トイレが詰まって水が流れない…そんなときに役立つのがラバーカップ!
地域によっては「スッポン」「ぱっこん」「カポカポ」などと呼ばれている半球状のものに棒が付いたアレです。
しかし、ラバーカップを使ったことがない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ラバーカップの使い方をはじめ、使っても流れないときの対処法やラバーカップを使ってはいけないシーンなどを紹介していきます。
トイレや洗面所、キッチン、浴室など場所別のラバーカップの使い方をまとめています。
ラバーカップは種類別に使い分けよう
ラバーカップには種類があるため、詰まったからと1つのラバーカップでどんな場所にでも使えるわけではありません。
- 和式トイレ用
- 洋式トイレ用
- 節水型便器用
- 排水口用
などがあり、サイズもさまざまです。
トイレなら便器に合ったラバーカップを、排水口なら排水口のサイズに合ったラバーカップを準備しましょう。
洗面所や浴室は同じラバーカップでも良いかと思いますが、キッチンやトイレは専用のラバーカップを用意すると衛生的です。
ラバーカップの基本的な使い方
まずはラバーカップを使う際に必要な道具と基本的な使い方を紹介してきます。
必要な道具
用意するもの
- ゴム手袋
- ラバーカップ
- 養生シート(大きめのビニール袋でも可)
- 新聞紙
- バケツ
- 大きな可燃ごみ袋
- 不要な雑巾など
- (灯油ポンプ)
ラバーカップは、吸引力で詰まりを解消するので、引っぱったときに汚水が飛び散り周りが汚れてしまうことがあります。
養生シートがない場合は新聞紙などで回りを養生し、特にトイレの詰まりを掃除するときは便器の上に透明なビニールを被せてから行うと、飛び散りを防ぐことができますよ。
また、トイレが詰まってしまったときは、水位が上がってラバーカップを入れると溢れてしまうことがあります。
その場合は、灯油ポンプなどを使って汲み取り、水位を減らしてから行いましょう。
手順、流れ
手順
- 周辺と対象物を養生する。
- バケツに水を汲み、ゴミ袋を準備しておく。
- ラバーカップが水に浸かるように水位を調整する。
- 養生したビニールにラバーカップの柄が入る大きさの穴を開けて柄を通す。
- ラバーカップを当ててゆっくりと押し込み、勢いよく引く。
- ポコポコと音がして水が引くるまで繰り返し行う。
- 詰まりが解消できたかバケツの水をそっと流して確認する。
- 養生シートなどをゴミ袋に捨て、汚れていたら不要な雑巾などで拭く。
- ラバーカップをお手入れして保管する。
(参照:ラバーカップの使い方)
ラバーカップの使い方:トイレの詰まり
トイレの様式に合ったラバーカップを用意しましょう。
1.壁や床を新聞紙などで養生し、透明ビニールで便器をカバーしましょう。
2.バケツに水を汲んでおき、濡れたものをすぐに捨てられるようゴミ袋を開いてセットしておきます。
3.ラバーカップ全体が浸かる程度に水位を調整します。足りなければバケツの水を足し、多ければ灯油ポンプなどで汲み取ってください。
4.便器に被せた透明のビニールに、ラバーカップの柄が通る大きさの穴を開けて柄を通しましょう。
出典:いとそ技販
5.ラバーカップを水たまり部分に当て、ゆっくりと奥まで押し込んだら勢いよく引いてください。
6.ポコポコと音がしたり水位が下がってきたりするまで繰り返しましょう。
7.詰まりが解消できたかどうか、バケツの水をそっと流して確認してください。
8.養生の新聞紙やビニールをゴミ袋に捨て、濡れてしまった場合は拭き掃除をしてラバーカップをお手入れしたら完了です。
ラバーカップで解消する詰まりは4~5回程度繰り返せば水が流れるようになるはずです。
10分以上行っても流れない場合、ラバーカップで解消できない詰まりである可能性が高いので別の方法を試しましょう。
(関連記事:トイレつまりの直し方。家にある道具を使い自分で解消する方法)
ラバーカップの使い方:洗面台の排水口
洗面台の排水口は小さく端の方にあるためサイズ選びには注意しましょう。
1.洗面台の周りを養生します。
2.トイレのように飛び散りの汚水が気になる場合は透明のビニールに柄の大きさの穴を開けて被せましょう
3.バケツに水を汲み、ゴミ袋をセットしておきます。
4.洗面台には、オーバーフローと呼ばれる水が溢れないようにするための穴がシンク上部に開いています。画像では丸い穴が開いているところです。
オーバーフローを塞がないと水圧が逃げてラバーカップが効果を発揮しないので、不要な雑巾やタオル、ガムテープなどでしっかりと塞ぎましょう。
5.ヘアキャッチャーなどを取り外してください。
6.ラバーカップが浸かる程度に水位を調整します。
7.ラバーカップを排水口の中心にセットし、ゆっくりと押し込んだら勢いよく引きましょう。
8.詰まりが解消したかなと思ったらバケツの水をそっと流して確認し、部品を元に戻してください。
9.養生を片付けてラバーカップをお手入れしたら完了です。
洗面台の掃除方法は下記記事にまとめたので参考にしてくださいね。
(関連記事:【簡単】洗面台の掃除方法!黒ずみや黄ばみをピカピカに!)
ラバーカップの使い方:キッチンの排水口
キッチンの排水口は大きいので、和式トイレ用など大きなサイズのラバーカップを用意しましょう。
1.養生してバケツに水を汲み、ゴミ袋を設置しておきます。
2.洗面所のときと同様に、カバー、ゴミ受け皿、トラップなどを取り外し、排水口を剥き出しの状態にさせてください。
3.ラバーカップが浸かる程度の水位に調整します。
4.ラバーカップをゆっくりと押し込んだら勢いよく引き、詰まりが解消するまで繰り返し行ってください。
5.詰まりが解消できたかバケツの水を少しずつ流して確認し、部品を元に戻します。
6.養生をゴミ袋に捨て、ラバーカップをお手入れしたら完了です。
ラバーカップの使い方:浴室の排水口
浴室の排水口もサイズが大きいのですが、排水口がへこんでいる場合、周りの壁が邪魔になってラバーカップが入らないことがあるのでサイズを測って準備するようにしましょう。
浴室なので養生する必要はありません。
1.ヘアキャッチャーなどの部品をすべて取り外してください。
2.水圧がかからなくなるので、浴槽の排水口に栓をして塞ぎましょう。
3.ラバーカップが浸かるくらいの水位にします。
4.ラバーカップをゆっくり押し込み、一気に引っ張りましょう。
5.詰まりが解消できたか、シャワーをゆっくり流して確認してください。
6.流れたらラバーカップを洗って部品を元に戻して完了です。
浴室の排水口の場合、水を溜められない構造であるご家庭も多いかと思います。
水を溜められない場合ラバーカップは使えません。
浴室の排水口の詰まりは、髪の毛や皮脂や石けんカスなどのヘドロが原因であることが多いので、溶剤を使ったりワイヤーブラシで掻き出したりして解消してくださいね。
浴室の排水口掃除は下記記事をご覧ください。
(関連記事:お風呂の排水溝のつまりに重曹とクエン酸を使おう)
ラバーカップを使ったけど流れないときの対処法
ラバーカップではトイレが流れないときや詰まりが解消できない場合は、ラバーカップより圧の強い『真空式パイプクリーナー』や、直接掻き出す『ワイヤーブラシ』を試してみてください。
(関連記事:トイレつまりの直し方。家にある道具で解消しよう!)
それでもトイレの流れない、詰まりが解消できないときは、専門のトイレつまり修理業者に依頼して解決してもらうほかありません。
ラバーカップが使えないときや注意点
トイレの流れを解消するためのラバーカップですが、詰まった物によってはラバーカップが使えないので注意してください。
例えば、トイレットペーパーのようには溶けないためトイレに流してはいけないオムツや生理用品などを落としてしまった場合。
ラバーカップを使うと余計に奥へ流れていってしまう可能性が高いので使うことはできません。
もし、奥にいってしまって自力では取れなくなってしまった場合、専門の業者へ依頼しして、便器を外さなければならななど大掛かりな工事になると費用が高額になってしまうので注意してくださいね。
トイレに流してはいけない物が詰まったときは、ラバーカップではなく専用のワイヤーブラシなどで掻き出して取り出しましょう。
ラバーカップのお手入れや保管方法
ラバーカップはトイレや排水口の汚れを引き寄せて流れやすくするもの。
ラバーカップは頻繁に使うものではないので、特に初めて使う人は使用後にどうやって衛生的に保管したら良いのか分からないですよね。
ラバーカップはの材質を調べてみると、合成ゴムや天然ゴムなどでつくられているものがほとんど。
ゴム製品にはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを使うことができないので、きれいに洗ったら天日干しして殺菌・乾燥させましょう。
気になる方は柄の部分だけはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを使って除菌し、カップ部分はビニール袋で包んでおくと衛生的に保管できます。
直射日光の当たらない場所で保管してください。
トイレリニューアル中です。今日は収納や目隠しスペースからはみ出してしまった「ラバーカップ」。リメイクシートとマスキングテープでお化粧してみました。
10分程度の作業ですが、少しはおしゃれな雰囲気に!? pic.twitter.com/J5Uzcfp1Er
— 手抜き父さん (@TKD05T) September 20, 2020
ラバーカップは見た目がちょっと…と保管場所に困るという方も多いでしょう。
最近のラバーカップはおしゃれなものも増えているので、インテリアに合うラバーカップを購入する、おしゃれな箱に入れて収納するなど工夫してみてはいかがでしょうか。
まとめ
トイレやキッチンなどの水回りが詰まったとき、昔からある方法といえばラバーカップでの吸引ですよね。
ラバーカップの使い方は、押して詰まりを押し込むという認識をお持ちの方も多いと思いますが、正しい使い方は柄を引いて詰まりを吸引するという方法です。
詰まっている場所によって、適切なラバーカップのサイズや種類を選んでくださいね。
ラバーカップは、ゴム製品なのでアルコールなどを使って除菌することができません。
晴れの日に天日干しして除菌し、しっかりと乾燥させてから保管するようにしましょう。
ラバーカップで詰まりが解消できないときは、ほかの方法を試してみたり専門の業者に依頼してくださいね!