シーズン前にエアコン掃除をしたいと思っても、どこまでしていいのか、どんな道具がいるのか、どうやるのか、などわからないことが多いですよね。
(お掃除機能付きエアコンでもフィルターやダストボックスなどの掃除は必要です!)
しかし、エアコン掃除はエアコンクリーナーさえ用意すれば、あとは家にある道具で始めることができます。
ここでは、自分でできるエアコンの掃除方法やカビ取り・予防のコツ、頻度などをわかりやすく紹介していきます。
夏、冬のシーズン前にエアコン掃除をしたい
お金をかけずにエアコン掃除をしたい
エアコンがカビ臭い…カビ取りしたい
といった方は参考にしてくださいね。エアコンの汚れやカビの放置はデメリットしか生まないので、定期的なエアコン掃除を心がけましょう。
エアコン掃除は自分でどこまでできるの?
そもそもエアコン掃除は自分でどこまでできるのか(やればいいのか)、といった掃除範囲が気になる方も多いですよね。
エアコンの部位ごとに自分で掃除できる範囲を下記の表にまとめました。
自分で(個人) | 箇所 | 業者 |
〇 | エアコンの周り、カバー | 〇 |
〇 | ルーバー(吹き出し口) | 〇 |
〇 | フィルター | 〇 |
△ | フィン | 〇 |
△ | ファン | 〇 |
× | ドレンパン | 〇 |
△ | 室外機 | 〇 |
誰でも簡単に自分でエアコン掃除できる箇所は、エアコン本体周りやカバー、ルーバー(吹き出し口)、フィルター、室外機周りなどです。
また、市販のエアコンクリーナーなどを使ってフィンやファンなどの内部洗浄の掃除は、養生が必要かつ間違うと状態が悪化するだけのため、簡単にはできません。
※この記事ではフィンやファンの掃除方法を解説していますが、慣れない方はカバー・ルーバー・フィルターの3点のみ掃除してくださいね。
カビが発生した内部洗浄をしたい場合は業者に依頼するのが無難です。
エアコン掃除に必要な道具を揃える
エアコン掃除に必要な道具は以下のとおり。
用意するもの
マスク
ゴム手袋
歯ブラシや綿棒
掃除機
拭き取る布、雑巾
タオル
中性洗剤※フィルターのカビ取り掃除に必要
エアコンクリーナー(フィンとファン用)※カビ取りに必要
アルコールスプレー(ルーバーの拭き取りに)
新聞紙
ゴミ袋
エアコンのカビ掃除には専用のクリーナーを使う
出典:公式サイトより
エアコンのカビ取り掃除には、フィンとファンの掃除にエアコンクリーナー(スプレー)が必要です。エアコンクリーナーはドラッグストアやホームセンターなどで買えます。詳しくは「おすすめのエアコン掃除スプレー」のページをご覧ください。
ただし、正しく使えないとカビが悪化するリスクがあるので、心配な方は自分ではしないでください。
※エアコンのカビ掃除にカビキラーを使ってもいいの?と思う方多いようですが、ダメですよ!詳しくは下記記事にまとめたので参考にしてください。
(関連記事:エアコンにカビキラーがダメな理由と使ってしまったときの対処法)
カビ取りできるエアコンの掃除方法【養生から流れ、手順】
エアコン掃除やカビ取りはいきなり始めずに、まずは電源を切る・周辺の養生をする、ところから始めていきましょう。
お掃除機能付きエアコンの場合は内部の掃除が難しいため(カビ取り含む)、最低フィルターやダストボックス、カバー、ルーバーぐらいの掃除にしておきたいですね。
エアコンの電源を切る
まずはエアコンの電源プラグをコンセントから抜きましょう。
エアコン周りをゴミ袋を使い養生する
エアコンを掃除していく際に出る液剤や汚水などが床や壁に垂れないようにゴミ袋を使って養生しましょう。
ゴミ袋のどちらかの端をはさみで切り、広げて逆三角形の状態を作ります。
テープでエアコンの両サイドと真下に逆三角形にしたゴミ袋を貼り付け、エアコン掃除の際に出る液や汚水などがキャッチできるようにしっかりと留めておきましょう。
またエアコンの下の床や付近の家具や家電なども、ビニール袋や新聞紙などでを被せ養生してください。
エアコンの上に溜まったホコリを掃除
エアコンの上部は見えにくく手が届きにくいところですが、ホコリがびっしり溜まっています。
ハンディモップや乾いた布で乾拭きをしていきましょう。
エアコンカバーのヤニ、油汚れを拭く
エアコンカバーの前面・側面のホコリや油汚れ、タバコのヤニを拭きます。
カバーを外す
エアコンカバーを外しましょう(または上部で固定)。
目立つホコリや汚れを掃除機で吸ったり、布で拭いていきます。カバーの裏側にもホコリが付着していることが多いので、忘れずに掃除しましょう。
フィルターの掃除を行う(カビ取り)
エアコンのフィルターはカビが発生しやすいので、丁寧に掃除をしていきましょう。
フィルターのホコリは掃除機で吸えるとこまで吸い取りましょう。
油汚れが混じっていると掃除機では吸えないので、お風呂場で洗い流していきます。
※エアコンがカビ臭いと感じる場合は、中性洗剤を使ってしっかりカビ取りしたいですね!
フィルターの目に引っかかった落ちづらい汚れは、歯ブラシを使ってこすって落としていきましょう。
フィルターは洗った後、風通しが良い場所でしっかりと乾燥させてください。
天気の良い日だとエアコン掃除が終わる頃には乾いているので、フィルター掃除は先に済ませておくといいです。
(関連記事:エアコンフィルターの掃除方法)
内部のフィンとファンの掃除(カビ取り)
※エアコンのカビ取りをしたい場合は、フィンやファンをエアコンクリーナーを使って掃除します。ただし、洗剤が内部に残るとカビを悪化させるだけなので、心配な方は業者に任せるのが無難です。
エアコンのフィンとファンもフィルター同様、カビが発生しやすいため念入りに掃除をしていきます。
フィンの部分のほこりを掃除機で吸い取り除去します。
フィンは簡単に曲がってしまうほど繊細なので、掃除する際は慎重に行ってくださいね。
細かくてほこりが取れにくい場合は、綿棒などでやさしく取り除きます。
フィン用のエアコンクリーナーをスプレーします。
フィンと同様に、奥のファンも回転させながら360度まんべんなくファン用のエアコンクリーナーをスプレーしていきます。
手が届かない場合は、割りばしを使ってそっと回転させましょう。
ただしエアコンクリーナーの使用には十分注意してください。万が一、エアコン内部に液剤が残ったままになるとカビのエサとなり、菌の繁殖を増やす原因にもなります。
(関連記事:エアコン洗浄スプレーの使い方と注意点)
ルーバー(吹き出し口)を拭く
エアコンクリーナーの泡がなくなったら、残った水分と一緒にルーバー(吹き出し口)も拭き上げていきましょう。
また、ルーバーにカビ汚れが残ると再発生するため、アルコールスプレーをして拭き取りしてください。
フィルターを戻し、コンセントを差す
拭き上げが終わったら、乾いたフィルターを戻し、コンセントを差し電源を入れましょう。
送風運転で内部を乾燥させる
仕上げに送風運転でしっかりとエアコン内部を乾燥させましょう。
内部が乾燥しないままだと、カビが繁殖しやすい環境となるほか、生乾きのようなニオイの原因にもなるので30分は送風モードで運転してくださいね。
エアコン内部に水気が残っていると、送風口から飛んでくることがあるのでタオルをあてておきましょう。
最後に養生したゴミ袋や新聞紙などを回収したら終わりです。
自分でエアコン掃除をするときの注意点
エアコン掃除のときは、電源を切り・プラグをコンセントから抜いておくことが必須ですが、それ以外にも注意しておきたい点があるので、事前に確認しておいてくださいね。
エアコン内部(電装品)を濡らさない(水をかけない)
エアコンの内部を掃除する際には、電気系統のある電装品を濡らしてしまわない、水がかからないように注意しましょう。
水分が飛んでしまうとエアコンの故障につながるため、内部の掃除のときは念入りな養生が必要です。
エアコンの分解はしない
最近はYouTubeなどでエアコンの分解掃除をするやり方が確認できますが、素人や経験の浅い方が見よう見まねで手を出すことは避けましょう。
仮に分解はできても(取り外せても)元に戻せないケースや故障につながる原因になりやすいため、分解洗浄をしたい場合は経験のある業者に依頼してください。
市販のクリーナーは万能ではない
この記事でもエアコン掃除の際に市販のエアコンクリーナーの使用方法を記載していますが、使い方を間違えるとかえってカビや汚れを悪化させる原因になります。
使用前に必ず使い方を確認し、自分ではできそうにない場合はクリーナーは使用せずに、フィルターや外装パネル、見える部分の清掃に留めておきましょう。
エアコン掃除の頻度
エアコンの掃除は夏や冬の使用頻度が高い時期では2週間に1度が理想です。
反対にエアコンを使わない季節は2~3か月に1度でも大丈夫です。
ただしエアコンはカビが繁殖しやすく、汚れも溜まりがちなので、年に1度は専門業者にエアコンクリーニングをして、分解洗浄してもらいましょう。
またすっぱい臭いがしたら要注意です。
(関連記事:エアコンからすっぱい臭いがする原因は?自分でできる対処法)
お掃除機能付きエアコンの掃除頻度は?
お掃除機能付きエアコンはブラシが内蔵されており、フィルターのほこりをかき集めてダストボックスや屋外に排出してくれるというもの。
当然フィルターはキレイになるのですが、カビの除去ができるわけではないのでほかのエアコンと同様に定期的な掃除が必要です。
ただし通常のエアコンとは掃除頻度が異なり、年に1回程度でも問題ありません。
またビルトインタイプのエアコンは、天井に取り付けられているため自分で掃除するのは危険であることと、分解が必要なので専門業者に頼むのが安全です。
室外機の掃除は必要?
室外機もほこりなど簡単な掃除であれば自分で掃除することができます。
室外機が汚れているとエアコンの寿命や電気代アップにも関わってくるため、定期的にほこり掃除を行いましょう。
エアコンを掃除するなら室外機もセットで掃除するのがベスト。
室外機の掃除方法についてまとめたページがあるので、ぜひ参考にしてくださいね。
(参考記事:エアコンの室外機を自分で掃除する方法を徹底解説)
エアコン内部にカビを発生させない方法
エアコン掃除後はなるべくカビを発生しにくくしたいところですね。エアコン内部のカビを防ぐコツとして、使用後に「内部クリーン」機能を使いましょう。
内部クリーンとは、ルーバーを閉じたまま温かい空気で送風運転するため、エアコン内部を乾燥させることができます。
湿気が残っているとカビが繁殖しやすいため、必ず内部クリーンで乾燥させてください。
(関連記事:エアコンの内部クリーンの効果と上手な使い方)
エアコンの汚れ放置はデメリットしかない
エアコンにはホコリやタバコにヤニ、油などの汚れが溜まりやすいです。
(季節によっては花粉も吸いこんでる…)詳しくは「エアコンから花粉は入る?花粉症を悪化させない方法」のページをご覧ください。
またエアコン内部は湿気もあり、カビが繁殖しやすい環境でもあります。
カビによる健康リスク
エアコンの掃除をしていないとカビがどんどん増えていき、ひどくなると健康にも悪影響が出てきます。
カビ吸い込むとアレルギー症状や気管支喘息、肺炎などのリスクを高めるため、小さなお子さんや高齢者のいるご家庭は特に気をつけたいですね。
(関連記事:エアコンのカビは何が原因?発生しやすい場所や病気リスク)
電気代が上がる
エアコンにホコリが溜まったままになると、フィルターの通気性も下がり、エアコンの機能が低下します。
冷房や暖房などが効きにくくなり、必要以上に電力が消費されるため電気代も高くなる可能性があります(参考:エアコンのつけっぱなしは大丈夫?)。エアコンの汚れはデメリットしかないため、定期的にエアコン掃除をしておきましょう。
また以下のようなサインが見られたら早急に掃除してくださいね。
(関連記事:エアコンから黒い粉が!原因や対処法を徹底解説)
エアコン掃除は自分でやると安上がり!
エアコン掃除を業者に頼むと1万円以上かかることがありますが、自分で掃除すると道具代だけで簡単に済むので、2,000円ほどでできるというのが最大のメリット。
道具もゴミ袋や使い古しの歯ブラシなど家にあるものや、専用の洗剤などもホームセンターで入手しやすいので、思い立ったらすぐに掃除することができます。
デメリットは、プロの業者が行う掃除方法に比べると、時間がかかり、故障する可能性や汚れを完全に落とすことができないという点です。
プロなら1時間程度で終わり、分解して専門の道具や洗剤を使い、エアコン内部もキレイに掃除してくれるので安心です。
簡単な掃除であれば自分でもエアコンは掃除することができ、こまめに掃除することで長くエアコンを快適に使い続けることができますよ。
まとめ
簡単なエアコン掃除であれば自分で行うことができます。こまめに掃除を行い、内部クリーン運転をしておけばカビの繁殖を予防することが可能です。
エアコンの奥のカビの場合、分解して掃除しなければならないため、年に1度はエアコンクリーニングを依頼して除去してもらいましょう。
エアコン掃除をするなら室外機も同時に掃除することで、エアコンを長く使用することができますよ。
ぜひ、エアコンは自分でも掃除できるので、定期的にお手入れしてキレイな空気で快適に過ごしましょう!
エアコンから音がする?と思ったら下記記事も参考にしてくださいね。
(関連記事:エアコンからゴキブリが?追い出す方法や侵入させない対策)