おでんは、たくさん作って日持ちさせたいというご家庭も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、おでんを安全に食べるためにも、常温で何日ぐらい日持ちするのかや、できるだけ長く日持ちさせる方法(常温・冷蔵保存)についてご紹介します。
適切に保存して食中毒を防ぎ、美味しいおでんを長く楽しみましょう!
おでんは常温の場合、何日ぐらい日持ちするのか
おでんを常温で保存する場合、どれくらい日持ちするのでしょうか?
手作りおでんと市販のおでんの目安をご紹介します。
手作りおでんの場合は2~3日※夏場は1日未満
適切に火入れすれば、常温で冬場は2日、長くても3日まで日持ちさせることができます。
夏場や、冬場でも暖房を入れて室温が高くなっているような場合は、1日、最悪の場合は一晩で腐敗がはじまることがあるので常温保存はやめておきましょう。
市販のおでんの場合は2~3か月
パックに入ったおでんが市販されていますが、有名な紀文のおでんは賞味期限が常温で120日となっています。※未開封の場合
その他メーカーのおでんも60~180日程度が賞味期限となっているようです。
非常食などで日持ちする食材を買っておきたい場合におすすめです。
おでんを長く日持ちさせる冷蔵保存のやり方
おでんをたくさん作って日持ちさせたい場合には、冷蔵保存がおすすめ!賞味期限が短い順に食べていくようにしましょう。
おでんの日持ち(冷蔵保存の場合2~5日)
- おでんができたら鍋ごと氷水につけて急速に冷まし、粗熱が取れたら冷蔵保存する。
- 卵・豆腐・いも類・ちくわぶをチャック付き袋や密閉容器などに入れて冷蔵保存し、2日以内に食べきる。
- 大根や肉類をチャック付き袋や密閉容器などに入れて冷蔵保存し、3日以内に食べきる。
- こんにゃくや練り物をチャック付き袋や密閉容器などに入れて冷蔵保存し、5日以内に食べきる。
温める際は、レンジよりも弱火で沸騰寸前まで火にかける方がおすすめです。
冬場の場合、適切に火入れを行えば2日目までは常温での保存が可能ですが、3日目からは冷蔵庫に入れるようにしましょう。
おでんを冷蔵庫に保存する場合も、1日に1度火入れを行うことで、さらに日持ちさせることが可能。2~3日で食べきれない場合は火入れを行って日持ちさせましょう。
おでんの具材は冷凍保存に不向き
おでんを冷凍すると、大根・卵・いも類・こんにゃくなどは食感が変わってしまいます。
どうしてもおでんを冷凍したい場合は、練り物や牛すじなどの肉類、はんぺんだけにしておいてくださいね。
冷凍保存した場合は、3週間ほどで食べきるようにしましょう。
おでんを常温で長く日持ちさせる方法
おでんを日持ちさせるには冷蔵保存が安全なのですが、どうしても冷蔵庫に大量のおでんを保存するスペースがない場合もありますよね。
そんなときに、できるだけ長く常温で保存させる方法をご紹介します。
ただし、冬場で室温が10℃以下になるような場所での保存方法になるので、条件が揃わない環境である場合は冷蔵保存にしましょう。
味を濃いめに作っておく
食べ物が腐る原因は、食べ物を腐らせる腐敗菌と、腐敗菌が活動するのに必要な水分・温度・酸素の3つが関係していて、この2つが揃うと腐敗が急激に進みます。
塩や砂糖は、浸透圧によって腐敗菌の水分を奪う働きをするため、3大要素のひとつである水分の供給を断ち、腐敗が増えるのを抑制して腐りにくくすることができます。
よって、おでんの味を濃くすれば、腐敗菌の活動を抑制することができるので、いつもの味付けよりも腐りにくくなるというワケなんですね。
火入れを1日1~2回行う
おでんを常温保存する場合は、朝と晩に2回火入れを行いましょう。
腐敗菌やその他の微生物は、60~100℃で1分ほど熱すれば死滅させることができるので、弱火で火にかけて汁が煮立ったら5~10分ほど加熱してから火を止めましょう。
氷水で急速に冷やし、10℃以下の場所で保存してください。
カレーの食中毒でおなじみの、ウェルシュ菌のような100℃で加熱しても死滅しない菌もいるので、気になる場合は常温保存はやめて、急速に氷水で冷ましてから冷蔵保存するようにしてくださいね。
フタは閉める
おでんを日持ちさせるためには、フタを閉めて外からも菌が混入しないように注意しなければなりません。
キッチン周辺には、腐敗の原因となる菌や微生物が多くいるので、きっちりフタを閉めて保存するようにしましょう。
腐りやすい食材は早めに食べるか冷蔵保存する
おでんの食材には、傷みやすいものとそうでないものがあります。
菌などは、タンパク質を養分にして増殖するので、卵や豆腐、肉類などは日持ちさせることがむずかしくなります。
作ったその日に食べるか、別の密閉容器に入れて冷蔵保存するようにしましょう。
室温や直射日光に注意する
食材が腐敗する原因のひとつに、温度も関係しています。
夏場はもちろん、冬場で暖房を付けて室内の気温が上がると、腐敗菌が繁殖しやすくなってしまうので注意が必要です。
直射日光にも注意して、冬場は暖房が効いていない場所で保存するようにしましょう。
おでんが傷みかけているサイン
常温で保存したときは、食べる前におでんが傷んでないか確認しましょう。
おでんが傷みはじめると、見た目・におい・味に変化が出てきます。
- 汁にとろみが出てきた
- 表面に白い膜が張っている
- 気泡が出ている
- いつもと違うにおいがする
- 酸っぱいにおいがする
- 酸味がしたり舌がピリピリする
このように、少しでも見た目やにおい、味に変化がある場合は、もったいないですが、食べないようにしましょう。
まとめ
おでんは、ウェルシュ菌などの腐敗菌が発生しやすいので、日持ちさせるには常温ではなく冷蔵保存がおすすめです。
どうしても常温でしか保存できない場合は、1日朝と晩の2回火入れを行って、氷水で急速に冷まして10℃以下の場所で保存しましょう。
作った翌日以降のおでんを食べる前に、見た目・におい・味などで腐っていないか判断して、少しでも異変がある場合は食べないようにしてくださいね。
おでんはヘルシーでたくさん作り置きしたいおかずのひとつ。適切に保存して長く楽しんでくださいね!