あまったご飯を冷凍保存し、ご飯が足りないときや炊く手間を省きたいときに、冷凍ご飯を解凍し利用する方多いですよね。
しかし、冷凍ご飯を解凍すると、硬かったり、パサパサしてたり、べチャッとしてたり、、など美味しくない(まずい)と失敗しがち…。
冷凍ご飯は、冷凍時の保存の仕方や解凍方法、温め方に気を付けるだけで、炊きたてのご飯と同じぐらい美味しく食べられるんです!
ここでは、冷凍ご飯を美味しく解凍する方法をはじめ、レンジ以外での解凍のやり方や解凍するときの注意点などを紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
冷凍ご飯を美味しく解凍するための冷凍のコツ
冷凍ご飯を美味しく解凍するには冷凍するときのやり方も重要です。ご飯を美味しく冷凍するテクニックを5つご紹介します。
ご飯が温かいうちに冷凍する
ご飯を冷凍するときは、冷まさずに温かいまま冷凍しましょう。蒸気も一緒に包んでしまうのがポイントです。
温かいうちとはいえ、炊きたての激熱のまま冷凍すると、冷凍庫に霜が付いたり、ほかの冷凍している食品が劣化したりする原因となるので、手で触れるくらい粗熱が取れたら冷凍庫に入れるようにしましょう。
お茶碗1杯ずつふんわりと平たくラップに包む
家族が1回で食べる量のご飯をまとめて冷凍したくなりますが、これは解凍ムラができるなど、美味しく解凍することができません。
ご飯を冷凍するときは、1人分ずつ小分けにし、潰さずふんわりさせて冷凍しましょう。
解凍ムラができないよう、平たくして冷凍するのがポイントです。
できるだけ空気を入れない
タッパーに入れる場合は、空気を入れないでフタのギリギリまでご飯を入れるようにするのがポイント。
タッパーに空気が入るとフタに霜が付き、解凍するときにご飯がベチャベチャになってしまう部分ができるからです。
最近では、冷凍ご飯専用のタッパーが販売されています。
ムラなく解凍できたり余分な蒸気を逃したり、熱を漏らさず熱いまま冷凍できるなどといろいろ工夫されているのでおすすめです。
ラップはにおい移りしないものを使う
ご飯を冷凍するのに1番手軽なのはラップですが、ラップは冷凍庫のニオイ移りが気になることがありますよね。
ラップにも種類があり、我が家で使用しているようなポリエチレン素材のラップは、酸素を通しやすいためニオイも移りやすいといわれています。
冷凍庫のニオイ移りを防ぐのであれば、ポリ塩化ビニリデン素材でできたラップがおすすめです。
ただ、ポリ塩化ビニリデン素材や塩化ビニル樹脂素材のラップは、高温で加熱しすぎると有害な塩化水素が発生したり、ダイオキシンの主要発生源だと社会問題になっていたりと問題があるため使わないという人もいます。
ポリエチレンのラップはこれらの素材に比べると危険な成分は入っていないので、愛用している方も多いのではないでしょうか。
どうしてもポリエチレン素材のラップを使ってご飯を冷凍したい場合は、フリーザーバッグの中に入れて保存しましょう。
空気をしっかり抜き、チャックをきっちり閉じて冷凍するようにしてくださいね。
急速冷凍機能があれば絶対活用する
お使いの冷蔵庫に急速冷凍機能が付いているのであれば、ぜひ活用しましょう!
もし急速冷凍機能が付いていない場合でも、金属製のトレーやアルミホイルでも代用できます。
金属製のトレーは100均でも入手できます。トレーにご飯を乗せて冷凍庫に入れるだけで、同様の効果が得られますよ。
アルミホイルを使用する場合は、ラップで包んだご飯の上からアルミホイルで包んで冷凍してくださいね。
(関連記事:【活用法】アイラップの使い方と注意点!おすすめレシピを大公開)
冷凍ご飯を美味しく解凍する方法(レンジ編)
冷凍ご飯を解凍すると、どうしてもベチャッとする部分がでてきてしまいませんか?
冷凍ご飯を美味しく解凍するには『2段階加熱』がポイント!ご飯を1度ほぐすことで余分な水分を飛ばすことができます。
ていねいに手間をかけて、ふっくらと美味しいご飯に仕上げましょう!
冷凍ご飯がほぐれるまでレンジで加熱(600w1分半程度)
ラップで冷凍した場合は、ラップを剥がして耐熱皿に移しましょう。
ラップが剥がれにくい場合は、剥がれるようになるまで少しずつ加熱してくださいね。
冷凍ご飯専用タッパーでない場合は、フタをはずして加熱します。(専用タッパーはうまく余分な水分を逃してくれる仕組みになっているので、付属の説明書通りに解凍しましょう。)
600Wの電子レンジで、少し湯気が出るまで1分半~2分程度加熱しましょう。
1度取り出し、ほぐしつつ水分を飛ばす
ご飯からほんのり湯気が出てきたら、1度電子レンジから取り出し、お箸でほぐして余分な水分を飛ばしましょう。
お茶碗にラップをし、温かくなるまで加熱(600w40秒程度)
耐熱皿(またはタッパー)からお茶碗に移し、ふんわりラップをかけましょう。
600Wの電子レンジで40秒程度温めて完成です。
冷凍ご飯と同様に冷凍したお肉やお魚も上手に解凍したいですよね。下記記事に詳しくまとめたので参考にしてくださいね。
レンジ以外の冷凍ご飯の解凍方法
キャンプで家から持参した冷凍ご飯を解凍したい、電磁波の問題でレンジを使わないなど、電子レンジ以外で冷凍ご飯を解凍したいときがありますよね。
そういうときは、蒸し器、蒸し器がない場合は鍋やフライパンで代用して解凍しましょう。
冷凍ご飯を容器かクッキングシートの上に乗せて蒸し器に入れ、そのまま15分ほど蒸します。
鍋やフライパンで解凍する場合は、冷凍ご飯を深めのお皿に入れて、沸騰した水分がご飯に触れないようにしましょう。
炊飯器の保温を使うのもあり
炊飯器を保温モードにして、冷凍ご飯を入れましょう。15分ほど入れておくとふっくらとしたご飯に解凍できます。
また、一部家電メーカーの炊飯器には、「再加熱」機能があるのでそちらもあわせて使うといいですね。
冷凍ご飯の水分が多いときの解凍方法
ご飯を炊くときに水分量を間違えて柔めに炊き上がってしまった、離乳食用の柔らかいご飯を冷凍したいなど、ご飯の水分が多いときは、ラップなしで電子レンジで解凍しましょう。
こうした状態でラップして解凍してしまうと、よりご飯がベチャっとなる部分ができてしまい美味しくありません。
ラップを剥がしたら耐熱容器に入れて加熱しましょう。
ラップなして解凍すると表面が硬くなってしまうことがあるので、様子を見ながら途中で混ぜるなどして解凍してくださいね。
冷凍ご飯ににおいが移ったときの解凍方法
解凍する前、ご飯に冷凍庫のニオイが付いてしまっていたら、日本酒を小さじ1杯ほど全体に回しかけ、5分ほど置いて温めてください。
アルコールにニオイが溶け込んで、一緒に蒸発するのでニオイが気にならなくなります。
気になるアルコール度数ですが、加熱とともに蒸発し、日本酒の香りも抜けるので心配ありません。
冷凍ご飯を解凍する際の注意点
冷凍ご飯を解凍する際の注意点をご紹介します。
4つの注意点を参考にして、美味しく冷凍ご飯を解凍できるようにしましょう!
自然解凍は美味しくない(まずい…)
冷凍ご飯を自然解凍すると、時間をかけて解凍されることによりご飯から水分が出てしまい、表面がベチャっとしてしまいます。
ほかの部分は水分が抜けているのでパサパサとしてしまい、甘みもなく全然美味しくありません。
解凍するときは、一気に温めるようにしましょう。
電子レンジの解凍機能は使わない
電子レンジの解凍機能は、冷凍したお肉などを解凍するのに火が通らないようゆっくり解凍する機能です。
これを冷凍ご飯にやってしまうと、自然解凍のときと同じように水分のないパサパサしたご飯になってしまいます。
電子レンジで冷凍ご飯を解凍するときは、解凍機能を使わず、加熱機能を使って解凍しましょう!
まとめて解凍しない
前述のように、家族が1度に食べる分を冷凍して1度に解凍すると、解凍ムラができてしまい、せっかくの美味しさが損なわれてしまいます。
面倒かもしれませんが、手間をかければ炊きたての味を蘇らせることができます。
ご飯を冷凍するときは1食分ずつ冷凍し、1食分ずつ解凍するようにしましょう。
1度解凍したご飯は再冷凍しない
1度冷凍・解凍したご飯は、再度、冷凍したり解凍することはおすすめできません。
ご紹介した方法で冷凍・解凍したとはいえ、炊きたて時よりは水分もうま味も抜け落ちてしまいます。
再冷凍・再解凍を繰り返すことで、どんどん水分が抜けるのでパサパサしたご飯になるのでせっかくのご飯が台無しに。
どうしてもご飯が残ってしまったときは、チャーハンやリゾット風などにアレンジして、美味しくいただきましょう!
解凍した冷凍ご飯はお弁当に不向き
お弁当に1度冷凍し解凍したご飯は向いていません。
せっかく美味しく解凍しても再度冷ますことになり、このときさらに水分が抜けて美味しさが損なわれてしまうからです。
美味しいお弁当を作るには、炊きたてのご飯を入れるのが1番ですが、どうしても解凍したご飯しかない場合は、水を小さじ1杯回しかけてから解凍してふっくらさせましょう。
ただし、損なってしまった風味は戻らないので、チャーハンやチキンライスなどにアレンジしてみても良いですね!
冷凍ご飯の賞味期限は最大1か月
冷凍すれば長く日持ちすると思いがちですが、冷凍庫に入れている間にもうま味が損なわれていきます。
冷凍ご飯の賞味期限は最大で1か月ですが、炊き込みご飯など具入りのものは3週間と短くなります。
魚介類が入ったものはさらに賞味期限が短くなるので注意が必要です。
ご飯は冷凍すると1週間ほど経つ頃から風味が損なわれていくので、できるだけ早く食べきるようにしましょう。
ご飯を解凍してみて酸っぱいニオイがしたら、雑菌が繁殖して傷んでいる可能性があるので、食べないようにしてくださいね!
なぜご飯は冷凍保存が良いのか?
そもそもなぜご飯は冷蔵ではなく冷凍保存が良いのでしょうか?
ご飯の冷蔵保存は、デンプン質が劣化しやすい温度での保存になってしまうため、硬くて甘みもなくパサパサになってしまいます。
冷凍保存ならご飯を急速に冷やすことができ、デンプンの劣化や水分の蒸発を防いでくれるので、ご飯を美味しいまま保存できるというワケなのです。
ただし、これは炊いたご飯の話。お米の状態で冷凍保存すると、お米がひび割れてうまく炊けない原因になってしまうので、お米は冷蔵庫で保存しましょう!
まとめ
冷凍ご飯を美味しく解凍するには、冷凍から気を付けなければならないことが分かりました。
冷凍するときは、『蒸気ごと閉じ込め熱いうちに急速冷凍』がポイント。
解凍するときは時間をかけず一気に解凍し、2段階加熱という方法で余分な水分をうまく逃しながら温めることが美味しさをキープできるポイントでしたね。
多少手間はかかりますが、ご飯というのは不思議なもので、ご飯ひとつ美味しくないだけでおかずなども不味く感じてしまいますし、逆におかずが不味くてもご飯が美味しければ満足するんですよね。
ご飯の冷凍・解凍方法をマスターして忙しい毎日を乗り切り、美味しいご飯で幸せな食卓を囲みましょう!