部屋で涼んでいると突然エアコンの中からゴキブリが…!?こんな怖い経験はありませんか。
実はエアコン内部は、ゴキブリが好む環境が整っているため、侵入したり卵を植え付け繁殖する可能性があります。
そこで今回は、ゴキブリがエアコン内部に侵入する経路と侵入を防ぐ方法をご紹介。
100均でも買えるアイテムで侵入を簡単に防ぐこともできるんですよ。
万が一、ゴキブリがエアコンの中で留まっていることがわかったときに試したい、ゴキブリを追い出す方法なども紹介していきます。
まずはゴキブリがエアコンの中になぜ潜むのか、そして侵入しているかの確認方法などから解説します。
エアコンの内部にゴキブリが潜む理由
エアコンの内部はフィルターやセンサーなどが入っていてとても狭い空間なのに、どうしてゴキブリが住みついてしまのでしょうか。
エアコン内部にゴキブリがなぜ入ってしまうのか説明します。
ゴキブリが好む環境がエアコン内部にある
エアコン内部はゴキブリが住みつくのに絶好の環境だったのです。
- 狭く入り組んでいる
- 暗い場所
- エアコン運転時に排水される水
- ほこりなどの食料がある
- 冬でもあたたかい
まさにエアコンは、ゴキブリの住処にぴったりの場所なのです。
ゴキブリにとっては、外から侵入してて、キッチンへ向かうまでに人に見つかって殺されるリスクを背負うよりも、ほこりなどのエサもあって卵も産めて気温もちょうど良いエアコンに巣を作る方が良いですよね。
あなたのお家のエアコンが、知らず知らずのうちにゴキブリ生産工場になっているかもしれないのです。
エアコン内のゴキブリの卵が部屋中に拡散する可能性が…
ゴキブリの卵がどんな形状かご存じでしょうか?
ゴキブリの卵は「卵鞘(らんしょう)」といって、外は硬い殻に覆われて中に卵が包まれている状態で産み落とされます。
この卵鞘はとても軽いので、エアコンの風で簡単に吹き飛んでしまうため、もし卵を産み付けられてエアコンを運転した場合、風で部屋にゴキブリの卵が飛んでしまうことも……!?
チャバネゴキブリを例に挙げると、生まれて成虫になるまで1年もかからず、1年で2世代以上発育する場合もあります。
成虫になってから死ぬまで90~120日、その間に産む卵鞘は3~7個、1つの卵鞘に40個ほどの卵があるといわれているので、ものすごいスピードで繁殖することが分かりますね。
卵鞘が飛んで部屋の中で大繁殖されては、ひとたまりもありません。
エアコン内にゴキブリが存在するかの確認
エアコンの中にゴキブリが入っていくのをまだ見たことがない、もしかしたらいるかもしれない……
そんなときは、以下の項目をチェックしてみましょう。
音やフンで分かることもあるので、注意深く観察・確認してくださいね。
運転停止中のエアコンから音がする
ゴキブリは夜暗くなってから活動的になるので、部屋を暗くしてエアコンの運転を停止し、よく耳を澄ましてみましょう。
もし、エアコンからカサカサと音がしたらゴキブリが住みついている可能性が高いといえます。
なかには、ゴキブリの泣き声が聞こえたという人も!ゴキブリは発泡スチロールをこすったときに出るような高い音で鳴くので、このような音が聞こえたら要注意です。
(関連記事:エアコンから音がするときの原因と対処法)
エアコンの下にゴキブリのフンがある
エアコンの下に黒い1~2mm程度の粒々はないでしょうか?
もしあったらゴキブリのフンである可能性があり、エアコンに巣を作っていると考えられます。
ゴキブリのフンには「集合フェロモン」が含まれているため、このフェロモンにより新たに仲間を呼び寄せてしまう恐れがあるので、見つけたらすぐに掃除して早急にゴキブリ駆除対策をはじめましょう。
(関連記事:エアコンの黒い粉の正体は?カビやゴキブリ?対処法を徹底解説)
ゴキブリがエアコンに侵入する経路はこの2つ
ゴキブリは主にエアコンのドレンホースと配管のすき間を利用し部屋に侵入してきます。
実はエアコンは外部と繋がっているため、外から容易に侵入してしまうのです。
ドレンホース
ドレンホースというのは、エアコンを使ったときに発生した水を外へ排水するためのホースで、必ずどのエアコンにも付いていて外に繋がっています。
ドレンホースはとても細いのですが、ゴキブリは狭いところも容易に入り込むので、ドレンホースを伝ってエアコンへ簡単に侵入してくるのです。
ドレンホースは排水するところなので、湿気が多くゴキブリ以外にもナメクジなどの害虫が住みつきやすくなっています。
さらには、これらの害虫をエサにする虫も新たに寄ってくるという悪循環になることもあるため、ドレンホースからの侵入を防がなければなりません。
しかし、エアコン取付時は、一般的に防虫対策をする業者はいないことがほとんどなので、自分で対策しなければならないのです。
配管のすき間
エアコンを取り付けるときに、ドレンホースなどを外に出すために壁に穴を開けるのですが、通常はエアコンパテという粘土のようなもので穴を塞いでしまいます。
しかし、このエアコンパテは数年で劣化してしまうため、縮んだり欠けたりして穴が開いてしまうことがあるのです。
少しのすき間だから大丈夫だと思っていても、ゴキブリはわずか3mmほどのすき間からも侵入してくるので、エアコンを取り付けて数年経過している場合は、すき間がないかよく確認してみましょう。
ほかにも、窓のちょっとしたすき間、網戸のすき間からも入ってくることがあるので注意しなければなりません。
(関連記事:エアコンにねずみがいる?侵入経路や追い出す、駆除方法を徹底解説)
エアコン内のゴキブリを追い出す方法
どうやらエアコンの中にゴキブリがいる…そんなときは以下の方法でゴキブリをエアコンの外へ追い出してください。
ゴキブリをエアコン内に留まらせると悲惨な結果にしかならないため、逃げずに戦いましょう。
エアコンは運転しない
ゴキブリがエアコンに入って出てこない場合、エアコンを運転して驚かせたら出ていくだろうと思うかもしれませんが、もし運転してしまうと大変なことになってしまいます。
エアコンは中でファンがクルクル回っているので、ゴキブリが入ったまま運転すると回転するファンによってゴキブリが潰れてしまうこともあるのです。
ゴキブリがエアコン内部で潰れてしまえば取り出すのも大変になりますし、故障の原因にもなってしまいます。
ゴキブリが出るのを確認するまでエアコンの使用は控えた方が良いでしょう。
エアコンを叩き、追い出す
エアコンにゴキブリが入ってしまったら運転ができないので困りますよね。
そんなときは新聞紙や雑誌などを丸め、エアコンが壊れない程度に軽く本体を叩いてゴキブリを驚かせてエアコンの外に出しましょう。
アロマで追い出す
アロマなど香りでゴキブリを撃退する方法もあります。
ゴキブリは柑橘系やスパイス系、ハッカ系の香りが苦手とされているので、アロマスプレーを作りエアコンに吹きかけてゴキブリを撃退しましょう。
作り方は、無水エタノールと精製水をそれぞれ30mlに精油を10滴ほど垂らしてよく混ぜれば完成です。
エアコンのフィルター部分にスプレーしたり、エアコン本体の周りにスプレーしてゴキブリを寄せ付けなくすることもできます。
小さなお子さまがいるご家庭では、子どもの口に入ることがないようくれぐれも注意しましょう。
バルサンなどくん煙剤を使う
バルサンなどのくん煙剤を使って駆除するのがおすすめです。
ただし殺虫剤の使用は禁止です。
殺虫剤にはガスが含まれているので、エアコンに吹き付けてしまうと火災の原因になることがあるので絶対にやめましょう。
くん煙剤は家具などにカバーをかけなければならない、時間がかかるなど手間がかかりますが、成虫にも効き、卵が孵るまでの2週間ほど焚き続けるようにすれば成虫も卵も駆除できます。
業者に依頼する
くん煙剤は、成虫に対してはすぐに効果を発揮しますが、卵に関しては2週間ほど続けなければならず、あまり現実的ではありませんよね。
卵を産んでいそうな場合は、害虫駆除や掃除のついでに撃退できるエアコンクリーニング業者に依頼してゴキブリを退治しましょう。
卵はエアコンクリーニングの高圧洗浄で除去
前述のように、エアコンクリーニングなら卵も除去することができます。
エアコンクリーニングでは、フィン部分を高圧洗浄機を使って清掃するので、卵も汚れと一緒に流れ落ちてしまいます。
大量の水が出るため、ドレンホースの詰まりも解消されることがあり、エアコンとドレンホースの両方のゴキブリ除去ができるのです。
エアコンの掃除を行うとゴキブリ撃退になるほか、エアコンの効きが良くなったり電気代が安くなることがあるので、ぜひ1~2年に1度はプロのエアコンクリーニングで掃除することをおすすめします。
エアコン掃除業者のおすすめは下記記事にまとめました。
(関連記事:エアコンクリーニング業者おすすめ9社!失敗しない選び方のポイント)
ゴキブリの侵入を防ぐ6つの方法
ゴキブリはドレンホースや配管のすき間などから侵入してくることが分かりましたね。
ドレンホースの防虫対策や、配管のすき間を埋める方法、ゴキブリが住みつかないようにする方法、ゴキブリ撃退・駆除アイテムをご紹介します。
ドレンキャップをつける
ドレンホースの先には、ドレンキャップをつけることで排水しながら虫の侵入を防ぐことができます。
アリのような小さな虫の侵入は防ぐことができませんが、ゴキブリの侵入は簡単に防ぐことができる便利なアイテムです。
ホームセンターや100均のセリアなどで手軽に購入することができますが、網やストッキングなどを被せてひもやゴムで縛る方法でもOK。
今すぐできるゴキブリ対策なので、読んだらすぐに取り掛かりましょう!
ドレンホースを地面から離す
ドレンホースが地面と接地していると、ゴキブリや地面を這う害虫などが侵入しやすくなってしまいますし、コケやカビが生えてしまうこともあります。
ドレンホースを吊るすなりして地面から5cmほど離しておけば、地面を這う虫の侵入を防ぐことができますし、葉っぱや泥なども詰まりにくくなるのでおすすめです。
ドレンキャップの方法と合わせて行うことで、ゴキブリの侵入をより高められるでしょう。
パテを埋めなおす
エアコンパテの劣化が認められた場合は、エアコンパテを自分で購入して交換しましょう。
エアコンパテはホームセンターや通販で手軽に購入することができます。
エアコンパテは壁に直接塗布することができないので、もしウォールキャップやクーラーキャップが付いていない場合は、これらを装着してからエアコンパテを使用するようにしましょう。
使い方は、粘土を扱うように必要な量を取り、すき間なく埋めていくだけなので簡単です。
冬場は硬くなって扱いがむずかしくなるかもしれませんが、しっかりすき間がないよう埋めていくのがポイント。
固まると若干縮むので、やや大きめに埋めておきましょう。
フィルターの掃除をする
エアコン内部はほこりや、ほこりに混じって垢や髪の毛などの汚れが付着しています。
ゴキブリはほこりもエサにするので、ほこりがつきやすいフィルターの掃除をして住みつきにくい環境をつくることが大切です。
月に1~2回はフィルターの掃除をしてゴキブリを寄せ付けないようにしましょう。
フィルターのお手入れは、掃除機を使って吸い取ったり、歯ブラシと中性洗剤・重曹・セスキ炭酸ソーダなどを使って頑固な汚れを洗ったりする方法があります。
フィルターの掃除方法は「エアコンフィルターの掃除方法!頻度や汚れがひどいときの対処法」を参考にしてください。
エアコン内を乾燥させる
ゴキブリは湿気が多い場所を好むので、エアコンの送風モードを使ってエアコン内部をしっかり乾燥させましょう。
エアコンの中の結露をそのままにしておくと、ゴキブリが繁殖する原因となるほか、カビが繁殖してニオイの発生やアレルギー発症など健康に悪影響を与えるので、こまめに乾燥させるのがおすすめです。
エアコンを使ったあとは、送風モードで30分ほどしっかり乾燥させると良いでしょう。
(関連記事:エアコンの内部クリーンの使い方)
ゴキブリ駆除剤を使う
ゴキブリを外にも寄せ付けないために、ゴキブリ駆除剤を使うのもひとつの方法です。
ブラックキャップを室外機周りに置いておけば、毒エサを食べたゴキブリや巣で死んでその死骸やフンを食べたゴキブリも退治できます。
また、ゴキブリがいなくなるスプレーなら、窓のすき間などが気になるサッシ周りにスプレーしておけば薬剤を嫌がってゴキブリが近づかなくなり、薬剤に触れた場合は駆除することも可能です。
もちろん見つけた場合、直接スプレーして駆除することもできるのでひとつ持っておくと安心です。効果は約2週間続きます。
ゴキブリ退治グッズとして有名なゴキブリホイホイの効果は下記記事にまとめたので参考にしてくださいね。
(関連記事:ゴキブリホイホイの効果・仕組みと効果的な使い方を徹底解説)
室外機周りの掃除方法は下記記事をご覧ください。
(関連記事:室外機を自分で掃除する方法。注意点や必要性など徹底解説)
まとめ
ゴキブリがエアコンに住みついた場合の対策をお届けしました。
ゴキブリは繁殖力が高いので、1匹見つけるとあっという間に繁殖してしまうのですぐに対策をとることが重要です。
ゴキブリを寄せ付けないための方法や、発見したときの対策を合わせてゴキブリをエアコンから撃退しましょう。
もし、自分で除去できないという場合は、エアコンクリーニングがおすすめです。
ゴキブリ駆除を行っているわけではないのですが、高圧洗浄で卵まで駆除でき、エアコン内部もピカピカに掃除できるためクリーンな空気で快適に過ごすことができます。
アイテムもすぐに手に入るものばかりなので、早速ゴキブリ対策をはじめましょう!
自分でできるエアコン掃除の方法は下記記事にまとめました↓
(関連記事:自分でできるエアコンの掃除方法!道具から手順を徹底解説)