食べこぼしのシミやソデの黒ずみ、汗のニオイなどの汚れを落としたいときにワイドハイターを使えばいい、というのはわかります。
しかし実際にどう使うのか、そもそもどのワイドハイターを使えばいいのか、などわからないことが多いですよね。
ワイドハイターは全部で4種類ありますが、それぞれに違いがあり、間違った使い方をすると思ったような効果が得られません。
ここでは
- ワイドハイターがどんな汚れに強いのか
- 種類の違いやどれをどんなときに使えばいいのか
- ワイドハイターの基本的な使い方
- ワイドハイターでシミ抜きの仕方
- 使うときの注意点
などをわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
ワイドハイターはどんな汚れに強い?どんな効果がある?
ワイドハイターの主な効果は2つ。
- 汚れを落とすことや漂白効果
- 除菌や消臭などの効果
それぞれの効果を説明します。
シミ、黄ばみなどの汚れをガツンと落とす!
ワイドハイターは、下記のような汚れを効果的に落としたり、漂白できます。
- 食べ物や飲み物のシミや汚れ
- 汗や血液のシミや汚れ
- 衣類の黄ばみ、黒ずみ
- エリ・ソデ汚れ
です。
飲食物や血液、汗などのシミ汚れ
ワイドハイターは、普段の洗濯では落ちない飲食物や血液、汗などのシミ汚れを落とすことができます。
カレーやミートソース、しょうゆやケチャップなどの食べこぼし、生理中の血、ユニフォームの汗などの頑固なシミ落としに効果を発揮!
※ただし血液のシミについては、ワイドハイターの使用前によく血液を洗い流してから使う必要があります。
(関連記事:カレーの染み抜き。カレーのシミの落とし方)
衣類の黄ばみや黒ずみ
ワイドハイターは衣類の黄ばみや黒ずみ落としにも効果的です。
衣類の黄ばみや黒ずみは、汗などの皮脂が洗濯だけでは落ちきれずにそのまま残ってしまうことが原因となって起こります。
また、すすぎが十分でないと衣類に洗剤が残ったままになってしまい、それが黄ばみや黒ずみとなってしまうこともあります。
そのような汚れも、ワイドハイターはすっきりと洗い上げることを得意としています。
ワイシャツのエリ、ソデの汚れ
ワイドハイターはエリ・ソデの皮脂汚れなどにも効果的です。
エリやソデの汚れは、汗や皮脂が洗濯洗剤では落ち切れずに残ってしまったものが原因です。
そのような汚れに対してもワイドハイターは効果を発揮します。
(関連記事:服の黄ばみを落とす方法。汚れ度合いに合った落とし方)
消臭・除菌などの効果もあり!
ワイドハイターは、頑固なシミ汚れを落とす以外にも、衣類の消臭や除菌、抗菌などの効果もあります。
衣類の汗臭や生乾き臭などの消臭!
ワイドハイターを使うと
- 汗の臭い
- 生乾きの臭い
- 靴下の臭い
などの取り切れない嫌なニオイをすっきり消臭!
これらの臭いは全て、原因菌が衣類に残った汚れをエサにして増殖し、ニオイ成分を生成することで発生してしまいます。
しかしそのような臭いも、ワイドハイターを使うことでニオイの原因菌のエサとなる「汚れ」を衣類に残さず、しっかり落とすことで消臭効果が高まります。
衣類の除菌、抗菌など
ワイドハイターを使うと、悪臭の原因となる菌を除菌できるほか、菌の繁殖を減らす抗菌効果もあります。
そのため、ニオイが残りやすい仕事着やユニフォーム、柔道着などの洗濯時にはワイドハイターの使用が効果的ですね。
ただしすべての菌に効果があるわけではないので注意してください。
ワイドハイターの種類と液体、粉末タイプの違い
ワイドハイターは液性や成分などで分類された4つの商品が販売されています。
画像は左から順です。
- ワイドハイター液体タイプ
- ワイドハイターEXパワー液体タイプ
- ワイドハイターEXパワーガンコなシミ用(液体・スプレー)
- ワイドハイターEXパワー粉末タイプ
4種類のワイドハイターの特徴を下の表にまとめました。
商品名 | タイプ | 洗浄力 |
ワイドハイター液体タイプ | 液体 | ★ |
ワイドハイターEXパワー液体タイプ | 液体(濃縮タイプ) | ★★ |
ワイドハイターEXパワーガンコなシミ用(泡スプレータイプ) | 液体(スプレータイプ) | ★★ |
ワイドハイターEXパワー粉末タイプ | 粉末 | ★★★ |
※洗浄力は3段階評価
ワイドハイターの液体タイプと粉末タイプの大きな違いは、含まれる成分による洗浄力が違います。
液体タイプの場合は、過酸化水素や漂白活性化剤(酸性)などで、粉末タイプの場合は、過炭酸ナトリウムと漂白活性化剤(弱アルカリ性)で構成されています。
4種類のワイドハイターの中で最も洗浄力が高いのは弱アルカリ性の粉末タイプです。
ワイドハイターは結局どれを使えばいいの?
で、結局どのワイドハイターをどんな時に使えばいいのか、って問題です。
結論からいくと
- ワイドハイター液体タイプ…普段使い
- ワイドハイターEXパワー液体タイプ…ちょっとした食べこぼしのシミとニオイも取りたいとき
- ガンコなシミ用…ピンポイントな飲食物や血液などのシミ汚れ
です。
シミ・黄ばみ・黒ずみ・ニオイを一気に根こそぎ落としたい場合は、粉末タイプを使うのが早いです。
ただし、ワイドハイター液体タイプ以外は、漂白・除菌・消臭などの効果が強力で服が傷みやすいため、毎回(毎日)の洗濯にはおすすめしません。
また服の素材などのよっては使えない、劣化しやすいなどの場合あるので、事前に確認が必要です。
【洗濯機編】ワイドハイターの使い方
ワイドハイターを洗濯機で使う際は、いつもの洗濯洗剤と一緒に投入口に入れ洗濯するだけ。
普段の洗濯のついでに、除菌や消臭などをしたいときに便利です。
液体タイプはもちろん粉末タイプも同様の方法で使うことができます。
ただし粉末タイプの場合は、投入口が異なるため注意が必要です。
また、薄いシミやちょっとの汚れを落としたいときは、汚れにピンポイントでワイドハイターを塗布して、洗濯することも可能です。
【シミ抜き編】ワイドハイターのつけおき洗いのやり方
飲食物をこぼした、生理中の血などの汚れ、悪臭がとれない、そんなときはワイドハイターのつけおき洗いが効果的です。
ワイドハイターのつけおき洗いの方法は
- ぬるま湯を用意
- ワイドハイター粉末タイプを溶かす(水1Lに対し5g程度)
- 衣類を入れ約30分放置する
- いつも通り洗濯機に入れ洗濯する
これだけです。
つけおき洗いでは、頑固なシミ、汚れが落ちやすくなることはもちろん、消臭・除菌力も格段にアップします。
また部分的にシミや汚れを落としたい場合は、ピンポイントで塗布し、洗濯洗剤を溶かしたぬるま湯につけおきしましょう。
注意点として、ワイドハイターのつけおきは2時間以上放置しないように気を付けましょう。
長時間つけたままにすると、衣類の色落ちやダメージが酷くなります。
ワイドハイターを使う時によくある疑問
ワイドハイターを使うにあたって、疑問になりがちな下記の8点ついて解説していきます。
- ワイドハイターだけで洗濯できる?
- 色落ちしない?
- スプレー後の放置はだめ?
- すすぎは何回すべき?
- 柔軟剤と併用できる?
- インフルエンザやノロウイルスに効果ある?
- カーテンのカビを落とせる?
- ワイドハイターで洗えない衣類はある?
使うときの参考にしてみて下さい。
ワイドハイターだけで洗濯できる?
ワイドハイターだけで洗濯することはやめましょう。
洗濯するときは必ず、洗濯洗剤と併用するようにしてください。
なぜなら、ワイドハイターは洗濯用洗剤と一緒に洗濯することでこそ、衣類の様々な種類の汚れを落とす効果が最大限に発揮できるからです。
色落ちしない?
ワイドハイターは水洗いできる素材であれば、柄物でも基本的には色落ちすることはありませんが、使用前には必ず下記のような色落ち確認のテストを行ってください。
なぜなら、ワイドハイターを使ってもよい素材でも、まれに色落ちしてしまうことがあるからです。
【ワイドハイターの色落ち確認の方法】
ワイドハイターの色落ち確認テストの仕方は
- ワイドハイターを生地に少量付ける
- 色落ちがないか確認する
です。
液体タイプなら生地の目立たない部分に少量を直接塗布します。
粉末タイプの場合は、ぬるま湯1Lに25gの粉末を溶かしてから塗布し、色落ちを確認しましょう。
スプレー後の放置はだめ?
ワイドハイターEXパワーガンコなシミ用を部分的にスプレーしたあと、放置するのはやめましょう。
なぜなら、衣類のダメージや色落ちが起こる恐れがあるからです。
スプレーしたのちは放置せず、すぐに洗濯洗剤と一緒に洗濯してください。
すすぎは何回すべき?
ワイドハイターを洗濯洗剤と一緒に投入し選択した場合、すすぎは洗濯用洗剤に表示されているすすぎ回数の目安に合わせてください。
すすぎ1回の洗剤の場合は、すすぎ1回でOKです。
柔軟剤と併用できる?
ワイドハイターは柔軟剤と併用することができます。また柔軟成分入りの洗剤とも一緒に使うこともできます。
インフルエンザやノロウイルスに効果ある?
ワイドハイターは、インフルエンザやノロウィルスなどのウィルスを殺菌する効果はありません。
なぜならインフルエンザウィルスやノロウィルスなどの殺菌作用があるとされている次亜塩素酸ナトリウムは、ワイドハイターには成分として入っていないからです。
参考:食品安全員会
カーテンのカビを落とせる?
ワイドハイターと洗濯洗剤と一緒に洗濯することで、カビの汚れ自体を落とすことは可能です。
しかし繊維の奥までカビ菌が入ってしまった場合は、殺菌作用のある次亜塩素酸ナトリウムを含む洗剤(ハイターなど)を使わないと、カビ菌を根本からきれいにすることは難しいとされています。
なぜならワイドハイターは除菌作用はありますが、殺菌作用はないからです。
ただし次亜塩素酸ナトリウムを含む洗剤(ハイターなど)は、基本的に白い衣類のみでしか使えません。
また酸性のワイドハイターと混ざると有毒なガスが出て大変危険です。
使用する前には必ず取扱説明書を読んだうえで、使用するようにしてください。
(関連記事:カーテンの掃除方法。カビの落とし方や掃除する頻度など)
ワイドハイターで洗えない衣類はある?
ワイドハイター全般で洗えない衣類は、基本的に下記のとおりです。
- 毛、絹のせんい製品(ワイドハイターEXパワー粉末タイプのみ)
- 水洗いできないもの
- ファスナーなどの金属製の付属品がついているもの
- 含金属染料で染めたもの
- 変色するもの
- 下記のいずれかの洗濯取扱い表示が付いたもの
また下記に加えてワイドハイターEXパワー粉末タイプのみ、毛・絹のせんい製品が洗えませんのでご注意ください。
粉末タイプのワイドハイターはこんな掃除に使える!
ワイドハイターEXパワー粉末タイプは、実は洗濯以外にも掃除にも便利に使うことができます。
おすすめの使用方法について、下記の3つをまとめます。
- 洗濯槽の掃除
- お風呂の掃除
- コンロ周りの掃除
それぞれ手順を解説していきますね。
洗濯層の掃除
ワイドハイターEXパワー粉末タイプは洗濯層の掃除におすすめです。
なぜなら、ワイドハイターEXパワー粉末タイプの主成分である過炭酸ナトリウムは発泡作用があり、洗濯槽の汚れを引きはがし、浮かび上がらせる力があるからです。
準備物や手順は下記の通りです。
準備物 | ・ワイドハイターEXパワー粉末タイプ ・水または30~40度のぬるま湯 ・ゴミすくいネット |
手順 | ①洗濯機に高水位に水またはぬるま湯を貯める。 (槽洗浄モードがあればそちらを利用) ②ワイドハイターEXパワー粉末タイプを投入する (水10Lに対して50グラム) ③3分程度運転し、3~4時間放置する ④ゴミが浮いてきたらすくう ⑤そのままの水位で、標準コースで1~2度運転する |
(関連記事:洗濯槽クリーナーの代用になる漂白剤とは?キッチンハイターや重曹、クエン酸はだめ!)
お風呂の掃除
ワイドハイターEXパワー粉末タイプは、身体からでる皮脂汚れなどのお風呂の掃除にも効果的です。
なぜなら、ワイドハイターEXパワー粉末タイプはアルカリ性のため、お風呂の椅子などに付いた酸性の皮脂汚れを落とす働きがあるからです。
準備物や手順は下記の通りです。
準備物 | ・ワイドハイターEXパワー粉末タイプ ・残り湯 |
手順 | ①残り湯に、ワイドハイターEXパワー粉末タイプを200グラム程度投入する ②椅子などをつけおきする ③一晩放置する ④水を抜き、浴槽や椅子を洗う |
コンロの掃除
ワイドハイターEXパワー粉末タイプは、キッチンのコンロ回りの掃除にも効果的です。
なぜなら、ワイドハイターEXパワー粉末タイプはアルカリ性のため、酸性となる油脂汚れを落とす働きがあるからです。
準備物や手順は下記の通りです。
準備物 | ・ワイドハイターEXパワー粉末タイプ ・ぬるま湯(30~40度程度) ・ゴム手袋 |
手順 | ①ぬるま湯にワイドハイターEXパワー粉末タイプを溶かし洗浄液を作る (ぬるま湯2Lに対し、大さじ1杯程度) ②ゴム手袋をはめ、洗浄液でコンロ回りなど油汚れが気になるところを拭く ③水拭きする |
このように、ワイドハイター粉末タイプは洗濯以外にも様々な場面で便利に使えますよ。
まとめ
この記事では、ワイドハイターについての種類や使い方などをまとめました。
ワイドハイターは全部で4種類あり、液性や洗浄力、使い方がそれぞれ異なります。また、洗えるものについても少しずつ異なります。
そのため、どのような衣類に使いたいかや、期待する効果、使い方などをよく比較したうえで、素材や汚れ具合に一番適しているものを選んでみて下さい。
その際、常に一番洗浄力の強いものを使うのはやめましょう。
なぜなら、洗浄力が高くなるとその分衣類へのダメージや色落ちの可能性も高まってしまいます。それに加え洗浄力が強いものは手肌が荒れる恐れもあるからです。
そのため、素材や汚れの状態に合ったものを選ぶようにしてくださいね。
また、ワイドハイターの粉末タイプは洗濯だけでなく、洗濯層の掃除など他の用途にも便利に使うことができます。ぜひ色々な方法を試してみて下さいね。