このページでは、畳にカビが生えたときの対処法を紹介していきます。
畳のカビ取りはどうするの?
畳のカビは掃除機で吸っていい?
畳のカビを防ぐ方法は?
など、畳のカビ取り方法が知りたい方は参考にしてください。
畳は湿気が溜まりやすく、特に梅雨の時期などはカビが生えやすいです。カビはアレルギーなどの原因になる場合があるので、小さな子どもがいる家庭は特に気をつけたいですね。
畳のカビ取りは、アルコール除菌スプレーや歯ブラシなどがあれば、今すぐ始められます。
畳に生えたカビ取りの方法
用意するもの
- マスク
- ゴーグル
- アルコール除菌スプレー
- 雑巾
- 歯ブラシ
- キッチンペーパー
- ビニール袋
- 扇風機(ドライヤー)
畳のカビ取りの最中にカビの胞子を吸わないようマスクは必ず着用しましょう。
歯ブラシはできれば毛羽立ちが良く、汚れのない新品がおすすめですが、掃除用に使い古した歯ブラシを使用する場合は、アルコールに浸けて除菌してから使ってください(参照:畳のカビの対処法)。
1.畳の部屋の換気
カビを吸わないようマスクやゴーグルなどで顔を保護したら、窓を開けて畳の部屋を換気しておきましょう。
2.畳のカビにアルコール除菌スプレー
畳のカビが生えている部分に、アルコール除菌スプレーを吹き付けていきます。
畳のカビ菌をしっかりと殺菌するためにも、15分ほど放置しましょう。
またアルコール除菌スプレーには、濃度が高めのパストリーゼ77がおすすめです。無水エタノールから作る場合は、精製水と1:1で混ぜ合わせるといいです。
(関連記事:アルコール除菌スプレーおすすめ5選!使い方と注意点など徹底解説)
3.歯ブラシで畳のカビをこすり落とす
15分経ったら歯ブラシを使って畳のカビをこすり取っていきましょう。
歯ブラシが汚れたらビニール袋にキッチンペーパーを入れ、ビニール袋の中で畳のカビで汚れた歯ブラシをキッチンペーパーで拭き取ります。
アルコールを歯ブラシにスプレーしてキレイにしてから再度、畳のカビ取りをしましょう。
取り終えたらビニール袋の口をしっかり結んで捨ててください。
4.乾拭きし、アルコール除菌スプレー
畳のカビが取れたら、畳の目に沿って雑巾で乾拭きしましょう。
消毒のために、再度畳にアルコール除菌スプレーを吹きかけます。
5.扇風機などを使い、畳を乾燥させる
アルコール除菌スプレーには水分が含まれるので、扇風機やドライヤーなどを使ってしっかり畳を乾燥させてください。
カビ取りをした範囲が狭いときは、ドライヤーを使うと早く乾きます。
畳のカビがひどい場合は「表替え」or「交換」を検討
畳のカビがひどく、取れそうにない場合は、畳の表替えや交換を検討しましょう!
畳の表替えとは、畳床はそのままに畳表と縁のみを交換することを指します。
カビ除去が不可能な場合や畳の変色、傷みなどがひどいときにもおすすめです。
また、畳を使い始めてから10年が経過している場合は、まるごと新しい畳に交換することも検討してくださいね。
畳のカビ取りでやってはいけないこと
畳にカビを見つけたときに、ついやってしまいがちな掃除方法があるのですが、実は余計にカビを増やすことになってしまいます。
ここでは、畳のカビ取り時に絶対にやってはいけない掃除の仕方を紹介します。
カビは掃除機で吸わない
カビが生えているところへ一気に掃除機をかけて吸い取ってしまおう!と思ってしまいますが、掃除機はNGです。
掃除機をかけてしまうと、カビの胞子が排気口から部屋中に舞ってしまい、カビが無かったところまでカビ菌をまき散らしてしまうことに。
アルコールなどで消毒してから掃除機で吸う方法が紹介されていることもありますが、100%消毒しきれているかどうかは自分で分かりませんよね。
畳のカビ取りに掃除機を使うのはやめておいた方が賢明です。
カビは水拭きしない
水拭きでカビを拭き取ってしまおうと思ってしまいますが、カビ取りに水拭きもNGなのです。
畳のカビを取ろうと水拭きしてしまうと、カビを塗り広げたり奥に入り込んだりしてしまう原因に。
また、ひどいカビ汚れがある場合は、畳を叩きながら拭きたくなってしまいますが、叩いて拭くとカビが舞い上がってしまい、ほかの部分にカビ菌が移るのでやめましょう。
カビキラー(塩素系漂白剤)は使わない
カビキラーなどの漂白剤は、カビを除菌・漂白するのに適していますが、畳には使用しないようにしましょう。
畳は「い草」という天然素材でできており、塩素系漂白剤を使うと畳の表面が傷んだり漂白されたりして色ムラの原因となります。
重曹や酸素系漂白剤、お酢などは不向き
重曹や酸素系漂白剤を使用してカビ取りする方法もありますが、長く使用すると畳が黄色く変色してしまう原因になり、取り扱いがむずかしいので使わないようにしましょう。
お酢には殺菌効果があるためカビ対策に使用することもありますが、カビがキレイに取りきれていないとお酢の栄養分がカビのエサとなり繁殖する原因になるのでおすすめできません。
畳にカビが生える原因
畳のカビを防ぐためにも、畳にカビが生える原因を理解しておきましょう。
部屋に湿気が溜まっている
カビは湿気が大好きです。
畳がある部屋に湿気がこもり、さらに20℃~30℃ほどの室温だとカビが発生する好環境となってしまいます。
日当たりが悪い、風通しが良くない、結露が発生しやすい部屋は湿気が溜まりやすく、畳にカビが生えてしまいます。
畳にカビのエサとなる汚れがある
カビは高温多湿で発生し、エサを食べることでどんどん繁殖していきます。
カビのエサとなるのは、ホコリ・人の垢や皮脂・食べかすなど。
部屋が高温多湿であることに加え、あまり掃除しない場合はすぐにカビが生えて大繁殖してしまいます。
畳がまだ新しい
畳には素晴らしい吸湿効果があり、部屋の湿度を適度に保つ効果があります。
しかし、新しい畳の場合、湿気を吸い過ぎることがあるため新しいから大丈夫とはいえないのです。
畳を張り替えたばかり、新築の家の畳は注意が必要です。
畳のカビを防ぐ4つの方法
畳にカビが生える原因は、高温多湿・カビのエサがあるの2点。
これらを予防していけば畳にカビが生えなくなるので、以下4つの方法を実践してくださいね。
室内の湿度に気をつける
1番大事なのは、畳の部屋の風通しを良くしておくことです。
窓を開けておく、厳しい場合は扇風機やエアコンのドライ機能を使うなどして畳の部屋の湿度を調整しましょう。
カビが発生しやすい環境は、湿度70%以上・室温20~30℃です。それ以下になるように、常に換気して室温と湿度を適度に保ちましょう。
(関連記事:部屋の湿度を下げる方法。除湿の仕方を徹底解説)
天気が良い日は畳みを干す
畳は重たいので大変ですが、布団と同じように定期的に天日干しして乾燥させましょう。
畳の裏には番号が書いてあるので、取り外す際は必ずメモしておきましょう。
天日干しして乾燥させたら畳を叩いて掃除機をかけます。
もし、畳を天日干しさせるのが難しい場合は、畳の片方を上げて空き缶などを挟み、扇風機などで風を当てて、通気性を良くしておきましょう。
(関連記事:布団のカビ除去の方法。処分や予防方法など徹底解説)
畳の上にカーペットなどを敷かない
和室をリメイクするために畳の上にカーペットなどを敷くことがありますが、できれば畳の上には何も敷かないのがベスト。
カーペットやラグなどを敷いてしまうと、それらに湿気が溜まってカーペットだけでなく畳にもカビが生えてしまう原因となります。
布団の敷きっぱなしも当然NGとなるので、朝起きたら布団は押入れに収納するようにしましょう。
(関連記事:カーペットの掃除方法。シミや泥汚れ、ペットの毛の対処法)
こまめに畳の掃除をする
カビにエサを与えないようにして、畳のカビが繁殖するのを防ぐことも重要です。
前述のようにカビのエサは畳みの上にあるホコリや人の垢や皮脂、食べこぼしなどの汚れ。
ホコリや食べこぼしなどは掃除機で、皮脂汚れの場合はアルコール除菌スプレーで拭き掃除し、しっかり乾燥させましょう。
こまめに掃除して畳の上はいつも清潔にしておくことが大切です。
普段の畳掃除の方法は下記記事にまとめたので、参考にしてください。
(関連記事:畳掃除のやり方まとめ。汚れ別の対処法を徹底解説)
まとめ
畳のカビ取りを自分で行う場合は、アルコール除菌スプレーを使うのが1番簡単で効果的です。
重曹やお酢などを使うと畳が変色する原因になるので、あまりおすすめできません。
畳のカビを予防するときは、室温と湿度を下げる、カビのエサとなる汚れを放置しないことが大切です。
自分でも取れないカビの場合は、プロのハウスクリーニングに依頼しましょう。
ぜひご紹介した畳のカビ取り方法や予防ポイントを参考にして、気持ちよく香る畳をキープしてくださいね!