。
緑青は鉄に発生しやすい赤サビと比べて落としやすいのが特徴ですが、できないように予防する、できたらすぐに落とすことを心がけましょう。
もし緑青が発生してしまった場合は、ご紹介した素材に合った方法を参考にして落としてみてくださいね!
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