梅雨などの雨が多い季節やじめじめした時期が続くとナメクジが発生しますよね…。
ナメクジはぬるぬる、見た目の気持ち悪さと同時に、放っておくと育てている草花や野菜などが食べられ、うっかり触ると不衛生で害しかないので気を付けてください!
ここでは、ナメクジの被害をはじめ、ナメクジ退治の方法やおすすめグッズ、発生を防ぐ・寄せ付けない方法などを紹介していきます。
ナメクジ退治といえば塩!ですが、それ以外にもやり方はいくつかあるのでぜひ参考にしてくださいね。
特に家の中に侵入してくるナメクジの室内対策をしたい方は特に必見です!
ナメクジによる被害※退治必須※
ナメクジの被害は、一見ないように思いますが、植物や野菜などはもちろん私たち人間にも危害を及ぼします。
ナメクジは花や野菜を食べる
庭や畑などでナメクジが発生してしまうと、せっかく育てている花や野菜を食べられてしまいます。
ナメクジは、バラや紫陽花などの花、キャベツやキュウリなどの野菜、イチゴなどの果物、多肉植物や苔なども食べてしまうんです。
我が家も畑で野菜を育てているのですが、キャベツの外葉にナメクジがうじゃうじゃついていて、青虫とともにしっかり食べられていました…。
人の健康に悪影響
ナメクジを触ってしまったら、すぐに手をキレイに洗いましょう。
ナメクジには、広東住血線虫(カントンジュウケツセンチュウ)という寄生虫がいるため、ナメクジに触れるなどして寄生虫が付着し人の体内に入ってしまうと、感染症にかかって死亡することもあり危険です。
ナメクジに触ってしまったらよく手を洗い、育てた野菜もナメクジが付着したり這ったりした可能性があるのでよく洗い、加熱して食べるようにしましょう。
(参照:日本における広東住血線虫ならびにその感染者の発生状況)
ナメクジ退治の4つの方法(室内対策あり)
ナメクジって本当に気持ち悪いですよね。早く退治したいと思いますので、早速ナメクジの退治方法をみていきましょう!屋外だけでなく室内に発生するナメクジも退治できますよ!
塩や酢をかける
ナメクジに塩をかけてみると、みるみるナメクジが小さくなっていくので、よく小さい頃に退治ついでに遊んでいた記憶があります。
なぜ塩が効くかというと、ナメクジはほとんどが水分なので、塩をかけることで水分が抜けていずれ死んでいく、というもの(参照:ナメクジの浸透圧より)。
ちなみに、水をかけるとまた元通りになるので注意しましょう。
酢でも同じ効果が得られ、倍に薄めて直接ナメクジにかけると良いそうですよ。
ただし、ガーデニングしている庭で塩を使うと育てている植物が枯れてしまうことがあったり、鉄筋コンクリートの場合だと傷みの原因になったりする可能性があるので、塩を使う場所には注意が必要です。
また、砂糖も水分を抜く効果があり、ナメクジにかけると塩と同じ効果が得られるのですが、今度はアリなどが寄ってきてしまう恐れがあり、室内に入り込むとやっかいなのでおすすめできません。
熱湯をかける
熱湯をナメクジにかけると、タンパク質が固まって死滅します。つまりヤケドですね。
熱湯なので、扱いには十分注意し、自身がヤケドしないようにしましょう。
小さなお子さんやペットが周りにいないかよく確認してから行ってくださいね。
ビールにおびき寄せ駆除する
数が多い場合や室内で発生する場合は、ビールでおびき寄せてまとめて退治すると早いですよ。
ナメクジはビールを好むようで、ナメクジが通りそうな場所や好む場所に置いておけば、ビールの中で溺れて死ぬそうです。発泡酒よりはビールの方が誘引効果が高いそう。
ペットボトルを底から7cmほどに切り取ったものや、プリンカップなどいらない容器にビールを1/3ほど入れ、ナメクジトラップを作りましょう。
あまり容器が浅いと這い出して逃げてしまうので、ある程度深さがあるものにしてください。
ナメクジがたくさん集まったところでまとめて処分しましょう。
駆除剤を使う
塩や熱湯、ビールを使う方法は、ナメクジの死骸を見なければならないので、気持ち悪さが増します。
ゆっくり効く駆除剤を使えば、ナメクジの死骸を見ることが激減するのでおすすめです。
また、効果が強いものは育てている花や野菜に影響を与えることもあるので、植物にやさしい駆除剤を選択することも頭に入れて選びましょう。
室内でも使える置き型のナメクジ退治グッズもあります。
(関連記事:カメムシ対策に有効な駆除・侵入予防!カメムシ臭の取り方)
市販のナメクジ退治グッズおすすめ3選!
ナメクジ退治に効果的なアイテムを、ゆっくり効くもの、庭などでも使える植物にやさしく、小さなお子さんやペットがいる室内でも安心して使えるもの、スプレーで瞬殺できるものを厳選してお届けします!
MICナメクジ退治
出典:Amazon
MIC ナメクジ退治は、ペットがいる場所でも安心して使えるナメクジ駆除剤です。
雨にも強いので、ナメクジが発生しやすい多雨のときでも使うことができます。
有効成分はリン酸第二鉄で自然にも存在する物質。そのため、アメリカやEUでは有機栽培認定薬剤となっていて、花・野菜・草木・果物などすべての作物の収穫直前にまで使うことができます。
薬剤を食べたナメクジは、すぐさま食害をやめ死に至るため、大事な花や作物に粘性のある徘徊跡を残しません。
食べ残された薬剤は、微生物により徐々に土に還り、リン酸と鉄分に分解されるので、環境にもやさしい駆除剤となっています。
ナメトール
出典:Amazon
ナメトールも、前述のMICナメクジ退治と同じで、リン酸第二鉄を有効成分としたナメクジ駆除剤です。
新しい製剤技術により、優れた誘因力でナメクジをおびき寄せ、薬剤を食べたナメクジはすぐに食害を停止。
徐々に効いてきて、生息場所である土の中や植木鉢の裏など目に付きにくいところで死ぬので、死骸を見なくて済むのはうれしいポイント。
雨や湿気に強いため、ジメジメしたところでも効果が持続。食べ残した薬剤は土に還ります。
ナメクジが活発になり始める夕方に撒くと効果的です。
ナメクジカダン 置き型
出典:Amazon
ナメクジカダンは、さまざまな殺虫剤でおなじみのフマキラーが販売している置き型のナメクジ駆除剤です。
ナメクジの誘引・駆除効果のあるメタアルデヒドが含まれ、置いておくだけでまとめて強力退治します。
ベランダや庭などはもちろん、室内の台所や浴室などの湿気がたまりやすくナメクジが発生しそうな場所にも設置できます。
また、薬剤に触れない設計容器で、効果は約1~3か月持続するので、ナメクジが出てくる時期にあわせて置いておくとしっかり対策できますね。
ナメクジの生態。どんな生き物なの?
ひとまず退治が終わったら、ナメクジの生態について知り、予防につなげましょう。
ナメクジとは
ナメクジは体長5cm前後の大きさで、軟体動物門の部類に入ります。
雄雌同体といって、1匹の身体にオスとメスの生殖機能を持っているため、ナメクジが2匹いたとすると、それぞれの生殖器に精子を注入し合い、受精卵をそれぞれのナメクジが産卵するという仕組みになっています。
ナメクジは雑食ですが、基本的に花や野菜などの植物を食べていることが多いようです。
ナメクジは身体の多くが水分なので、乾かないように自ら粘液を出して乾かないようにしています。
ナメクジが這った後は、白いヌメヌメした筋が残っているのはこのためです。
発生しやすい場所・時期
ナメクジは、ジメジメとした多湿で暗い環境を好みます。雨が降ったあとによく見かけるのは、こうした湿気が多い環境を好むからなんですね。
ナメクジは夜行性で、日中は日陰にいることが多いので、土の中や植木鉢の裏、葉っぱの裏などに潜んでいます。
どこからやって来ているのか分かりませんでしたが、日中は陰になる部分で過ごし、夕方頃からゾロゾロと出てきて作物などを食べているのですね。
ナメクジは1年を通して発生するのですが、3~6月、9~10月の湿気が多い時期にはさらに多く発生してしまうので注意しましょう。
ナメクジが増殖する仕組み
ナメクジが増殖する仕組みですが、前述のように、ナメクジは雄雌同体なので、交尾すればどちらも産卵することができてしまうんですね。
また、自家受精も可能なので、単独で生殖活動することもできてしまうため、放置してしまうとどんどん増えてしまいます。
ナメクジは1度に50個ほど産卵し、一生のうちに4回産卵するため1匹で400個の卵を産み付けることになるんです。
繁殖期は冬~春、春から羽化がはじまって梅雨にはうじゃうじゃ出てくる仕組みとなっています。
(参照:ナメクジの交尾)
ナメクジを寄せ付けない!発生を防ぐ方法
ナメクジの生態を知り、増殖する仕組みが分かったところで、2度とナメクジを寄せ付けないような環境を作っていきましょう。
屋外はもちろん室内でできるナメクジの予防方法を4つご紹介します。
湿気の原因を取り除く
ナメクジは多湿を好むので、湿気が溜まりやすい環境を改善しましょう。
雑草があると土が水分を保持しやすくなり、空気の流れも悪くなって湿気が溜まりやすくなるので、雑草は定期的に取り除くようにしましょう。
鉢植えがある場合は、地面に直接置くと日中のナメクジの居場所となってしまいます。
底部分が網目状になったプランターラックなどに置いて通気を良くし、ナメクジが隠れることができないようにしましょう。
コーヒー殻を置く
コーヒー殻を置いておくと、ナメクジの予防になりますよ。
コーヒーの香りに防虫効果がある、カフェインがナメクジを退治し寄りつかなくなるということが分かっています。
また、土に混ぜると通気性が改善したり、微生物の住処となって土壌が改善したりする効果も!
ナメクジを退治しながら庭やプランターの土壌も改善できる、一石二鳥の方法ですね!
木酢液や竹酢液を使う
出典:Amazon
木酢液や竹酢液は、木や竹を炭にするときに煙を冷却して作られたものです。
有機栽培でも安心して使えるもので、さまざまな害虫の忌避効果があることでも知られています。
木酢液を30倍に薄め、花や野菜などの作物の周りに散布しましょう。
ナメクジを死滅させたい場合は、原液、もしくは2倍に薄めた溶液を直接ナメクジにかけると、原液は強酸性の液体なので死滅させることができます。
木酢液や竹酢液は、適量に薄めて使えば生育促進・土壌の微生物の活性化・堆肥の発酵促進などの効果があります。
ナメクジも退治しながら植物の成長にも効果的なので、花や野菜を育てている方は1つ持っておくと良いですね!
椿油粕を土に混ぜる
出典:Amazon
ホームセンターや園芸店で入手できる椿油粕もナメクジ予防に効果的です。
土に混ぜ込むだけで椿油の種子に含まれるサポニンの働きにより、ナメクジが寄りつかなくなったり硬化したりするとのこと。
ナメクジにサポニン水溶液をかけたところ、1時間後にすべて死滅したという検証結果もあります。
しかし、椿油粕は、ナメクジだけでなく良い土壌に欠かせないミミズも寄りつかなくなったり死滅したりするので、使う場所や量、頻度には注意が必要です。
(参考:椿油に含まれるサポニンの有効活用に向けて)
銅イオンのテープ、ワイヤーなどを置く
ナメクジは銅イオンに弱いといわれていて、銅テープやワイヤーを使って簡単に手作りすることができます。
ナメクジの害があった作物の枝に銅のテープや銅のワイヤーを巻き付けておきましょう。
地面には、ペットボトルや紙コップなどに銅テープや銅ワイヤーを巻き付けておくと良いですよ。
10円玉も銅を多く含んでいるので、布に包んで土の上に置いておけば忌避剤代わりとして使えます。
まとめ
ナメクジの退治方法やナメクジの生態を知った上での予防方法などをご紹介しましたが、ナメクジは退治できましたか?
ナメクジは湿気が多いときや暗くなってから活動が活発化するので、湿気が多くなる季節には通気性が良くなるように植木鉢の配置を工夫しておく、雑草を取り除いておくなどして予防しましょう。
1匹でも自家受精して産卵し繁殖するほか、寄生虫まで宿っている気持ち悪い不快害虫なので、放置せず見つけたらすぐに退治するようにしてくださいね!
(関連記事:庭の蚊対策。蚊のいない庭を作るコツや最強グッズ)