無洗米はまずいから買わないという声をよく聞きますが、調べてみると、無洗米はデメリットどころかメリットだらけだということが分かりました!
ここでは、無洗米のメリット・デメリットをはじめ、精白米との違いや美味しい炊き方を紹介していきます。
美味しくない、まずいと言われがちの無洗米ですが、それは炊き方を間違えてる可能性があります。無洗米は精白米より栄養価も高く美味しいですよ!
無洗米は「お米を研ぐ」という工程をなくせる分、時短家事におすすめ!ぜひ参考にしてくださいね。
無洗米のデメリットは4つ
価格が精白米より高め
無洗米は、精白米よりもお値段がやや高め。肌ぬかまで取り除いているので精白米よりも手間がかかっていることや、精白米よりも若干量が多いのが要因だと考えられます。
精白米よりも5~7%ほど高くなっているので、購入時は注意しましょう。
ただ、水道代が節約できるので、価格についてそんなにデメリットにはならないかもしれません。
乾燥しやすい
無洗米は、乾燥から守る肌ぬかを取り除いているので乾燥しやすいのが難点。精白米よりも吸水に時間がかかってしまいます。
また、乾燥していることによってニオイを吸着しやすくなっているので保管時には周りにニオイが強いものを一緒に保管しないなどの注意が必要です。
乾燥が進むと亀裂が入り、炊いたときに美味しくないので扱いには注意し、早めに食べきるようにしなければなりません。
乾燥は、密閉容器に保存すれば解決できるので、無洗米が乾燥しないよう専用の保存容器を用意しておくことをおすすめします。
炊きあがりのごはんが硬め
炊きあがりもお米に芯が残るような仕上がりになるため、硬めのごはんが好みの場合は良いのですが、ふっくらしているごはんが好みの場合は、水分を多くするなどの工夫が必要です。
銘柄を自由に選べない
お米の銘柄にこだわっているという場合、無洗米がどこの銘柄も出している訳ではないので、好みの銘柄の無洗米に変えることができないということもあります。
無洗米のメリットは5つ
無洗米のデメリットは、好みの問題や工夫次第で解決できるのが多く、メリットを踏まえると無洗米おすすめです!
お米を研ぐ手間がかからない
お米を研ぐのって意外と時間がかかって面倒ですし、研ぎすぎにも注意しなければならないので神経を使うんですよね。
その点無洗米は、水を入れて吸水させて炊飯器のスイッチを押すだけなので、手間が省けるというのが最大のメリットだといえます。
水道代の節約になる
無洗米なら水を入れるだけで、もしくはサッとすすぐだけでOK!何度も水を替えて洗わなくて済むので水道代の節約にもなります。
冷たい水を触らなくて済む
冬の米研ぎはつらいものがありますが、無洗米なら冬の冷たい水に触らなくて済むのもうれしいですよね。
精白米より量が多い
精白米は米ぬかなどが付着しているので、これらを取り除かれた無洗米は、同じ5kgでも実は精白米よりも量が多いんです。
お米の種類にもよりますが、1合で8gもの差が出ることもあるんですよ!
栄養を逃しにくい
つい研ぎすぎてしまうとお米の栄養が流れていってしまうことも。研ぐ必要のない無洗米は、栄養が流出しにくいなどうれしいメリットがたくさんあるんですよ!
(関連記事:米ぬかの使い道。料理以外に健康や美容、掃除や肥料に活用できる!)
精白米と無洗米の違い
精白米と無洗米にはどのような違いがあるのでしょうか?加工過程などの違いを見ていきましょう。
精白米とは
精白米とは、玄米から胚芽やぬかを取り除いたものをいいます。
玄米の状態だと、食物繊維・ビタミン・ミネラルなどの栄養価が高いのですが、精白米はこれらを取り除いてやわらかく食べやすくされています。
玄米は24時間ほどは水に浸けておかなくてはなりませんが、精白米は炊飯時間も玄米に比べて圧倒的に早く炊けます。
無洗米とは
無洗米は、精白米からさらに加工して仕上げられているお米。
- ヌカ式…水と空気で肌ぬかを取り除く。
- タピオカ式…タピオカでんぷんを使って肌ぬかを取り除く。
- 水洗い式…水のみで肌ぬかを取り除く。
このように無洗米は、さまざまな加工方法で肌ぬかを取り除き、研ぐ必要がなく使いやすいように工夫されたお米なんですね!
(参照:無洗米とは 全国無洗米協会より)
無洗米の安全性。危険はないの?
無洗米は精白米と違い、肌ぬかを取り除くときに薬品を使っているのでは?と疑問に思う方も多いようです。
しかし、無洗米にするために薬品を使うことはないため、安心して食べられます。
また、除去した肌ぬかによる水質・環境汚染が心配されていますが、現実には肌ぬかを回収し、有機肥料として農業に再利用される仕組みとなっています。
(参照:肌ヌカの活用 全国無洗米協会より)
むしろ研ぎ汁をそのまま排水してしまう精白米のほうが、環境汚染につながりやすいです。
無洗米を美味しく炊くポイント
乾燥しやすい特徴があり、そのためか不味いと評判の無洗米ですが、栄養価を損ないにくいので精白米よりもおいしいんですよ!
おいしく炊くポイントを踏まえれば精白米のようにふっくらと炊くことができます。
以下の4つのポイントを参考にして、無洗米をおいしく炊いてみましょう!(参照:無洗米を上手に炊く方法 農林水産省より)
密閉容器に保存する
前述しましたが、無洗米は肌ぬかを取ってしまうので乾燥しやすくなってしまいます。
人の肌でいうと、バリア機能の役割を果たしている皮脂がない状態なので、水分が逃げやすいんです。
無洗米を保存するときは、乾燥を防ぐためにも密閉容器に入れて保存し、劣化を防ぐために空気になるべく触れさせないようにしましょう。
大量に買わずに、1か月で食べきる量を購入するのも劣化を防ぐのにおすすめです。
簡単にすすぐ
無洗米はそのまま使うことができますが、簡単にすすいでおくと細かいゴミだとを取ることができます。
気になる方は、無洗米を炊く前に冷水でサッとすすいでおきましょう。
誤って研いでしまったら…
無洗米を研いでしまったらお米が水分を余分に吸収しやすい状態になり、炊き上がったときにベチャベチャのご飯になります。
無洗米が美味しくない、まずい結果になるので誤って研がないように気を付けてくださいね。
水分は若干多めに
無洗米は精白米に比べて量が多いのとお米自体が乾燥しているので、ふっくらとしたごはんが好みの場合は、水分を少し多めにして炊いてみましょう。
無洗米1合につき、水を大さじ1~2杯足して炊いてみてください。まずは1度炊いてみて、あとはお好みで微調整しましょう!
吸水はしっかりと
無洗米は乾燥しがちなので、ふっくらとやわらかいごはんが好みの場合は、しっかりと吸水させることが大切です。
吸水時間は1時間ほど。季節や乾燥状態によっても異なりますが、お米が白く膨らむまでしっかりと吸水させるのがポイントです。
無洗米モードがあれば、このモードで炊いてしっかり吸水させましょう。
炊きあがったら15分ほど蒸らして完成です!
無洗米の保存方法と注意点
無洗米に限らず精白米にも言えることですが、できればお米の酸化スピードが落ちる10℃以下の低温で湿度が低い環境で保存しましょう。
お米の保存には冷蔵庫の野菜室が最適なのですが、保存スペースを取れないという場合、直射日光と湿気を避けてなるべく20℃以下の環境で保存するようにしてください。
20℃を超えるとお米が劣化して日持ちしなくなるだけでなく、カビや虫が付く原因にもなります。(無洗米の場合、虫のエサとなるぬかが取り除いてあるので虫が付きにくくなっています。)
密閉容器に入れ、空気に触れないようにして保存しましょう。
もし、古米臭がしたりカビが生えていたりする場合は、もったいないですが思い切って捨ててください。
お米が傷みすぎると有毒な脂肪酸が増えている可能性があり、カビも食中毒の原因になるので食べないようにしましょう。
(関連記事:冷凍ご飯の解凍方法。冷凍の仕方や温め方のコツ、レンジ以外の解凍テクを徹底解説)
まとめ
周りの声を聞いても、無洗米はおいしくないという意見が多かったのですが、その理由は乾燥しやすい特徴のためでした。
上手に保管してポイントを守って炊けば、無洗米は精白米よりも栄養価が高いのでおいしく炊くことができます。
保存するときも、大量に買わない、密閉容器に入れて酸化を防ぐようにすれば、乾燥も劣化も防げるので日持ちさせることができますよ。
無洗米は、精白米よりも栄養価が高く手間もかからないので、忙しい方におすすめです!
ぜひ無洗米を活用して、時短家事はじめてみませんか?